Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

ついに”画像で検索”できる時代に

2006-06-30 20:01:35 | Weblog
 また映画に一歩近づいた・・・かもしれません。日本オリンパスは、携帯電話で撮った画像から情報を検索できるサービスの試験運用を開始したとのこと。

オリンパス,画像だけでキーワード検索できるサービスを開始 IT Pro Network

 オリンパスは6月29日,カメラ付き携帯電話で撮影した画像の関連情報を検索するサービス「スティッキーズ!」の実証実験を開始した。同サービスの特徴は,利用者が撮影画像をスティッキーズ!に送信するだけで,GoogleやYahoo!モバイルなどの検索サイトから関連情報を引き出せる点。例えば車を撮影して送信すると,該当する車の名称や車種などのキーワードを入力することなく検索サイトを利用できる。

 記事によると、画像そのものでサイトを絞り込むのではなく、専用の携帯アプリで読み込んだ画像をサーバーに送って解析にかけ、関連するキーワードをデータベースから取り出し、そのキーワードを検索エンジンにかけるという形を取るようです。現在のデータベース、Webページが文字ベースであることを考えると妥当な処理だと思います。

 この「専用サーバー登録型」で思い出すのは、昨年の今頃に登場し、その後さっぱり音沙汰のない「カラーコード」が思い出されます。
 しかしながら、カラーコードは直にURLを返すのに対し、画像検索はキーワードを返すと言うのが大きな違いです。加えて、ユーザーが独自にキーワードを追加できる点も大きい。
 と言いますのは、カラーコードはURLを返すという、純粋な「広告媒体」として機能するのに対し、画像検索は「検索エンジンの補助」として機能することです。これは、コンセプトで言えばJWordとGoogleくらいの差があります。ものが全然違うので、比較にすらならないという意見はごもっともですけれどね。
 つまり、検索結果の妥当性、中立性がある程度保たれるシステムになっているわけです。

 ある程度、と書いたのは、サーバーに画像を登録する際に、関連づけるキーワードをどう審査するかと言うこと。
 他社の製品を勝手に登録して、自社製品との比較サイトに誘導するとか、画像に全く関係ないキーワードを関連づけたりと言った事が起こらないとは言えません。いや、たぶん起こるでしょう。

 最大の問題となる登録情報のメンテナンスについて、登録の際の手続きを明確にし、外部の審査を一定周期で受けるようにするか、もしくはWikipediaのようにオープンソース手法にゆだねてしまうか・・・もちろん管理はしなければいけないわけですが。
 私的にはコストの面から言っても後者がやりやすいのでは、と思うのですけれどね。Wikipediaで、オープンソースでもある程度以上の精度が出せることがわかっているわけですし、ガイドラインさえしっかり整備されており、ユーザー相互の監視が適切に行われていれば、項目も爆発的に増えていくのではないでしょうか。

 なんにせよ、まだ試験運用の話です。今後どうなっていくのか見守っていきましょう。

郵政事業、再編への第一歩

2006-06-29 19:25:56 | Weblog
 小泉純一郎首相の悲願であった「郵政民営化」。現在、その賽は投げられ、着々と民営化と再編へ向かって、郵政公社は歩を進めています。

 その中で、もっともダイナミックな変革が行われると思われるのが、事業の核となる郵政事業。安定している感のある金融、保険事業に比べ、郵政事業の収益率の低さは以前から言われています。そうでなくとも、ヤマトや佐川といった大手宅配便事業者が文書配達、いわゆるメール便にも手を広げている中、実効的な面から、というより「生き残り」をかけて、変革は不可欠でしょう。

 そんな中で、郵政事業再編の第一歩となるカードが切られました。

郵便集配、1048局で廃止 9月から順次 asahi.com

 日本郵政公社は28日、郵便物の集配業務を担う郵便局(集配郵便局)の再編計画を発表した。現在、集配をしている約4700局のうち1048局は業務を近くの局に移し、窓口業務に専念する。再編は07年10月の民営化に向けた合理化の一環で、9月から順次実施する。対象となる局は地方に多く、地元自治体からは「合理化が行き過ぎ、将来は郵便局自体が廃止されるのではないか」との不安も出ている。

