Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

スマッシュブラザーズX発売日

2008-01-31 21:04:52 | Dialy

瞬・殺/(^o^)\ナンテコッタイ

仕事帰りに2件ほど回るもあえなく撃沈。2件目に至っては、扉に「店頭販売分ありません。入荷も未定」の張り紙を見て、そのままUターンで帰宅。

さすがに予約無しでは無理でしたか・・・。


これも一つのブレイクスルー? 「あらたにす」サービスイン

2008-01-31 20:58:12 | Thinkings

 インターネットで一番便利だと思うことは、やはりたくさんのニュースサイトから様々な情報を拾ってこれるところです。例えば、気になるニュースをテレビで見かけたら、続報やこれまでの経緯をニュースサイトから拾ってきたり、テレビや新聞で取り上げないローカルニュースやマニアックなニュースが読めたりと、その利用価値は大変高いです。実質、新聞やテレビが無くても、最新情勢が事細かに分かりますものね。

 こうなると、困るのは新聞各社。テレビはまだしも、新聞は「購入」という行為が必要になるのと、大判で文字も小さく、やっぱり読みにくいのか敬遠されがちになってきたようです。

 そこで、新聞各社はこぞってサイトを立ち上げ、そこでの広告収入を新たな「購読料」とする道を選んでいますが、ここでもう一歩、今まではちょっと考えられなかった踏み込んだサービスを立ち上げる事になりました。

 新聞社三社が共同でポータルサイトをたちあげたのです。

 新’s あらたにす

 朝日新聞、日本経済新聞、読売新聞の、日本を代表する三紙が一面と三面、社説を並べて紹介し、それぞれ読み比べることが出来るようにしてあります。新聞というマスメディアには公共性が求められるものの、記事を書く記者や編集部により何らかのバイアスがかかり、必ずしも「公正な記事」にはなりません。事実だけを望むならば、時事通信やロイターの記事を読んでいればいいわけですけれど、各社の論調から新たに見えてくることもあるのです。そういう意味で、こういうポータルサイトの意味は多分にあると思います。

 今まではGoogleやYahoo!、ライブドアなどのポータルしか扱ってこなかった、「ニュースサイトのまとめサイト」を自前でやってしまう・・・このことのサイト運営側の利点は、広告機会の創出と増加、そして、自サイトへの誘導強化が上げられます。

 広告機会の創出は、自サイトの前にもうワンクッション置くことで、今回の場合は3社で折半という形になりますが、広告機会を単純に増やすことが出来ます。また、一つのニュースに対して、結果的に三つの見出しが躍ることになりますので、それが世間的注目度の高い事件や事故であった場合、3社とも記事が閲覧される可能性が高いわけです。もちろん、各紙一面が全く違った場合でも、そのポータルにアクセスした時点でそれなりに集客が見込めることでしょう。

 では、ユーザー側の利点は何か?
 考えてみますと、他の集合ポータルに比べ、注目度の高い記事の比較がしやすいこと、そして、記事掲載の早さが上げられます。他のポータルの場合、ニュースを集めてくるのに時間がかかりますが、直営のあらたにすならば平行して記事を載せられるためタイムラグがありません。

 また、このポータルの最大のポイントとして、過去一週間の記事を日ごとにまとめてある構成のため、過去にさかのぼって、時系列順にトレンドを追うことが出来るようになっている点があります。これは、その日ごとにニュースを集めてくる構成の通常ポータルには無かった、新しい記事のまとめ方です。さらに、3社の記事を並べることによって、その日の状況を大まかにつかむことができ、また、数日後の記事と見比べることによって、例えば国会の動きなどをよりわかりやすくつかむことが出来そうです。

 総じて見ると、利用価値は意外と高そうな感じです。さすがはニュース提供元、といった感じでしょうか。
 もちろん気をつけなくてはならないのが、この3社以外にもたくさんのニュースサイトがあり、それぞれ別の見方で記事を書いていると言うこと。特に、このあらたにすでまとめられている一面記事や社会面、社説は、各社のカラーが大きく出るところです。気になったり違和感を感じたとき、それらの記事をとっかかりに、他のニュースサイトも回ってみる・・・そういう意味でも大きな意義があるのではないでしょうかね。

