Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

夢が広がる「跡地利用」

2006-11-30 19:14:30 | Technology
 跡地利用というと、どうもネガティブなイメージしか出てこないのは、私だけでしょうか?
 例えば、廃園になった遊園地の跡地利用、倒産した家電チェーン店の跡地利用、配線になった線路敷きの跡地利用・・・だんだん気分が滅入ってくるのでこの辺で止めますが、こんなイメージです。

 しかしながら、今回のネタは同じ跡地利用でもずいぶんポジティブなモノです。
 使う「跡地」はテレビの地上アナログ放送帯域。地上アナログ放送に移行するにあたってテレビ放送に使う帯域を縮小するためです。要するに、電波帯域が開くわけです。

アナログ電波争奪戦、本格化へ ドコモ・フジ連合名乗り asahi.com

 2011年にテレビの地上デジタル化が完了してアナログ放送の周波数帯が空くのに伴い、その「跡地」で携帯電話向け放送など新たなサービスを始めようという動きが本格化してきた。NTTドコモとフジテレビジョンなど5社は29日、新たな携帯向け放送への参入をめざす新会社を来月設立すると発表。KDDIやソフトバンクも、別の携帯向け映像配信技術を実用化しようと検討を進めている。



 珍しく画像も貼り付けましたけど、この絵は非常にわかりやすいと思います。

 電波帯域は、自然界に元々存在するもので、人間が作ったものではありません。人間が後から無限に増やせるというものではなく、最初から有限の帯域幅がきまっています。
 そのため、電波を混信しないよう、それでいて最大限有効に使うためには、厳密なルールが必要となります。電波を使った各種サービスを提供する場合は、お上に申請して帯域幅を割り当ててもらう必要があるのです。vodafone買収の前に、携帯電話にソフトバンクが新規参入しようとしたときに、電波の使用権でもめていたのはこのためです。

 さて、その貴重な電波帯域が、現在のテレビ放送の3分の1という大きな形で開くことになります。「跡地」を巡って様々な案が出されているようですけれど、元記事はドコモとフジテレビが提携して、携帯向けコンテンツを放送する帯域に使いたいというニュースがトップとなっています。
 個人的には、ドコモだけではなく、他の二社についても恩恵をもらえる形になってくれればと思いますけれど、内心、「携帯か。おもしろみが無いなあ」と思ってしまいました。
 最近、新テクノロジーの話題の多くを携帯に奪われてしまってちょっと食傷気味の私としては、もうちょっと革新的な、全く別の使い道が出てこないものかと期待をかけてしまいます。

 なんにせよ、使いやすい領域で、ここまで大きな帯域が空くのは今後100年無いでしょう。とにかくものすごい事件なんです。
 滅多にないことだからこそ、今までの技術の延長も良いけれど、ちょっと変わった、新鮮なテクノロジーに期待してしまうのは、悪いことではないはずです。

 最終的に、皆が満足できる配分になればそれが一番。今見えている目先のものだけではなく、一歩進んだ未来を見据えて、各社協議していただければ幸いです。

中国失敗!しかし人ごとではない

2006-11-29 20:43:04 | Weblog
 人工衛星・・・20世紀から急速に重要度を増してきた情報戦略において、持つモノと持たざるモノの差が顕著に表れる、現代のキーアイテムです。

 しかしながら、開発に、文字通り天文学的な予算と時間がかかる宇宙開発。欧米や日本がじっくりと練り上げてきた宇宙開発分野は、本当の意味で科学のフロンティア、最先端といえるモノです。

 そこに参入しようとしている国があります。世界の超大国、中華人民共和国です。

 人民の尊厳と(リアルに)命をかけて行った有人宇宙飛行を成功させた中国が次に目指したのは、自国産の通信衛星でした。
 その中でも通信衛星は、国土の広い中国にとっては喉から手が出るほど欲しいモノ。それも、民主主義国に恩を売らない自国産のモノがなんとしても欲しい。

 しかしその試みは、まずは失敗に終わったようです。

「シノサット2号」技術ミスにより通信不能、未来の損害は1兆円以上に Record China

2006年11月28日、シノサテライト社が記者会見を行い、今年10月29日の深夜0時20分、四川(しせん)省の西昌(シーチャン)衛星発射センターで打ち上げられた中国の新世代通信衛星「シノサット2号」が、技術的なミスのため中継サービスが提供できなくなったと発表した。