 記事中を見ますと、地方議員はもとより、地元住民、果ては自治体まで苦言を呈しているようですが・・・

 今回の発表でのポイントは、

1.集配局を統廃合する
2.金融、保険の窓口業務は継続


という点です。
 郵便局の地方での大きな役割として、「金融機関を過疎地に提供する」ことがあります。ちなみにこれは農協も同様。世界的に見ても、郵便局に地方の金融事業を依存している例があり、民営化の失敗例として「金融窓口の統廃合」があげられます。
 今回は、その金融にまでつっこまず、あくまで集配局のみにとどまっています。しかも、元々集配局の区分は、元記事を参照しても、

郵便物が自転車や徒歩で配達された時代から見直されていない。集配区域に重複も多く、民営化を機に再編に着手した。

という「合理化されていない」分野であり、今回の再編はむしろ「当然」の事ともとれます。反対の意見で、「配達が数時間単位で遅れる」などという、いちゃもんにしか聞こえないようなものも出ているようです。
 むしろ問いたいのは、「サービスを無理に継続させて、結局税負担を増やすor郵政事業をつぶして、大手の民間に郵政事業を委譲し、さらにサービスを低下させるのがいいか、配達が遅れるのを譲歩し、これまで通りのサービスを続けてもらうかどっちがいい?」って事です。どう考えても後者ですよね。

 そもそもの問題として、今後、郵政事業のインフラとしての重要度は下がる一方だと言うこと。インターネット、携帯電話という情報インフラが急速に進歩する中、気が付いてみると、郵便受けに入っているのはダイレクトメールばかり・・・緊急を要するものに至ってはほぼ皆無と言っていい利用状況です。
 サービスの低下を声高に叫ぶ前に、郵政事業が斜陽産業であると言うことを認識することが先決です。個人同士の通信で郵便を利用する機会なんて、今や年賀状などをのぞけば皆無に等しいのですから。・・・現在の高齢者層がシフトすれば、さらに壊滅的な状況になることは目に見えていますしね。

 先にも書きましたが、「金融、窓口業務は継続する」と言っているのです。郵便局における金融事業は、過疎地においての最も重要な施策の一つです。これについて疑う余地はありません。
 今後、もし、これらの業務を含めて縮小し、郵便局を統廃合する方向へ話が進んでいったときに、初めて議論すべき問題ではないんでしょうか。今の段階で過剰に反応するのは、今後の郵政事業再編においてもマイナスにしかならない様に思いますけれど。

埋められない情報格差

2006-06-28 18:33:43 | Weblog
 もはや、ITという言葉が一般的用語になり、テレビやラジオを押さえ、インターネットが情報インフラのメインストリームに位置している昨今、プライベート、ビジネスの用途にかかわらず、インターネットの利用機会はますます頻度を増しています。
 コストを抑えたい中小企業は当然として、いまや大手企業や自治体にまで、インターネット使用を前提としたサービス展開が進んでいるところです。

 ネットワークの普及が進むにつれて、音楽配信や映像配信はもとより、企業の情報ページでもFlash等の”重い”コンテンツが多用されるようになってきました。
 これらは、回線のブロードバンド化に後押しされてできたトレンドですが、同時に新たな格差を生み出す事となりました。

 つまりは、回線速度格差です。

 一般的にナローバンドと言われる128kbps以下の接続では、ブロードバンド以後に出てきた巨大なファイルや、重いホームページを見ようとしたときに、大きな時間的ペナルティを負います。また、普及してきたストリーミング放送に至っては、一部の高負荷サービスは利用すらできない状況です。

 この件についての最大の問題は、ナローバンドが利用者の選択によるものではなく、インフラが整っていないために選択の余地が無いという場合が多いことです。今回、このような「取り残されている」情報格差についての調査結果が発表されました。

<ブロードバンド>ゼロ地域世帯比率、ワースト1位は鹿児島 毎日新聞

総務省は27日、インターネットのブロードバンド(高速大容量)サービスの都道府県別世帯普及率(今年3月末時点)調査結果を発表した。
 同サービスを受けられない「ブロードバンド・ゼロ地域」の世帯比率は、鹿児島が23.8%でワースト1位。以下、岩手(22.2%)、高知(19.5%)、秋田(17.3%)、新潟(15.3%)と続いた。鹿児島や新潟の離島を中心とした全国39市町村では、市町村がまるごと「ブロードバンド・ゼロ地域」だった。