 それにしても・・・まさかこういうコラボレーションが来るとは予想外でしたね。


日本にも上陸、中国の汚染食品

2008-01-30 21:33:26 | Thinkings

 とりあえずセンセーショナルな見出しを付けておきましたが、中国で生産される多くの輸入食品は、中国国内流通の物に比べてチェック機構は厳しくなっており、それなり以上の物しか日本には入ってきていませんので、念のため。とはいえ、こういう事が起こってしまうと、やっぱり食べたくないですよねえ。

毒ギョーザ「証明できるのか」と中国製造元 msn産経ニュース

 中国製冷凍ギョーザの食中毒事件で、製造元とみられる中国河北省石家荘の「河北省食品輸出入集団天洋食品工場」の女性職員は30日、共同通信の電話取材に「なぜわれわれの製品だと証明できるのか」などと述べ、詳細について説明を拒んだ。

 女性職員は「誰が言っているのか。証拠があるのか」などとまくし立て、「日本側の報道を見てからでないと答えられない」と一方的に電話を切った。(共同)

 証明できるのか、と言われても、流通ルートたどれば一発だと思うんですけれど・・・事の発端は、COOPの「手作り餃子」を食べた10人が相次いで食中毒になり、該当の商品を調べたところ、製品の中から殺虫剤成分が発見されたと言うもの。中国国内での報道では「またか」と言うニュースですが、これが日本国内だったら別。むしろ、死人が出なくて良かったと安堵するべきなのかも知れません。
 今更中国には期待なんかしていませんので、とうとう来たかという感覚ですけれど、むしろショックだったのは「生協」がやらかしてしまったこと。生協の食品には安心感を持っていただけに、今回の事件は非常にショックですね。

 日本国内で生活する分には、要するに、中国製の食品を買わないだけで良いわけですから簡単な話なんですけれど、それでは済まない問題も目の前に横たわっています。

 そう、北京オリンピックです。

 北京オリンピックに行くのは、なにも選手とオリンピック関係者だけではありません。たくさんの取材陣や海外からの観光客、そして、中国国内からも多くの観客が訪れるのです。オリンピック期間中には爆発的に北京の人口が増える計算になり、それだけに、大量消費される食品には不安が募るというもの。「信号を守ろう」「バスには並んで乗ろう」と言うことを今更教育しているような民度では、正直な話大規模な「食品テロ」が起こるのではないかと心配してしまいます。

 オリンピック期間中に中国に渡航される皆様には、そのあたりのリスクに対処するすべを用意した上で行ってこられますように。

 中国製の毒食品がとうとう対岸の火事ではなくなった事は、今後食品産業に大きなインパクトを与えることでしょう。何しろ赤福や吉兆のような「賞味期限偽装」とは訳が違う、「死の恐怖」がありますからね。今後、ますます中国離れが進んでいくでしょうが・・・まだ選択肢があるだけ日本はマシ、一番気の毒なのは避けようがない中国の一般市民の人たちなんでしょうねえ。


拡大するフリーウェア KDE、WindowsとMacへ

2008-01-29 21:48:20 | PC

 Linuxを使ったことはあるでしょうか?私はCDから起動できるknoppixで、ちょっとだけ触った程度です。Windowsに極力似せて作ってあるそのデスクトップは、細かな作法を除けば、それほど違和感は感じませんでした。

 Linuxのデスクトップ環境は、WindowsやMacとはちょっと違っています。同じLinuxという名前が付いているにもかかわらず、起動したときのデスクトップの様子やメニュー構造、開くウインドウの形や、果ては動くソフトウェアまでそれぞれ差違があるのです。と言いますのも、Linuxで多く使われているX Window SystemはGUIの根幹の部分を定めているだけで、その上にかぶせるメニューやらウインドウはまた別に実装する必要があるのです。

 そこで出てくるのがGNOMEやKDEというデスクトップ環境です。これらは、X Window System上で独自のGUIをユーザーに提供します。ユーザーからしてみれば、全く別のOSが動いている感覚に近いのではないでしょうか。多くのソフトウェアはそれぞれのデスクトップ環境に乗っかって開発されており、それもキャラクターを際だたせています。

 さて、GNOMEとKDE、どちらがより普及しているかは知るよしもないですが、とりあえず、どちらもLinux(というよりもX Window System)を代表するデスクトップ環境であることは間違いありません。もし、どちらかが他のOSに移植されたとしたら、Linuxのソフトウェア資産を大きくスポイルすることが出来ると言うことです。