 このシノサット2号、主な用途は衛星放送だったようです。実際、国土が広すぎてまともにケーブルを引いていたら洒落にならない位コストのかかるところを、衛星を使うことによって解決しようとしたことが狙いでした。
 しかしながら、太陽電池パネルの不展開とアンテナの伸長不良により、通信衛星として全く意味をなさなくなってしまいました。軌道には投入できたものの、結局はスペースデブリ(ゴミ)を一つ増やした結果になったのです。

今回完全に失敗したことによって、未来の5年間にわたって約1000億元(約1兆3000万円)の損失を被ることになった。

 中国の貨幣価値を考えると、額面通りに受け取らない方が良さそうです。

 ところで、この失敗を日本人は笑えるのかと言いますと、そうでもありません。

 今のところ、H2ロケットはひまわりの後継機の打ち上げを失敗している前科がありますし、X線観測衛星にしても、一番ウリの冷却機工の故障で、期待されていた性能を引き出せなかったというごくごく最近の例があります。

 要するに、日本にとっても全く人ごとじゃないのです。

 確かに、まだ中国は技術的に貧弱でしょう。しかし、宇宙開発において、日本がいくら優位に立っているとは言えども、まだまだ扉から一歩出ているか否かというところの差でしかありません。
 結局のところ、リスクが高いのには全く違いがないのです。

 この中国の失敗も一つの戒めとして、宇宙開発に携わる人たち、そして私たち傍観者も、よく考えておきたい一つの事例ではないでしょうか。

いまさらマイナスイオン?

2006-11-28 20:02:12 | Thinkings
 科学的根拠のない効果について、いかにも「科学的裏付けがある効果的なもの」というスタンスをとるものの事を、エセ科学とか疑似科学と呼びます。少し乱暴な説明ですが、大きく外れてはいないはずです。参考→Wikipedia 疑似科学
 これらの事例について、有名どころでは血液型性格判断やタキオン、波動、ゲーム脳などが上げられますが、その中でも、最も市場に普及していると思われるのが、マイナスイオンでしょう。

注(エセ科学と言ってしまっても、厳密に考えると、科学とエセ科学の一線を引くのは難しいところです。しかしながら、謳われている効果が期待できなかったり、まともな実験データが伴っていないものとして、この記事では扱っています。)

 表題では”いまさら”と書いたものの、なかなか廃れないエセ科学であるマイナスイオンについて、東京都が対策を講じたようです。

「マイナスイオン商品」根拠なしも、都が文書指導 Yomiuri Online

 「細胞を活性化させ、心に安らぎをもたらす」「たばこや排ガスを浄化し、空気をきれいに保つ」――。こんな「マイナスイオン」効果をうたったインターネット広告に、科学的根拠がないものが含まれているとして、東京都は7業者に対し、景品表示法を守るよう指導した。

 マイナスイオン商品は数年前から、健康志向に乗って市場を拡大。都は表示に問題がありそうな布団やネックレス、空気清浄器など8商品を選び、業者に資料の提出を求めた。


 マイナスイオンについては、このページが参考になるかと思いますが、要するに、

・効果について、科学的なデータがない
・マイナスイオンの測定について、統一的な手法がない
・そもそもマイナスイオンがなんなのか、特定されていない
・作成(とされる)行為に際し、有害物質(オゾン等)も同時に発生する事がある

等という理由において、「限りなく怪しい」代物であるのです。それが今まで放置されていたと言う意味では「いまさら」という言葉はあながち外れていないと思いますけれどね。

 マイナスイオン製品に関しては、発掘!あるある大事典というテレビ番組で放送されたこと(後に特命リサーチ200X等でも特集が組まれた)、不況にあえぐ大手家電メーカーがこぞって参入したこと、珍しくなくなったので商品単価がそう高くなかったことなど複数の要因によって、爆発的なブームを巻き起こしました。そして、その影響は今でもまだ尾を引いています。

 そして、マイナスイオンをいまさらと笑っている私たちにとっても、次は何に騙されるか分かったものではありません。
 商品を選ぶときは自己責任で。消費者にはより賢い選択が求められていくことになるでしょう。


 ・・・ちなみに、トルマリン製品はインチキですからね!

