Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

「カラ残業」だって?

2005-03-31 00:59:56 | Weblog
 最近は金勘定ばっかりで、心も体も荒みがち。残業時間も増える一方ですよ。ああ、かったるい。

 で、こういうニュースを見ると、普段温厚な私でも頭に来るわけですよ。

 カラ残業問題で職員ら6331人処分

大阪市職員のカラ残業問題で、市は30日、03、04両年度の調査に基づき、カラ残業をした職員ら6331人を処分した。処分内容別には、戒告135人、文書訓告4234人、口頭注意1962人。全職員(約4万8000人)の13%に当たる大量処分で、総務省によると、不祥事を理由にこれだけの人数が一度に処分されたのは異例という。

 だーかーらー!

 こういう事をやっているから、公務員はなんたらとか言われてしまうんですって!
 前回の「福利厚生」の件はまだ私的には許せる範囲でしたけど、今度のは完全に度を超しています。このページに今回の件に関するやや詳しい内容がありますので見てみますと、

「残業をしていない日に残業したように超過勤務命令書を偽造」

 私はてっきり残業時間の水増しかと思っていたのですが、どうもそうではないようです。定時で帰って残業代もらうなんて、管理者の管理能力も相当問題ですが、職員のモラルも地に落ちていると言わざるを得ないですね。
 さらにこいつらは、

同時に「公文書公開請求者である記者宅を訪問」についても掲載し、「(毎日放送報道局ニュースセンター長は)個人情報の目的外使用にあたる行為で、訪問目的などを追求したうえで市に抗議したい」

と、問題を嗅ぎ回る記者に対して圧力までかけてやがったのです。公務員以前に犯罪のような気がしますけど気のせいですか?
 で、さらに救いようがない事実として、

併せて、1998年10月28日の「超過勤務手当返還訴訟」の和解に際して誓約した「市長は、市民の市政に対する信頼を損なった事実を厳粛に受け止め、今後は不適切、不透明な給与や手当が支給されないよう、地方自治法、地方公務員法を遵守する」という和解条項を履行しなかった市当局責任を厳しく追及するものです。

 ええ、そうです。2回目なんです。
 ちなみに、このページの記事は、「大阪市の労働組合」が発表しているものですから、偉そうに批判していても「おまえらもやっとったんちゃうんかい?」と思っちゃいますね、どうしても。

 私も公務員の端くれですけど、こういう連中は実に困る!と言うのも、こういう連中のおかげで、何にもしていない私たちまでが同じ目で見られてしまう可能性があるからです。ただでさえバッシングの対象になっているのに、ここに来て追い打ちをかけるようなマネはやめて欲しいです。

 例え公務員であっても、カラ残業なんぞとはまったく縁がなく、逆にサービス残業のほうが身近なものなんです。まともな管理者の下で働いている限りは普通は大丈夫なんですけど、大阪市の場合は「組織中で慢性化していた」のが原因なんでしょう。やっぱり組織が大きくなると、どうしても御しがたい部分が出てくるようです。しかし、例えそうであったとしても、モラルを胸にそう言うことをしないのが普通。そうでなかった彼らは、度し難い馬鹿野郎ということですね。

 つか、普通、残業なんてやりたくないです。でも仕事が間に合わないから仕方なくやっているのです。それをはき違えて、「金のために」残業制度を使ったこいつらに同情の余地はありません。
 

博士もいろいろ

2005-03-29 23:47:25 | Weblog
 博士と言っても、ノーベル賞クラスの世界的な博士から、小学生クラスの物知り博士まで色々な博士がいらっしゃいます。辞書で調べましても「ものしり」という項目がちゃんとありましたので、別に博士号を持っていなくても名乗る分には問題ないような気がしないでもないです。

 何でいきなりこんな話をし始めたかと申しますと、帰ってきてたまたまつけたテレビで、「明石家さんまの素人博士サミット」という番組を見たからであります。
 ある分野に強い芸能人が、ちょっとおもしろい映像を用意するという番組なんですけど、それをぼーっと見ていて思ったんです。
 
 自分は何か、あんな風にこの分野は負けないと言うものがあるだろうか?