 そして、それは現実となろうとしています。果たしてそのターゲットはWindowsかMacのどちらでしょうか?KDEの出した答えは「両方」でした。

WindowsとMacを狙うKDE

 人気のLinuxデスクトップ環境「KDE」の開発者が、WindowsサポートとMacintoshサポート強化を目指している。

 1月11日に正式発表されたKDE(K Desktop Environment)4では、Windowsサポートと強力なMacサポートが実現に近づいていると開発者らは語っている。評価の準備ができたコンポーネントもあり、夏までに提供できるコンポーネントもあるという。

-中略-

WindowsとMacのサポートは「単なるLinux互換レイヤーではない。ネイティブに走るアプリケーションだ。現時点ではテクノロジープレビューで、ちゃんと動作する。目標は、これら技術をKDE 4.1で製品品質で提供することだ」

 KDEのWindowsおよびMacへの移植は、記事を読んで私が理解した限りでは、KDE4.1をWindowsもしくはMac上で起動しておくことによって、WindowsやMacのデスクトップでKDE対応アプリケーションが使えるようになると言うことのようです。簡単に説明するならJavaVMや.NET FrameworkのようにOSとアプリケーションの間に入るもので、Linuxでのデスクトップ環境のようにKDE自体は表に出てくることはなさそうです。

 これは、双方にとって大きな利益をもたらすかも知れません。

 WindowsおよびMacユーザーにとっては、「KDEの様々なアプリケーションが使える」という恩恵によって、ソフトウェア選択の幅が一気に広がります。また、KDEの開発者にしてみれば、WindowsやMacという新大陸が目の前に広がることになるのですから。それに、LinuxとWindows、Macにおいて、全く同じソフトウェアが使えるという事も忘れてはならりません。個人にはあんまり関係ない話でしょうけれど、様々な環境が混在する企業にとっては大きなメリットになりえます。

 KDE4.1のリリースは7月になるそうですが、また一つ、OS間の垣根が取っ払われると言うことで、どうなることか非常に楽しみです。果たして、WindowsとLinux、どちらの陣営がほほえむことになるのやら。


理系に負けない・・・スピリチュアラーは次元がお好き

2008-01-28 19:48:34 | Thinkings

 なんだか最近、このブログへのアクセスがやけに増えています。書いた人としてはありがたいんですけれど、一体どの記事が集客力を発揮しているのかいまいち見えてこないという。アクセス解析やろうとすると、有料サービスに移行にしなくちゃいけないのはちょっとイヤですしね・・・

 さて、今回は「スピリチュアルの世界の人たち」と「理系の人たち」っていうか一般人がどれくらい乖離しているか、簡単なキーワードで比較してみようと思います。

 そのキーワードは「次元」。縦・横・高さの3次元に時間を加えた4次元が我々の生活している空間です、というあの次元です。大怪盗の隣でニヒルに笑っている彼のことではありません。実はこの次元、今理系の世界でもスピリチュアルの世界でも大注目のキーワードなんです。

 理系の世界では、一般相対性理論などから予言されている高次元空間が果たして存在するのか、存在するのならば一体どういう形で存在しているのかという命題があります。その件について、決定的な証拠が得られるかも知れない実験が行われようとしているからです。

 今月発売のニュートンによれば、スイスのジュネーブ地下に建造された「LHC」という直径27キロの加速器によって、高速の99.9999991%まで陽子を加速し、加速した二つの陽子を正面衝突させます。その際に生まれるエネルギーによってマイクロブラックホールが形成される可能性があるのだとか。
 原理はよく分かりませんが、3次元+1次元の空間だけしかないのならばブラックホールは生まれないが、5次元以上の空間が存在するならば、よりエネルギーが圧縮されてブラックホールが生まれるようです。つまり、ブラックホールの生成と消滅を確認できれば、「5次元以上の次元が存在する」と確定するわけです。もちろん、ブラックホールにまつわる様々な事象も観測できますし、重力を媒介する「ヒッグス粒子」の発見も期待されています。
 ちなみに、この実験は今年行われる予定。結果が非常に楽しみですね。

 さて、今度のスピリチュアルの方ですが・・・ここに来るような人はほとんど理系やITやガジェットが好きな方だと思うんで、あんまり縁のない話だと思いますけれど、なんでも2012年12月23日までに、地球は4次元+1次元になっちゃうらしいですよ?