 実は、私の働いている地域でも、「一部だけ」光ファイバーになっているためADSLが使えず、光ファイバーが来る予定も当分先。頼みの綱のケーブルテレビも望み無しという、正に三重苦な場所があり、そこに住んでいる人に、インターネットについて相談を受けることが結構あるため、人ごとではないんです。
 こういった取り残された地域は、個人の力ではどうにもならない情報格差に晒されているわけで、こういうときこそ行政の力を使うべきだとも思うのですけれど。箱物を新規で建てるより、よっぽど喜ばれますよ。

 さて、ネタ元の記事でもそうですけれど、都市部でも意外と情報難民はいるんです。例えば、アパートに固定電話が付いていなかったり、回線が変更できないケース。私の弟も当てはまるのですが、その場合AIR-EDGE等の携帯端末しか選択肢が無くなってしまいます。そうなると、回線速度はナローバンドと同じか、やや速い程度。
 今後は改善されていくとは思いますけれど、このあたりの調査もやってみるとおもしろいかもしれませんね。

日本に帰ってくるまでが海外派遣です

2006-06-27 21:00:45 | Weblog
 派遣が決まった時から賛否併せて大きな議論となった自衛隊イラク派遣。遅々として進まないイラク国内の治安安定に伴って、ずるずると滞在時間が延びていきました。
 かと言って、いつまでも派遣を延長するわけにはいきません。アメリカをのぞく他国が撤収を次々と決めていく中で、ようやく自衛隊の撤収も決定し、現地では人員、車両のクウェートへの移動が行われています。

 現在までのイラクでの殉職者は0名。現在までにアメリカ軍の死傷者は2,796名にのぼることを考えると、如何に”比較的”安全なサマワでの活動とは言え、奇跡的な数字です。

 しかしながら、日本政府にとって死傷者ゼロと言うのは絶対事項であり、もしも一人でも死者を出していたなら、その時点で政府に対する批判が集中し、にわかに収集できない状況に追い込まれていたのは想像に難くなく、イラク派遣は一種の(外圧で降りられない)賭であったと考えざるを得ません。

 もちろん隊員の皆さんも、イラクの地で死にたくなんて無いでしょうから、日々緊張感を持って任務に当たってこられたと思いますが・・・
 撤収が決まって気が抜けてしまったのでしょうか?

陸自車が横転、3人が重軽傷…イラク南部空港近くで事故 Sanspo.com

26日午後零時45分(日本時間同日午後5時45分)ごろ、イラク南部のタリル空港近くの道路で陸上自衛隊の軽装甲機動車が横転し、乗っていた隊員3人が負傷した。

1人は肩の骨を折って重傷、2人は手や頭に打撲傷など。防衛庁は「仕掛け爆弾などによる襲撃ではなく、交通事故とみられる」としている。陸自派遣後、人身事故は初めて。軽装甲機動車には計5人が乗っていた。


 ようやく撤収が終わってこれから、と言うときに死ぬのは馬鹿馬鹿しいですからね。自衛隊の皆さんには是が非でも、全員無事に帰ってきていただきたいものです。

流行中「地デジ詐欺」

2006-06-26 19:25:50 | Crime
 ここまで来たら笑うしかないですね。被害者の方たちは大変気の毒だと思うのですが。

 またまた新しい振り込め詐欺の手口が流行しているようです。

<地上デジタル放送>危機感あおり架空請求、3県で230件 毎日新聞

 地上波テレビ放送のデジタル化に便乗した架空請求詐欺が、各地で出ている。公的機関を装い、架空の「アンテナ切り替え工事費」などを振り込むよう求める手口だ。デジタル放送受信地域の拡大に伴って増える恐れがあり、総務省などが注意を呼びかけている。

 何でも、アンテナ工事費が主な名目らしいですけれど、悪質なのは「すぐにでもアナログ放送が停波する」ように思わせ、不安をあおってるところですね。

 「地上デジタル放送とはなんぞや?」と言うことが、少なくとも制度上の事くらいはわかっている人には全く縁のない話ですけれど、今現在も各民放で絶賛CM中の地デジに対して、「放送が変わる」とか「いつからかはわからないけれど、今のテレビは見られなくなる」程度の認識までしか持っていない場合は、ころっと引っかかってしまうのでしょうね。