 考えてみると、意外と無いものなんですよ。これはちょっと詳しいよ?という分野が。
 例えば、小学生の時なんかは天文について並々ならぬ興味があり、一時期までは「天文学者になろう」と本気で思っていましたが、興味がいつの頃からかPCに移っていきました。今から思えば、どう考えても自分は「天文学者では食えなかった」様な気がするので、ある意味選択は正しかったように思います。

 別に、かじるだけなら誰でもできますし、現に私も色々な分野をかじってきました。しかし、私はしがない凡人ですから。その分野に詳しくなると、届かないくらい遥か遠くにある高みが見えてしまう。だから、安易に「俺は詳しいよ?」なんて顔ができないんです。かといってその高みに上り詰める様な気概も沸いてこない。ここら辺が次へ進める人との差なんでしょうね。

 いくらそのことが好きで、色々調べて知っていたとしても、その分野に命をかけている人たちにはとてもじゃないがかなわない。そのあたりがプロと素人の違いなんでしょうね。

 世の中には様々な博士がいます。方向性はどうあれ、一般人がたどり着けないような境地に達している人達です。自称にせよ、他称にせよ、その分野に対するプライドがあるからこその呼称なんですから。私はそう言う人たちを、とてもうらやましいと思いますよ。

やっぱ両面はダメだろう

2005-03-28 23:25:27 | Weblog
ソニー、両面ディスク「DualDisc」で利用制限
-DVD面に傷をつける可能性。非対応機種を公開


ソニーは、米国などで販売されている片面CD/片面DVDの両面ディスク「DualDisc」を一部のオーディオ製品で利用すると不具合が発生する問題を確認。利用しないようにユーザーに注意を呼びかけている。

 普通なら、こういう記事をネタにした場合、

 あ~あ、これだからソニーは。

みたいなことを言うんですけど、今回はそんなことは言いません。むしろ逆です。
 以前にこのBlogでも紹介した「DualDisc」。CCCDと絡めて紹介したのでけっこうコメントがつきました。今回は、ある意味それの続きです。

 で、いきなり「ダメだ」というのも何なので、ちょっとDualDiscの普及状況について調べてみることに。


 DualDiscはアメリカで調子良いみたい wms: musicbiz edition

アメリカで DualDisc が好調なんだって いかんともしがたい

個人のBLogが情報ソースって言うのは実は初めてのことかも知れないですね。
 内容については上記の記事を読んでもらうのが一番なんですけど、それはちょっとあんまりなので、まとめ。

・アメリカで好調。次期スタンダードも視野に。
・売値は通常のCD+1~2$
・ディスクが若干厚いため、スロットインで再生できない場合がある
・輸入盤でDualDiscが入ってきた場合、リージョンコード1のため再生は難しい。
・DualDiscだと、日本では再販制度の対象にならない
・ビデオだけでなく、DVD-Audioも結構な確率で入っているらしい
・レッドブックに準拠していない

 最後のレッドブックに準拠していないというのは、一番元のプレスの記事にあるように、

 DVDは規格上、両面ディススクが規定されているが、音楽CDの場合は片面規格となっている。そのためDVDに対応していない音楽CDプレーヤー、特スロットインタイプではレーベル面を保持に利用している製品があり、ソニー以外の製品でもDualDiscを再生する際には注意が必要だ。

こういう事なのですが、これは別に音の記録に関して云々という話ではなく、CCCDとは全く次元の違う話だと言うことを先に押さえておきましょう。
 要するに、「裏のDVD面が傷ついたりしても知りません」という話です。

 この中で一番の問題だと思われるのが、スロットインでしょうか。と言いますのは、今現在カーオーディオでスロットインを採用していないものは圧倒的に少数派であるからです。車でしか聞かないと言う人は意外と多いのですよ。
 後は、以前の記事でも書いた「DVD面をCDプレイヤーにつっこむ可能性」。これは結構嫌な問題だと思いますよ。CCCDつっこんだら固まったプレイヤーの話も聞いてますから、DVDつっこんで固まらない保証はどこにも無いわけですよ。

 で、最も気になる点として、日本ではDualDiscは普及するのか。
 答えはノー。どう考えても普及しない。
 もちろん再販制度の対象外になると言う点もですけど、私はコストの点からも日本で導入するメリットがないと考えています。
 アメリカにおいて通常価格+1~2$という価格設定は、現在の日本においての+DVDのシングル、アルバムと対して変わらない価格設定であるわけです。つまり、DualDiscを採用するのとDVDとの抱き合わせをするのとコスト的には大差ないと考えることができるわけですよ。そう考えた場合に、DualDiskの新しいFabを整備するのと、現状通り抱き合わせを採用していくのを天秤にかけた場合、正直かなり危ういと思うのです。
 もちろん、「最終的にDualDiscの方が利ざやが大きい」という可能性も否定できないというか、アメリカでガンガン採用されている現状を考えると正解なんでしょうけれど・・・