 Wikipedia:独自の調査/アセンション

アセンションとは、2012年の冬至(12月21日~12月23日)に地球が三次元世界から四次元世界へ上昇するピークを迎えるという説。

  • 次元上昇する位相が、四次元世界である説と五次元世界であるという2つの説がある。
  • 古代マヤ文明のマヤ暦の日付が2012年12月22日でストップしているという事実も、偶然の一致ではないと思われる。
  • 地球という惑星自身の集合意識はすでにアセンションをすることを決定しているらしいが、それが成功するかどうかは人間の集合意識(人間ひとりひとりの意識や観念があつまったもの)のレベルが高い波動を持っているかどうかによって左右されるらしい。
  • 地球はすでに1987年から地球自身の波動を上昇させ、現在ではすでにかなり高いレベルまで達しているらしいのだが、人類だけが低いレベルを保ちつづけており、それが地球のアセンションの足を引っ張っているのだという。
  •  いや、別におもしろそうなところを抜き出したわけではないですよ?むしろ、他のところはさらにぶっ飛んでます。

    • 地球のアセンションが成功した時には、地球そのものは今の地球の青と太陽のオレンジ色を合わせた黄緑色に輝く。
    • 人間は、地球と一緒に次元上昇することに成功した人間と出来なかった人間とに分かれ、次元上昇できた人間は地球とともに上昇した次元の世界で暮らすことが出来るが、それにともなう変化を受け入れられなかった人間はもう地球上に住むことが出来なくなり、以前と変わらぬ三次元の身体を持ったままほかの惑星に住むようになると言われている。

     黄緑色の地球なんてみたいないですが・・・地球に住めずに別の惑星に行く?というのもむちゃくちゃですよねえ。何でも、次元上昇した人とか生物は、3次元の人には見えなくなるから、「メダカ」とかの小動物の神隠しが起きてるんですって・・・

     そういった宇宙規模のスケールの話が続きましたが、そこに至る過程でいきなりスケールダウンするのも、こういった話の典型的なところ。一言で表現すれば、

    ストレスを浄化し、想念を解放する

    ことらしいです。人間の意識だけで次元が上昇したら世話無いです。そういえば、中学とか高校の時にベストセラーになった「7つの預言」もこんな話でした。激しくつまらなかったので、何であんなクソ小説があんなに売れたのか、今でも疑問です。

     こんな失笑物の話でも、アセンションでググってみると、それはそれはたくさんのページにヒットし、大半のページは真面目です。まさか本当にこんな事が起きるなんて信じてはいないと信じたいですが・・・心配なのが、本当に信じてしまった人たち・・・の周りの人。別に信じる道に突き進んで行くのは良いですけれど、振り回される周りはたまったものではないですからね。

     さて、こういう風に科学用語を使って説得力を持っているように見せかけ、根拠のない自分の説を吹聴することを「ニセ科学」と言います。「水は何でも知っている」が有名ですが、「創造論」やちまたで話題の「波動」(物理学の波動とは違います)なんてのもその類です。とにかく、スピリチュアルな人に言いたいことは、科学用語を使うな、と言うこと。科学が誤解されるのは、社会に対して激しい損失です。

     こういう日付を定めた「預言」とか「予言」で、過去にも集団自殺などが起きていますけれど、今回はそういうことが起きない事を切に願います。細木の占いとかもそうなんだけれど・・・何でこんな事を信じちゃうんだろう・・・やっぱり、「科学離れ」って深刻だって事なんでしょうかね。


    紙が無い!自治体の古紙争奪戦から期待できること

    2008-01-27 23:59:59 | Thinkings

     自治体という組織は、当面の採算は度外視して、新しい環境技術をいち早く取り入れる、言わば実験場としての側面も持っています。例えば、太陽電池だとか小規模風力発電だとか、民間が二の足を踏んでしまうような技術でも、とりあえずやってみて結果を出す事が出来るわけです。最近話題になった事例ですと、廃油再利用燃料を使った公用車などがありますね。
     ・・・私が聞いた中でもっともぶっ飛んでいたのは、とある町で行われていた「下水道汚泥からクッキーを作る」という事業でしょうか。下水道汚泥の主成分は有機物ですから、しっかり処理しさえすれば食べ物だって出来るというのは理解できますけれどね。その話を聞いて個人的にものすごく興味が出てきたので、その町に電話して「参考にするからサンプルを送ってくれ」と頼んだんですけれど、「もうやめちゃいました」というつれない返事が返ってきましたとさ。