病気

2006-11-27 16:30:30 | Thinkings
 正直な話、ずっと寝ていたら体がおかしくなりそうです。と言うわけで、ちょっとブログを書いてからまた寝ます。

 と言うわけで、頭がまともに回らない今日は、ただの日記。ところによって気分が悪くなるかもしれない表現が使ってありますので、そのあたりは自己責任で。

 本日は、仕事を病欠。
 原因は、食中毒か胃腸風邪。えらい深刻度が違いますが、実際苦しんでみるとどっちでも同じ様な気がします。

 はじまりは昨日の午後9時頃。どうにもやる気がしなくなって、早々と布団に潜り込んだのですが、首まで何かがこみ上げてくる夢を見まして、「ああ、ここなら出しても大丈夫・・・」と思ったところで目が覚め、我に返りました。危うく部屋でぶちまけるところでしたが、間一髪外に出ることに成功。胃の内容物を道ばたに出すことになりました。
 その時点で0時頃。胃薬を飲んでもう一度横になるも、その水がすでに受け付けず、トイレにて胃液と水を流すことになりました。

 朝、唇がひかひかに乾いてしまっていましたので、これなら、と暖かいお茶を飲むことに。しかし、それもすぐにリバース。吐くときに水だけだとそこまで苦しくないな、とか思いました。
 要するに、さっぱり食べ物、飲み物を体が受け付けなくなってしまったわけです。ふと、「ダイエットになるかな」とか頭をよぎりましたが、水が飲めないのがこうもつらいとは。

 結局医者で点滴、飲み薬をぶち込んで今に至るわけでが、薬を飲む際に暖かいレモン飲料、しばらく立ってから暖かい牛乳を飲みましたが、今は何とか吐いていません。
 明日はどうにも仕事に行かないと、机の上がえらいことになりそうで怖いです。忙しいと病欠も良いかもなあとか思いますが、実際に病気になってみると、病気よりは仕事がマシだなあと思う次第です。

 なんにせよ、入院とかにならなくて良かったですよ、本当に。さて、また休みますかねえ。

100ドルPC、製造開始

2006-11-26 18:43:57 | Technology
 米のニコラス・ネグロポンテ氏が中心になって進められている通称「100ドルPCプロジェクト」が、とうとう実機の製造にこぎ着けたようです。

100ドルPCプロジェクト、最初の1000台製造に成功 ITmedia

子ども1人にコンピュータ1台の普及を目指す「One Laptop Per Child」プロジェクトが、最初の1000台のパソコン製造にこぎつけた。

 最も、このPCはテスト用に使われるとのこと。搭載ソフトウェアのデバッグ、筐体の対衝撃テストや各可動部の耐久テストなどが行われるらしいです。それらのフィードバックを元に量産機を作成し、ブラジルやタイの学校に送付される流れのようです。

 実スペックから見ると、DVDやフルスクリーンでの動画の再生はちょっと厳しく、ホビー目的に使うには力不足は否めません。しかしながら、枯れた技術をうまく組み合わせた製品デザインや特徴的なディスプレイは、一般流通がされれば(値段次第で)十分魅力的だし、他社のノートパソコンにフィードバックされるべきところも多々あるはずです。

 あらゆる意味で業界を一変させる可能性を秘めた100ドルPCプロジェクト。本格生産まで秒読みというところまで来たところで、気になるのは「日本での流通は?」と言うこと。教育用に日本でも使われるのか、それとも資金獲得目的での一般流通のみになるのか、はたまた、あくまで発展途上国の子供たちの為のマシンとしての道を堅持するのか・・・。
 何でも良いから、まず触ってみたいなあと思っているのは、きっと私だけでは無いはずです。

泥沼のソフトバンク

2006-11-25 16:15:30 | Thinkings
 昨晩、出張先のホテルでくつろいでいた私の携帯に、たる氏から電話がかかってきました。

「SoftBankひどいことになってる。コメントつけといたから」

 手元に携帯しか端末の無かった私は、どうにか昨日の記事を仕上げてメールで送ろうとしていた矢先でしたので、明日確認すると返事をし、電話を切りました。
 電話を直接かけてくるなんて、一体どんな内容なんだろう?さくっと聞いた概要からもおおよその経緯は読み取れましたが、実際に記事を見てみると、思った以上にひどい所行が行われていた事に、私は愕然としました。

史上最悪の改定始まる よっけのぶろぐ

またゴールドプランに改定がありました。
最初は改善かと一瞬思ったんですが、すさまじい改悪です。
私は見えないところで金をとる手段を思いついたんだな、と感じました。


 内容がちと長いので要点を拾っていくと、

・他社へのメールやネットを利用しようとすると、S!ベーシックパックに加入する必要がある。
・今回の改訂で、加入していなくても即使えるようになった。
・それと同時に、使った時点でS!ベーシックパック契約成立
・契約成立と同時に、領収書の送付無料オプションが外れ、領収書は今後送られてこなくなる。
・納付書が送られてこないので、自分がS!ベーシックパックを契約したことに気づかない可能性がある。
・当然パケット定額等も申し込んでいないため、標準の機能だと勘違いしたユーザーがそのまま使い続けた場合、高額請求が通知一つ無く行われ続ける可能性がある。