 それ以前に、音楽CDの販売が落ち込んでいる中で、DVDとの抱き合わせ販売に関しても、「何も付いてない音楽CDと比べてお得だから」買うと言う人は多いかも知れませんが、別に聴きたくない曲を、DVDが付いているから買うと言う人は、いないとは言わないにしろ大変少数だと思うのです。
 つまり、新規の客を引っ張って来るというエサには使いにくいと私は考えています。

 下手におまけを付けるよりも、よりよいアーティストを発掘したり、CDの価格改定をした方がより売り上げが伸びると思うんです。そういう基本的なことを忘れて、MP3やネット販売を目の敵にしたりするから、より音楽離れが進んでいくんですよ。

最後に、私の極々個人的な意見を言わせてもらえば、

「別にPVなんて見ないし、DVD-Audioなんか再生できてもスピーカーが追いつかないから要らない。」

CDも満足に再生できないミニコンポが多いってのに、それ以上音質良くしても意味無いような気がするのは私だけでしょうか・・・
 そんなもの採用するよりも、レーベルが付いていた方がなんぼかマシ。

人間は基本的に鼻で息をする生き物です。

2005-03-27 23:42:36 | Weblog
 今日ほど、人間は鼻で息をしていると言う事実を思い知った日はありません!

 私、以前にも書いたような気がしますけど、ボーイスカウトの指導者をやっています。自分でもスゲエにあわねえと思いますけど、これでも教育者の端くれなんすよ?と言いましても、普段相手にしているのは高校生が主でして。そして他には、他の指導者同士の仲介等、裏方に回ることが多いです。
 しかし今日のイベントでは、「ウォークラリー(ハイキングのバージョンアップ版)の安全係」という、小学生から中学生の安全面でのアドバイザーという役をもらいました。つまり、ろくでもないマネをしてケガでもされたら困るから、一緒について行って監視してなさい、と言うことです。
 で、まあこういう事はたびたびやったことがありますし、今回は比較的危険な箇所も少なかったので、何事もなく事を運べたのですけど、問題はそんなことではありませんでした。
 つまり、ずっと外にいたんです。それどころか、山間の町で何時間も歩いていたんです。よりによって今日は、今日だけはよく晴れていたんです。そして、今日は朝7時から夕方までずっとそんなことをしていました。
 そりゃ8時間も立てば薬も切れるさ!
 まず、目が開いていられないくらいにかゆくなってきまして、我慢できなくなり、ちょっと掻いたのが運の尽き。もう片目が痛くて開けていられなくなりました。
 そして鼻の方はと言うと、大概片方はある程度は通っているのですが、あっという間に両鼻とも完全に詰まりました。もう鼻から息を吸う、吐く両方とも完全にできない状態です。吸うことができないのは良くあるのですが、吐く方までできなくなると、とたんに苦しくなってきます。やっぱり人間は、基本的に鼻で息をしているのです。口は所詮バックアップなのですよ。

 しかし、そのバックアップがなければ、私は毎朝の開始15分で窒息死しているでしょう。
 スギ花粉の季節も残り半分・・・お仲間の皆さん、毎日大変ですけど、おたがいがんばりませしょう。

「プレステ」も販売中止?

2005-03-26 22:17:02 | Life
 米でプレステの販売中止命令

 初めて見たときは、

「や、とうとうプレステも独禁法に引っかかったのかな?」

と思ってしまいました。

 実際は、「コントローラーの振動」に関するサブマリン特許に引っかかったみたいですね。実は、この件に関してちょっとググってみたんですけど、あんまり資料が出てこなくって・・・

両ゲーム機の米国での販売差し止めと約9070万ドル(約96億円)の損害賠償を命じる判決を下した。

 それにしても、アメリカの訴訟は金額が馬鹿高いですな。以前にも東芝がリブレットで訴えられましたが、その時は1100億円ですって。もう、一般的な感覚からは完全に乖離した金額ですね。
 アメリカの訴訟では、基本的に陪審員制度が使われており、今回のような企業間の争いについても曽於制度が使われるみたいです。
 私の気のせいなんでしょうかね。企業間の争いの様な、巨額の金とマーケットと従業員の生活がかかるようなものにも、陪審員制度を導入するというのは大変危険のような気がしますけどね。

 とにかく、ほとんどリスクも無く、日本よりも大幅に短い期間で終了するアメリカの裁判において、サブマリン特許は長いことトレンドになっています。この間のLinuxやハイパーリンクの訴訟然りですね。Sonyは控訴するため、販売には影響が無いと行っていますが、最終的にどうなるかはまだ分かりません。
 制度的にあるものを利用するのは悪ではないですが、道徳的にはあんまりよろしくないなあと思ってしまう今日この頃。少なくとも、「ウン百億が!」という慣習が無くならない限り難しいでしょうな。