     閑話休題。

     その普通の会社ならやらない環境事業ですけれど、要するに、役所がやらないと民間に派生していかないという側面もあり、未来への投資という面でお金を出しているわけです。そういう事業の中で一番地味、且つ大規模に行っていたのが再生紙利用。エコの風に乗り民間へも次々派生していった典型例です。実感としては、数年前からみるみるうちに再生し配合率があがっていき、それと同時に紙の白さがどんどん下がっていった覚えがあります。二世代くらい前の紙と比べると、「こんなに黒かったのか!」ってなくらい。別の団体や企業から案内が来ると、紙の白さに驚いた物です。

     しかし、その紙の品質を維持するため、古紙の供給に窮してなどの複数の理由によって、古紙の配合率は偽装されていました。そのことで一番混乱しているのが、再生紙利用のパイオニアたる自治体であることは当然のことかも知れません。

    『コピー紙ない』役所ケチケチ 偽装でも使うしか 国会中、需要増 両面フル活用 R100外す 東京新聞

     コピー用紙がない-。省庁や自治体に思わぬ波紋を広げた再生紙の古紙配合率偽装問題。国会開会中でコピーが増える時期にもかかわらず、用紙の払底を心配しないといけなくなった省庁は、メールや両面コピーをフル活用するなど「けちけち作戦」を展開。「R100(古紙100%)」と印刷物に表示するなど環境への配慮をうたっていた自治体は、あわてて表示を取りやめるなど、対応に追われている。 

     あくまで個人的な意見としては、ですけれど、業務に支障が出るくらいなら偽装紙でも使うべきだと思うのですよ。「紙が足りないので、国会に使う資料が出来ません」では話にならないでしょ?偽装紙を使わないという「面子」と正常な業務執行という「実務」を、そもそも天秤に架けるべきではないのでは。

     もちろん、節約して紙を減らす努力をすることをやめろと言っているわけではありません。むしろ、それによって資料のデジタル化や閲覧方法の合理化が図れるかも知れないと期待をしているのです。必要なところに使う紙を惜しむのは論外だけれど、無駄なところで使う紙を減らすことは奨励しない理由がありません。例えば、書類を保存する書庫。デジタル化によって生まれる保存スペースの余裕ははかり知れません。また、書類発掘の手間も、サーバーにアーカイブしておくなら検索するだけで一瞬で出ます。わざわざ数年前の段ボールをひもとく必要も無くなるわけです。今回の騒動も、「まず紙ありき」という体質が招いたもの。職員一人に一台ずつPCが支給されている現状を鑑みても、これをきっかけに書類の電子化をもう二歩ほど進められないものでしょうか。
     役所がやれば民間にも派生する。それによって減らせる紙の使用量は計り知れない物になると思うのですが・・・

     何とも困った古紙偽装。しかし、これで「紙場離れ」がすすんでくれれば、それはそれで大きな意味があったと、後に言えるようになるのではないでしょうか。

     

     えー、でも、印刷した方が読みやすいし書き込みも出来るし、全部なくすとなるとそれはそれで困るというのはもちろん分かっているし、実感しているので念のため。


    トヨタ、ソニーが買収された!? 虚偽申告が金融庁のページアップ

    2008-01-26 23:59:59 | Thinkings

     日本を代表する大企業と言われ、真っ先に思い浮かぶのはやはりトヨタ、ソニーでしょう。それ以外にも様々な企業がありますけれど、一般的に大企業、それも会社規模が数万人を超えるような企業の場合、買収されたともなると株式市場や産業会に重大な影響を及ぼします。

     ところが、誰も察知できないうちに、トヨタ、ソニーだけでなく、NTTや三菱重工業、フジテレビ、アステラス製薬の発行済み株式の51%が取得されていた・・・つまり買収されていたというのです。
     それが分かったのは、金融庁の運営している「EDINET」。株式の大量取得は、会社の運営や株価にも重大な影響を及ぼしますので、一社の株式を大量取得した場合には届け出る義務があるのです。ライブドアがフジテレビを買収しようとしたときもそうでしたね。

     今回、これらの企業を買収したと発表したのは「テラメント株式会社」。全く聞いたこともない会社ですが、巨大なファンドでしょうか・・・?