 特に、「テレビが見られなくなる」というのが重要で、娯楽や話題の多くを「テレビ」から得ている中高年層にとっては、正に死活問題。地デジが本来はどういう物か知らなければ、金を払ってしまうのも仕方ないかな、とも思いますが。

 記事中にもありますけれど、最大の問題は「行政や業界団体の対応の遅れ」。どうも、「地デジ」と「アナログ停波」が一人歩きしてしまって、その詳しい内容が見て取れない。今やっているCMにしても、アナログからデジタルに変わる、としかアピールをしていません。それ以上の事を知ろうとすると、「インターネット」や「電気屋に聞く」となりますが、そういう興味を持つ人は、そもそも詐欺なんかには引っかかりませんよ。

 現時点での地デジ普及率は1割程度だそうです。我が家でも、1台をのぞいて、後は全部アナログテレビ。国民生活にダイレクトに関わってくる部分ですし、政府も、新しいアピール法を考案していく時期に来ているのかもしれませんね。

モッツァレラチーズとトマトのカプレーゼを食べる

2006-06-25 22:00:46 | Dialy
 私の買っているコミックスの中に、「金色のガッシュ」という作品があります。
 毎回出るのを楽しみにしているこの作品の巻末に、作者のあとがき漫画が載っていました。

「モッツァレラチーズ・・・?」

 どうも、作者家の近くでモッツァレラチーズが売っているスーパーを見つけたらしいです。で、トマトとオリーブオイル、バジルにペッパー、お塩を少々・・・・
 私がモッツァレラチーズで思い出すのはあの漫画。しかし、その漫画は他社。まさかな、と思ってページをめくると・・・

「やっぱりトニオさんだよ!」

 そう、私が思い出した漫画は「ジョジョの奇妙な冒険」。その第四部の「イタリア料理を食べにいこう」の回です。その回に出ていた「モッツァレラチーズとトマトのカプレーゼ」がいかにもうまそうで、しかも簡単に作ることができそうで、私の心に強く残っていました。
 そしてそれは、どうやら私だけではなかったようです。まさか、他社の漫画家さんにまでオマージュされてしまうとは・・・

 さて、そんなものを読んでしまった私が、無性にモッツァレラトマトを食べたくなるのは自然の摂理。まだ食べたことがないという友人一人を巻き込んで、それを読んだ一週間後の昨日、食べにいくことにしました。

 私達が食べにいったのは、ファミリーレストランのサイゼリアです。ちゃんとバッファローのミルクを使って作ったモッツァレラチーズを出しているという、本格派のモッツァレラトマトを出す店です。そもそもモッツァレラトマトを食べられるところは、この系列の店しか知りません。つまるところ選択肢はありませんでした。

 いざ、モッツァレラトマトを前にすると、「期待と以前に食べた印象が大きすぎて、今食べても拍子抜けしてしまうのではないだろうか?」という一抹の不安がよぎりましたが、それは杞憂に終わりました。
 モッツァレラチーズの柔らかな歯ざわりに、ジューシーなトマトのジュースが絡みつきます。淡白なチーズの味に、トマトの酸味と甘味、そしてオリーブオイルの風味と、香辛料、塩のアクセント・・・それら全部が合わさって他では味わえないハーモニーが口の中いっぱいに広がります。
 かむたびに、鮮烈なチーズ独特の味が舌を叩き、そのあとにトマトが覆い被さるように。やさしく、それでいて新鮮な、なんとも不思議な味です。

 私は久々のモッツァレラトマトを十分に堪能しました。本当に幸せな時間でした。
 ちなみに、友人も満足してくれたようでした。

 まだまだ世の中には、食べたことのない味がたくさんあります。未知の料理はもちろん、「こんな組み合わせありえない」というような食材のカップリングも、まず試してみることが先決ですね。もしかしたら今まで出会ったことのないような、すばらしい味に出会えるかも知れませんから。

 ・・・ま、私の経験と実績から言わせてもらいますと、多くの場合は失敗におわるわけですが。

労基署は告発者を守れない

2006-06-24 23:58:36 | Thinkings
 企業の不正な労働要求から労働者を守ってくれるはずの労働基準監督署。
 しかし、その労基署が信用できなかったとしたら、一体何を頼りにすれば良いのでしょうか・・・