BGMについて

2005-03-25 23:58:29 | Weblog
 ここ最近音楽についてちょこちょこと書いているので、今日も音楽の話題を。

 といってもどこそこのアーティストが好き!とか言う話ではありませんし、この映画のあのBGMがすばらしい、という話でもありません。
 ニュースを見ていたり、情報番組、バラエティーを見ているときに、何気なくかかるBGM。アレが知っている曲だったりすると嬉しくないですか?と、そんな話です。

 例えば、スウィングガールズの曲がかかったり、ゲームのサントラから曲が持ってこられたり。私が気づいたのだと、マクロスプラスのサントラとか、あとやたらと気になるのが、サクラ大戦のメインテーマ。なんでこのタイミングで?とちょっと疑問に思うようなときにもかかったりします。

 サントラ自体あまり注意して聞かないですから、もしかしたら、もしかしなくても意外な曲が日々テレビから流れているのかも知れませんね。

 等と突然言い出したのには当然訳があります。
 A.H.O.師匠からもらったMP3をiTunesのライブラリに放り込んでおいたところ、たまたまThunder Force VのLegendary Wingsという曲がかかったんですけど、それがどうにも聞き覚えがある。
 どこなんだろうと記憶を掘り起こしておりますと、同人アニメ作品マリグナント某のドラえもんのBGMに使われていたんですね。BGMの元ネタが分かってちょっと嬉しかった、それだけの話ですが、こういうちょっとした発見とか刺激が(以下略)

トンガリキッズ

2005-03-25 00:30:27 | Weblog
 ユルい!
 もう、なんかユルユルです。

 前のYMCKの時にHAMAさんからトンガリキッズを薦めていただいて、どんなんかしら?と思わず注文してみたのですが、実際にCDが届いたときに思ったのがそれです。
 ジャケットがどこかで見たようなデザインなのはまあいいとして、取扱説明書からなにから、オマージュと力が抜けるナイスコメントが満載です。

 つか、ニポポ(Vo)、アナベベ(Vo)、ハニホヘニハー(Vo)ってどうよ。
 一体どういう意図でつけたのか分かりませんが、この名前が全てを物語っているような。最後の人、間違えてないか何度も確認しましたよ?全員ヴォーカルだし。

 私的には、歌どうこうよりも、このCDに出会えたことがうれしいっすね。

 あ、歌は周りでいろいろ言われてるので今更どうとか言いませんよ。自分的には、一曲目はいいと思いますけど、2曲目はどうでもいいや。
 そんなわけでナイス取説を見たい人はとりあえずゲットしときましょう。

 ちなみに、ホームページは何故か404なんですけど・・
 

それでも銃はなくならない

2005-03-24 00:48:11 | Weblog
 今日はちょっと短めに。

貧しい居留地、治安も悪化…米高校生銃乱射の現地ルポ (読売新聞)

 計9人を射殺後に自殺した

 9人死んでいるんです。そして、

 「こうした事件は、全米のどこでも起こりうる。対策は難しい」

 簡単な話ですよね、「銃を規制すればいい」。豊臣秀吉のように刀狩りをやれば、確実に事件は減少に転じるでしょう。

 でも、それができない。今までずっと言われているのに、できない。

 決して自衛の為ではなく、利権のために。
 そうです、今の世の中は、銃や思想が人を殺すのではなく、金が人を殺すんです。

福岡は「激甚」なるか

2005-03-22 23:39:02 | Weblog
 先日起こりました福岡の震災。
 被害について様々な情報が流れていますが、先の新潟、スマトラに比べてはだいぶ落ち着いているようです。とは言え負傷者がすでに700人、被害家屋800棟、2800人が非難していることから鑑みると、早急に対策を立てなければならないでしょう。

 さて、この「災害に対する対策」、こと復興に限って言えば、ほとんどが「国の金」だってご存じですか?
 実は災害復旧には、県や市町村はほとんど金を出さなくてもいいのです。

 元々、県や市町村は、それほど金を持っているわけではありません。大きな事業をやる際には3~6割程度の金を補助金として国からもらっています。残りは長期的な資金繰り、つまり借金で回していくことになります。
 そんな状況下で、いざ災害が起こったら。
 支出できる財源が無いのに、復興の為とんでもない金がかかる。そんな悪循環に陥ります。そこで、国が大幅な補助をして、早急な復興に努めるのです。

 福岡県西方地震の激甚災害指定、首相「非常に難しい」

 災害にもランクがありまして、その最も高いものが「激甚災害」と呼ばれるものです。ひとたびこの指定を受けますと、このページで紹介されているように、様々な優遇を受けることができるのです。
 一番わかりやすいのが、国庫補助の割合の嵩上げ。これは、最大で事業費の9割を国が負担することになります。地域の負担を軽くして、一日もはやい復興を。これはそう言う制度です。