    「トヨタ株51%取得」報告 金融庁、確認せず掲載 中日新聞

      金融庁は、実際に取得した場合の金額が計20兆円にのぼるなど、異例の取引規模であることから、虚偽記載の可能性が高いとみて、公開から約5時間半後、エディネットに「事実関係を調査中」と掲載、注意を促すとともに、金融商品取引法に基づく訂正命令や刑事告発を視野に調査を開始した。

     日本企業で、今現在20兆円を超える運用を行える企業が存在するなんて信じられませんし、そもそも、それらの企業が黙って見過ごしていると言うのがありえません。フジテレビVSライブドアの時もそうでしたが、証券会社がトレースすればどのように株式が売買されているか分かりますので、大量取得の場合は少なからず情報が漏れるはず。小さな会社ならまだしも、そうそうたる大企業6社ですよ?

     9割9分9厘虚偽申告ですので、金融庁は対応を発表しているわけですが、マスコミの発表に少々違和感を感じます。

    虚偽の可能性が高い報告書を事実上自動的に掲載したことで、金融庁のチェック・管理体制が問われそうだ。

     要するに、「金融庁はチェックせずにデータを乗せていた。信頼できない上もすぐに広がるネット社会の云々」という論調な訳です。いや、ちょっと待ってください。株式の大量取得というのは、即時に開示されなければ、下手をすると手遅れになる可能性がある情報だから、金融庁はノーチェックで通しているわけではないですかね?
     そのあたりは、このブログエントリが参考になります。

    テラメント株式会社 こんな時期にEDINETが騒がしい。  Blanklog [へたれ経理blog]

     この手の手続は、極論すれば事前抑制型か事後規制型かの何れかによる。
     現在の手続は事後規制型であり、報告書の不提出や虚偽報告に対しては5年以下の懲役、500万円以下の罰金という罰則を与えることにより真実性を担保させた上で、提出文書自体は即時に公開されるようにしているのである。
     対して、事前抑制型では内容審査を経る事になるのだが、果たしてこの方式で市場の情報非対称が直ちに解消されるだろうか。

     つまり、罰則を設けることで、虚偽申告を抑制しているわけです。対して、先に審査を行ってから情報を掲載するということは、審査が終了するまで情報公開が遅れることを意味し、「いつの間にか買収されていた」と言うことになりかねないわけです。どちらが現状に即したシステムであるかと言えば、明らかに前者ではないでしょうか?
     さらに、金融庁も掲載情報をチェックし、翌週の市場への影響を最小限に抑えた状態で対応を行っています。この対応で批判されるならば、マスコミの誤報や情報操作の方がもっと批判されるべきだと思いますけれどね。

     さて、YouTubeにテラメント株式会社をさがせ、と言うことで、本社を撮影したビデオがアップロードされていました。

    Terrament

     ただのマンションじゃないか・・・

     果たして法的措置はどうなるのか。模倣犯を防ぐためにも、是非とも刑事告訴をお願いしたい物です。


    人工DNA合成成功・・・踏み込む人工生命と倫理観

    2008-01-25 20:34:05 | Technology

     先日、NASAの火星探査機スピリットが撮った写真の中に、人影のように見える何かが写っていたと公開されました。このように、おもしろい発表をすれば、それだけNASAの予算増につながるため、こういう報道はむしろ積極的に行っています。前に話題になった「火星の人面岩」もそうです。基本的にこういうスタンスなんですから、「NASAの陰謀」なんて考えるだけ無駄だと思うんですけれど、陰謀論の人たちって懲りないですよね。

     と言うわけですので、今のところ火星にも金星にも月にも生物は存在していないようです。対して、ここ地球には多種多様な生命が、それこそ地球の表面を覆い尽くすかのように存在しています。その生命の中で、今のところ文明というものを持っているのは人間だけであり、ここ100年の間に「替わりに計算してくれる機械」や、「地球の外に自力で飛び出す乗り物」等を開発、また、生物の細かな内部構造や、地球そのものの生い立ちについても研究を重ねてきました。しかし、まだ人間にも出来ないことがあります。生命を作り出すことです。