というもの。
 いくらS!ベーシックパックが契約者の9割加入するとはいえ、使った瞬間契約というのはワンクリック詐欺とほとんど同じどころか、実際に金銭の支払いが発生する為よけいタチが悪いと思います。
 シェア的にもドコモやauに及ばず、さらにそのうちの1割に満たない対象者の事とはいえ、きっちり説明するのが企業の姿勢として正しいのは明白。揚げ足取りでもなんでもなく、「通話だけだと安いから」と他社から移行してきたユーザーに対し、決して十分とは言えない説明で小銭を搾り取ろうというのは、はっきり言って嫌悪感を覚えます。
 最初に「携帯の料金体系は複雑すぎる」と言っていたのに、今では一番複雑怪奇な契約形態になりつつあるSoftBank。あの言葉は一体なんだったんでしょうか・・・?

 料金を巡っては、立ち上げ当初から「予想外」の不誠実さばかりが強調されているように思えるSoftBank。そろそろ利益追求やサプライズだけでなく、きちんとした説明責任を履行するのが、企業としての最低限のけじめではないかと思います。
 となると、マスメディアでの広報戦略や小さな文字で細かく書かれているWebは当てになるはずもなく、今現在、販売店では20分程度かけて料金プランを説明しているようですけれど、ますますその負担が増えると言うことでしょうかね。

ケータイはクローンの夢をみるか

2006-11-24 23:59:59 | Weblog
出ない出ないと言われていた物が、とうとう出てしまいました。

クローン携帯。携帯にIDカードが搭載されるようになった頃から言われていた危険性ですが、キャリア各社は不可能と言い続けてきました。 しかし、海外キャリアとの提携という認証の穴を突いた特殊な状況下ではありますが‥‥確かに出来てしまったのです。

日本においては難しそうですが、「失敗する可能性のあるものは失敗する」と言うマーフィの法則を思い出しました。

googleで携帯検索が変わるか

2006-11-23 23:59:59 | Technology
 携帯電話でインターネット・・・PCのように使おうとすると、W-ZERO3の様なスマートフォンでもない限りは挫折すること請け合いです。何故って、検索メインのPCと違い、携帯はメニュー重視。そもそも考え方が違うんだから、同じように行くわけがありません。

 しかしながら、SoftBankはYahoo!をポータルにすることで、その慣習をかえつつあります。そしてauもまた、携帯でのネット使用のあり方を変えようとしています。

 つまりは、googleをポータルサイトのトップに持ってくる事です。google検索窓をオフィシャルでサポートすることで、用意されている物を見る受動的なサイト閲覧から、自らみたい物を探す能動的なネット利用、よりPCに近い使用感への転換を図っているわけです。
 そして、その試みは着実な成果を出しているようです。

auへのGoogle検索搭載はユーザーに大きな影響--SEM総合研究所調査 CNET

 調査結果によると、今回の調査実施の2カ月前となる、7月20日よりサービスを開始したauへのGoogle検索窓設置で、「検索頻度が増えた」と答えたau利用のモバイル検索ユーザーは、全体の25%となった。

 そのうち、「キーワード検索」を利用していたモバイル検索ユーザーの36%が「以前より増えた」と答え、「カテゴリ検索」を利用していたモバイル検索ユーザーの14%が「以前より増えた」と回答した。


 アンケートの内容をそのまま信用するならば、少しずつ携帯のネット利用形態も、PC型の検索重視にシフトしているようだと言うことでしょうか。今後は企業広告でも、「携帯はこのワードを検索」というやり方をするかもしれませんね。

 さて、私の携帯もauですので、google検索窓は当然搭載されています。私の場合、google検索窓がついたことで、ポータルサイトで使う機能は「天気」と「google検索窓」の二つに絞られてしまいました。正直な話、今のポータルだと重いので、Google窓だけの簡易ポータルを作ってくれないかなあ・・・などと思うほどです。
 いや、Googleをお気に入りにでも登録しておけば済むことですが。

 しかしながら、やはり携帯の小さい画面では、検索結果を絞るために見ていくのが大変。一度に表示できる項目が少ないのが大きな要因なんですけれど・・・携帯でのカテゴリ型がなぜ主流なのか、改めて理解できた次第です。

MP3プレイヤー所持で犯罪者?