 労基署大ポカ、内部告発投書置き忘れ告発者バレる ZAKZAK

 三田労働基準監督署(東京都港区)が内部告発者からの投書を受けて同区内の卸売会社に調査に入った際、その投書を会社に置き忘れ、内部告発者がバレてしまうというお粗末なミスをしていたことが、24日までにわかった。

 「告発者は保護」・・・・内部告発に限らず、情報提供をされた報復を防ぐための、もっとも基本的な措置です。それが、あまりにもひどい凡ミスで反故にされてしまいました
。これでは、むしろ「奴らが嵌めた」とののしられても反論できないですよ。

 「会社にはばれないなら」と必死の思いでSOSを送った社員に対し、いかにもな仕打ち。彼の運命は、結局、会社の上層部の手の内に転がり込むことに。どういう結果になったかは知りませんが、経営者も人の子。心配ですね。

 とりあえず、事件は起きてしまいました。こんな事があっては「労基署は信用できない」と告発者が激減する可能性も十分にあります。
 労基署も、「一人の人生を扱っているのだ」という自覚を持って、今後の信用回復に努めてもらいたいものです。 

爆発するコンピューター

2006-06-23 19:24:40 | Technology
 昔のテレビや映画に出てくるコンピューターは、何故かよく爆発していたものです。
 今だと冷静に、「火薬でも積んでるのか」とつっこみを入れられます。あんなふうに吹っ飛んでくれたら、使っているこっちは危なくてしようがありませんからね。

 そうです。基本的に、コンピューターは、煙を噴くことはあっても爆発するなんて事はありま・・・す。
 私だってにわかに信じられないんですけれど、実際にあったようなんですもの。

デル製ノートPCで出火事故? 大阪 ITmedia

デル製ノートPCから出火する事故がこのほど大阪で起きたという。デルは6月22日、事故があったことを認め、機種や出火原因などは「調査中」としている。

で、この記事にはネタ元が存在し、ネタ元にはちゃんと写真が貼ってあります。

Dell laptop explodes at Japanese conference The Inquirer

 「デルのノート、日本のカンファレンスで爆発」という素敵な見出しのニュースで、その時の様子が写真付きで紹介されています。

 「さわるな!逃げろ逃げろ逃げろ!」(注:ちょっと意訳)

とか実に臨場感にあふれてますね。

 多分、安物のコンデンサーを使っていて、それが爆ぜたのが原因だと思うのですけれど・・・爆発するような物って、それくらいしか思いつきませんし。

「デルのノートを膝の上で使うのはやめておけ」(注:結構な意訳)

 という最後の一文が全てを物語っている今回の事件。
 私にとっては、コンピューターは本当に爆発すると言う、新たなカルチャーショックを受けた事例でした。

鳥インフルエンザに再注目

2006-06-22 19:17:16 | Science
 もう本当に話題にも上らなくなってきましたが、鳥インフルエンザって本当に怖いんです。

 伝染病って、一度流行ると、冗談みたいに人がばたばた死んでいくんです。しかも、感染経路や潜伏期間がわからないと、予防の措置もとれないですので、とんでもない規模、早さで広がっていきます。都市部ならなおさら。
 中世にペストが流行ったときは、それこそ都市が根こそぎ滅ぶ勢いだったんですから、戦争と比較しても全くひけを取らないですよね。

 今と昔では状況が違う?いやいや、未知のウイルス、病原菌に対しては、せいぜい栄養状態くらいで、大きくは変わりません。何しろワクチンが使えないんですからね。SARSの時にあれだけ大きな騒ぎになったのはそのためです。

 そして、その鳥インフルエンザが、また流行の兆しを見せています。

インドネシアの鳥インフル 「人から人」感染の可能性 Yomiuri On Line

 インドネシア・北スマトラ州で5月に集団発生した鳥インフルエンザの感染例で、世界保健機関(WHO)は21日、ウイルスの人から人への感染が起こった可能性が高いとする報告書をまとめた。