     いくらバイオテクノロジーやナノテクノロジーが発達した今になっても、細菌一つゼロから作り出すことは出来ず、相変わらずウイルスや昆虫の精巧さに舌を巻いている人類手ですが、ここに来て人工生命への第一歩となる研究成果が発表されました。

    細菌の全遺伝子を化学合成、米研究所が成功・「人工生命」へ可能性 NIKKEI NET

     細菌の全遺伝子を化学合成することに米国のJ・クレイグ・ベンター研究所(メリーランド州)が成功した。細胞などにこの遺伝子を入れれば分裂・増殖する「人工生命」を作れる可能性が高い。環境浄化に役立つ人工細菌などの開発につながると期待されるが、倫理的な議論も呼びそうだ。

     作り出したのは、マイコプラズマというもっともDNA配列の短い細菌のDNA。生命の根幹であるDNAを合成できたことで、今後の人工生命誕生への道が開けたと言うことらしいです。

     DNAを合成できると言うことは、DNAをデザインして元となる細胞に仕組むことで、目的に応じた細菌を作成できると言うことです。元記事でも書いていますけれど、役に立つ人工細菌を生産し、産業や環境浄化に役立てることが出来るかも知れないと言うことです。
     ただ、この技術が危ういのは、役に立つ細菌や毒にも薬にもならない細菌が生まれるなら良いのですが、新しい病原菌や汚染を促進させたりする新細菌が出来る可能性もあるのです。こういう細菌を扱うバイオテクノロジーで恐ろしいのが、例え役に立つ細菌を作ったとしても、増えていく過程で性質を変えたり、そもそも最初から想定外の動きをする可能性があること。バーチャルの世界のように閉じておらず、かつ完全に人間がコントロールすることが出来ず、直接触ることも見ることも出来ない・・・バイオハザードって本当に怖いんですよ。

     さて、危ながってばかりではせっかくの技術も腐ってしまいます。とりあえずこれで、バイオテクノロジーの新たな扉が開いたのは間違いありません。今後どう転ぶかは分かりませんが、輝かしい未来を期待しつつ、続報を待ちましょう。


    「環境事業は投資」と言い切るGoogle

    2008-01-24 21:33:50 | Science

     様々な環境問題がクローズアップされる昨今、公共や民間、そして大量消費を行う企業においても、エコロジー対応というのは大きなテーマとなっています。

     しかしながら、先の古紙再生紙偽造でもそうだったように、環境対応事業というのは総じてコストがかかるものです。古紙のような消耗品の置き換えならまだしも、空調の高効率化や機器の入れ替えになると、導入コストの大きさに躊躇してしまうこともしばしばでしょう。エコロジーと言う言葉が多用されるのは、その多額な初期投資に引き替えそこまで生産性の変わらない事から、もっぱら企業のイメージアップなど、二次的な効果を強調するためだと考えられますが・・・

     そんな現状を裏腹に、「環境事業は投資」と言い切る企業があります。言わずと知れたGoogleですが、どういう根拠でそういっているのでしょうか。

    グーグルの環境事業は未来への投資――環境担当者に聞く nikkei.net

    環境に配慮することは経営面でも理にかなっています。例えば、効率的なコンピューターを導入すると電気代が節約でき1~3年ですぐに投資を回収できますし。ビルの空調を改善しても投資分は数年で回収できます。効率性に投資することで利益を生み出せるわけです。

    -中略-

     グーグルが取り組む環境プロジェクトは投資であって、チャリティーではありません。投資によって技術が発展するという点で、ビジネス視点でも意味があることです。リスクもあるかもしれませんが、大きなリターンがあるかもしれません。

     Googleだからできる、という訳でもなさそうで、中略した前まではどこの企業にでも当てはまる事のようです。一般家庭にしてみても、長い間古い家電を使い続けるよりも、消費電力の低い新しい家電に買い換える方が電気代も安くすみ、故障による事故リスクも減らせます。企業についても同様で、ランニングコストが一般家庭と比較にならないため、より大きな効果が期待できます。その際に出る廃棄物にさえ目をつぶるなら、初期導入コストに見合うクレバーな投資といえるでしょう。