2006-11-22 21:44:33 | Thinkings
 やっぱり、外国は日本の常識が通用しないようです。

 以前、「ワニは魚である」と法律で定義したオーストラリアが、今度はMP3プレイヤーを所持するだけで犯罪者になるかもしれない法律を成立させようとしているようです。

MP3プレーヤー所有が犯罪に? 豪著作権法案に批判 ITmedia

 オーストラリアで提出された新たな著作権法案は、刑事犯罪となる侵害行為の基準を大幅に引き下げており、MP3プレーヤーなどのデバイスを所有したり、お気に入りの曲に合わせて自分で歌っている映像をWebにアップロードする行為が重罰につながる恐れがあるとの憶測を呼んでいる。この法案に批判的な向きはこう指摘している。

 あくまで、大規模な海賊行為に対するもの、と政府側は言っているわけですけれど、成立してしまえば、大きな足かせを作ってしまうことは想像に難くありません。となると、職質されたときにMP3プレイヤーを聞いていたら・・・ってソースがどこにあるか分からないから、ポータブルオーディオ全般が「疑わしき機械」になるわけで。イヤホンしながら道を歩いてたら、いつしょっ引かれてもおかしくない?ある日突然警察が家に押しかけてきて、PCをのぞきMP3ファイルがあったら即犯罪者?何て言うか、悪名高き禁酒法以上の最悪法の様な気がしますよ。
 私たち日本人も人ごとではなく、iPodを持ってオーストラリアに行ったら、観光どころか監獄巡りをすることになるかもしれないと・・・ここまでは行かないまでも、その可能性があると言うことなんですよね。

 どこの国の著作権法もそうですけれど、もう少し「消費者」の側に立った法律を作れないものなんでしょうかね。消費者に対して柔軟になることで、リスクはあれど権利者側の利益がよりあがることだって考えられると言うのに。
 今後も新しい技術が出てくる度に、こういう不毛ないたちごっこが繰り返されるんでしょうけれど・・・著作権という考え方は、一つのターニングポイントに来ているんでしょうね。

わくわくしない買い物について

2006-11-21 19:56:04 | Thinkings
 今日は私のエッセイです。ネタもとがある時評じゃないのであしからず。

 買い物、しますよね。特に物が残る買い物。
 例えば、新しいグラスを買うとか、古くなった携帯を新しくするとか、ブランド物の財布をようやく買ったとか。そういう時は、例外なくわくわくするものです。特にずっと欲しいと思っていた物や、買い換えることで便利になったりすると、買ってからでもわくわくは続くものです。
 PS3やWiiも、転売目的でなければそうだと言えるでしょう。

 ところが、今回の話はわくわくが続かない買い物の話です。私は、そんな買い物を昨日、経験しました。地味な話なので記事にするか迷いましたが、もしかしたら共感が得られるかもしれないと思い、書くことにします。

 私がしたわくわくしない買い物、それは内蔵DVDドライブです。私は昨日まで使っていたドライブに性能的な不満は全くありませんでした。書き込みは12倍速と十分でしたし、普段あまり目にしないところにありますので、デザイン的にも問題はありませんでした。
 しかしながら、読み込み時や書き込み時に異音がするようになってしまってはたまりません。要するに「もうすぐ僕は寿命だよ」と教えてくれているわけです。このまま使い続けて、肝心なときにぽっくり逝ってしまうのもアレなので、交換に踏み切ったというわけですよ。

 量販店で買っても通販で買っても値段は送料分くらいしか違いませんでしたんで、チト迷いながらもさっくり購入。前はバルク、今回のリテールのショップ五年補償と、まあ満足行く買い物ですよね。
 しかしながら、心は弾みません。ドライブ交換も煩わしい作業です。そりゃそうですよ、交換したところで根本的には何も変わらないのですから。
 今までと同じように、DVDが読み込めてDVDに書き込めるだけです。壊れる心配からは解放されましたけれど。目に見える進歩が無いわけですから、ちょっとばかりがっくり来ました。

 PS2を買い換えたときは、プログレッシブに対応したDVDプレイヤーに価値を見いだしたし、スピーカーを交換したときは確かな音質の向上を喜びました。フロッピードライブを後から追加したときも、微妙ながらうれしかったものなのに・・・なんだろ、このやるせない気分は。同じような内容でも、壊れたルーターを買い換えたときとは全く違う感情が働きました。

 強いて言えば、USBメモリを買って「いろんな事ができそうだ」と、えもいわれぬ可能性に胸を躍らせるも、結局「ストレージはストレージ」という物の本分を思い知ったときに似ていましょうか・・・

 なんにせよ、必要な物を必要なタイミングで購入した。そのことは確かなことです。ただ、それだけの事だからこそ、逆に恨めしいのかもしれないですなあ。