 ただWHOは、ウイルスに変異が認められないことなどから、感染の拡大につながる危険性はないと見ている。


 なんで人から人が起こるとまずいかと言いますと、今までは鳥から鳥、鳥から人だけに感染するウイルスだと見られていたため、人が大量の鳥に触れるような機会がないと、なかなか感染しなかった=感染が拡大しにくい。感染した人間を特定し、隔離できる訳です。
 ところが、人から人へ感染するとなると、一気に被害想定のたがが外れてしまうのです。これは大変にまずい事態です。

 で、今回はその「人から人へ」が起こってしまったわけですが、WHOによれば、感染の拡大にはつながらない・・・おかしな話ですよね。

 ここでのポイントは「変異」です。
 細菌類やウイルスと言った世代サイクルの短い生物は(ウイルスは生物かどうか定かではないが、便宜上生物と表現した)、世代を重ねることで、劇的な生息環境の変化に対応します。例えば、今まで鳥を媒介としてしか増殖できなかったウイルスが、人を媒介として増殖、爆発的な拡大ができるように変化したりすることです。
 で、このように変異したウイルスの場合は全くの新種となりますので、現在常備されているワクチンや対処法は使えない・・・拡大するととんでもないことになると言われているゆえんです。

 話を戻すと、今回のケースではまだ「鳥用ウイルス」であったので、爆発的感染拡大には至らないと言う判断ですね。
 ですが、あくまで「今回は」。いつ人用に変異して、大流行するかわかりません。鳥インフルエンザについては、まだ予断を許さない状況が続いていると言えるでしょう。
  

続 どうなる、テポドン。

2006-06-21 23:35:15 | Thinkings
 二日続けてテポドンの話題です。と言いますのは、昨日の記事から一夜明けても、相変わらずマスコミ各社はテポドンの報道をやめていないからです。

 理由は簡単で、昨日までにテポドンの発射がなく、撤収もされていないからです。

 ええと・・・昨日までは20日までに発射する公算が堅い・・・とか言っていたんですけれどねえ。

米迎撃ミサイルが臨戦態勢に=「不測の事態」に対応、テポドン撃墜も 時事通信

同日付のワシントン・タイムズ紙は、ブッシュ政権高官がテポドン2号の迎撃を検討していることを認めたと報道。さらに、情報当局者の話として、同ミサイルが「数日から1カ月の期間内」に発射される可能性があると伝えた。

 他の報道もいろいろと見てみたところ、発射期間が延長された理由は、

・燃料の注入が完了していない
・実は技術が進んでいて燃料、タンク共に劣化は1ヶ月は大丈夫

 全然昨日と言っていることが違いますよ!特に技術的要件に至っては、ドッグイヤー的な飛躍じゃないですか!
 北朝鮮のねらいとしても、新たに「ミサイル輸出国へのアピール」とかまで加わっていましたし。

 どちらにしろ、テポドン発射に関するトピックは、最大1ヶ月延長となったわけです。非常に、やっかいですね。
 そうなってくると、まずもって心配なのが、「テポドンは日本に着弾するのか?」という話です。

 結論から言ってしまえば、「可能性は非常に低い。少なくとも北朝鮮側にそのつもりはない」と言い切ってしまって良いと思います。

 今回のテポドン発射実験は、「諸外国へのアピール」という側面がある以上、そのスペックを十分に引き出さなければいけないという命題があります。
 アメリカへの牽制、輸出国へのCMの両方の意味において、関係諸国が気になるのは、テポドン2の航続距離にあります。
 公称通りテポドンが6000km飛ぶならば、アメリカにとってはアラスカやグアムがその射程距離に入るのですから、脅威として大きな印象づけができます。ミサイル輸出国にしても、ミサイルの性能の実演が見えるのですから、安心して購入できるはずです。

 つまり、テポドン2は6000km飛ばなくてはならない。そして、発射基地から6000kmの地点には、日本領は無いのです。
 日本側が怖いのは、北朝鮮には中距離弾道ミサイルの発射実験の実績が少なく、科学的水準も低い為、「故障や失敗」により、日本に「誤爆」することです。日本国内にそこまで緊迫感が漂っていないのは、このあたりが大きいのでしょう。

 実験の正否に関わらず、テポドンの発射が行われたなら、北朝鮮を取り巻く環境はずっと厳しいものになるでしょう。北朝鮮の目的が注目を集めることならば、今の状況を作り出したことで、テポドンの役割は終わっているはず。ここで「あわよくば」を狙わないことを期待しましょう。