     そして、Googleのような若くて勢いがあり、体力のある企業でしか出来ないのが中略の後の部分になります。具体的には新たなエネルギー開発です。

    「再生可能エネルギーを石炭よりも安く」というプロジェクトは2年の初期投資で5年目に収益が出るとかそういった類の話ではなく、どんな技術が開発されるかもわかりません。5年から7年、10年かかるかもしれませんし、高くつくかもしれません。それでもすばらしい技術を開発することで、大きなビジネスが生まれる可能性があります。

     普通の会社なら、頓挫したときのリスクを考えてなかなか手を出しづらい分野の研究ですが、Googleは「リスクは大きくない」と判断し、突き進んでいます。それこそ一大学程度では問題にならないような投資を行って、です。将来的にものになるかならないかはまだ誰にも分かりませんが、もしかしたらGoogleは、エネルギー業界でも先頭に立つ企業になるかも知れませんね。

     設立して間もないGoogleがここまで成功し、なお新しい事業に対してどん欲であることは十分に分かりました。彼らなら、どんな小さなビジネスチャンスもものに出来ることでしょう。もちろん失敗もたくさんあるでしょうけれど。
     今後、環境テクノロジーとエネルギー開発は切っても切れない関係になってくるでしょう。体力のある日本企業には是非ともマネをしてもらいたいものです。例えばトヨタや任天堂、松下など・・・日本初の技術が世界を席巻することを夢見つつ、今回はこのあたりで。


    HTML 5がもうすぐお目見え

    2008-01-23 23:33:12 | Thinkings

     ニュースやブログ、趣味の情報ページや仕事の調べ物、こういった様々な情報に簡単にアクセスできるインターネット。世界中に広がるネットワーク網の他に、統一された記述言語であるHTMLの功績も忘れてはなりません。

     私はタグ打ちから離れて久しいですけれど、Windowsに標準で付いてくるメモ帳だけでも書ける手軽さと、柔軟なレイアウトが可能な汎用性、そして文中にリンクを埋め込める利便性がHTMLの魅力。W3Cというインターネット標準化団体の定めた使用に則ってさえいれば、どんなブラウザからでも同一の表示結果が得られることから、使用するハードウェアやOSを問わず、様々な目的で使用されています。

     そのHTMLのバージョンは、現在「HTML 4」となっています。これは1997年12月に策定された、もう10年以上も使われているものです。次の新標準と目論んでいた「XHTML」がいまいち普及しなかったからですが・・・ここに来て、直系の後継規格である「HTML 5」の草案がお目見えすることになりました。

    「HTML 5」ドラフト、W3Cが公開 ITmedia

     World Wide Web Consortium(W3C)は1月23日、次世代HTML標準「HTML 5」の初期草案(ドラフト)を公開した。一般ユーザーから意見を募集し、改善につなげる。

     HTML 5は、HTML 4との互換性を確保しつつ、動画・音楽の埋め込み機能や、Webアプリケーション開発の簡易化、ブラウザ互換性の向上に向けた仕様などを盛り込む予定。2010年9月にW3C勧告として公表する計画だ。

     ここで重要だと思われるのが「ブラウザ互換性の向上」。と言いますのは、もう11年も使われているHTML 4ですが、未だにそれぞれのウェブブラウザで、細かい動作が違います。それぞれのブラウザメーカーの独自の解釈や、勝手な拡張が行われているからで、以前は「IE5以上推奨」なんて言う表示をいろんなページで見かけたものです。今回のHTML 5の策定にはMicrosoft、Apple、Googleと言った企業が最初から関わっているようで、一社の良いように迷走すると言う事態にはなりにくいだろうと思いますが、せっかく策定したXHTMLを骨抜きにするかのような決定をしているのですから、万人が納得をするようなHTMLの仕様確定と、ブラウザ互換性の向上を期待したいところ。

     正直な話、私は今回のHTML 5のニュースは非常に好意的に受け取っています。というのは、XHTMLやXMLなどの半ば競合する言語の整理に加え、各社ブラウザの差違をまとめ上げるという意味では、今回のバージョンアップは非常に良い区切りとなると考えられるからです。そのためにも、OperaやFirefox陣営にも議論に十分に関わってもらい、より住みやすいインターネットにしていってもらいたいものです。