 しかしですねえ、お金は来ても労働力が来ると言うことは無いんです。
 実際の復興作業の応援に来てもらっても、最後は地元の人間が頑張らなくてはならない。自治体の人間はもちろんのこと、地域のお医者さんや建設会社、その他諸々の人たちが自分達の手で復興させていかないとしょうがないんですよね。
 国の金を補助金として与えると言うことは、日本中のお金を集めて、この地域の復興の「お手伝い」をするのです。傾いた銀行に金をつぎ込むより、よっぽど有意義な金の使い方だと思いますよ。

 さて、上の記事では件の「激甚は難しい」とのこと。財政規模の大きな都市はやはり難しそうです。
 しかし、これをネガティブに受けるのではなく、むしろ「激甚を受けるような被害が出でいたら・・・」と思う方向で行きたいですね。

ライブドアの意義

2005-03-21 18:06:42 | Weblog
 今、「ニュース」というジャンルにおいて、フジ対ライブドアというカテゴリは、間違いなくトップでしょう。なぜなら、今回問題にされているのが「マスコミ」というニュースを発信する側に訪れた、ある種のテロだからです。

 今まで、日本のメディアはここまであからさまな企業としての危機を迎えることは無かったでしょう。
 しかし、現実にそれは起きてしまった。初めて本土を攻撃されたアメリカのように、マスコミはこの事実をいささか冷静に受け止められていないように感じます。

 例えばこの記事でも紹介されているように、載せられている"識者の意見”とやらの大半はライブドアの批判に終始しています。(ただ、この記事に限って言えば、産経新聞であるのにライブドアよりの意見を掲載している点に、ある種の誠実さを感じられる)
 思うに、金融に外資が入りこみ、お家芸である車産業さえも買収されるという事実を、対岸の火事として見ていた「メディアの認識の甘さ」が全てを引き起こした要因でしょう。こんな事はどこでも言われていることですけどね。

 では、逆にライブドアが何故ここまで非難されるのか。

 大半は感情論です。それが分かっているから、逆に支持も集める。

 彼らの言う「日本の慣習」や「日本のルール」というのは、今や幻想に過ぎないと言うことを理解しなければならない。日本が資本主義という選択肢を取った以上、厳密に言えば日本的な義理人情が入り込む余地はないのです。企業が資金を集めるために「株式」を言うシステムを導入した以上、「企業ですら一つの商品である」と言うことを考えなければいけなかったのです。

 彼らは今回の事を「マネーゲーム」と一言で切り捨てます。しかし、元々株式市場は「マネーゲームのための市場だ」と言うことを忘れてやいまいか。(ちなみに私も、2週間ほど前は忘れてました)

 もちろん彼らの言うことも分かりますよ。日本人ですから。
 ですが、そこに自分たちが持ち込み、活用してきたルールがある以上は従うのがスジというものでしょう。相手が「自分たちの理屈に合わない」乗っ取りを「ルールに従って」仕掛けてきた場合、もはやイレギュラーは自分たちなのですよ。

 「既存の価値観を正しい道に戻す」この点において、私は堀江社長を支持していますが、この乗っ取りが成功した後、彼が本当に経営者たり得るかが見えてくるでしょう。

 「企業は人なり」
 人が企業を作り、人によって維持されていく。そうである以上、そこで働く従業員こそが企業の中心である。元々の日本的価値観でありますが、これは全く資本主義には反していない。
 私は、彼ら反対論の多くが反対論であると言いました。そこでこんな事を言っても何も説得力がない・・・。
 違いますよね、「利益を追求するためにこそ、義理人情を大切にする」のですよ。もちろん切り捨てるのも必要ですが、より効率的にコンスタントに利益を生み出すためには、従業員に意欲を持たせなければならないでしょう。取引先にもこの会社なら・・・と思わせる事ができる営業をする。
 損して得取れですよ。特に日本においてはこの精神が大切です。

 私が思うのは、「ライブドアがフジに戦争を仕掛けた」という過程の話ではなく、「ライブドアがニッポン放送を乗っ取って何が変わったのか」を論じなければ意味が無いと思うのです。ですからまだ成功してもいないこの話を、何週間にも引っ張って、連日連夜騒ぎ立てる・・・この状況は明らかに異常です。
 このニッポン放送乗っ取りを、タダのマネーゲームにおとしめているのは、他でもないマスコミ各社だと私は感じています。

 そして、このままこの「戦争」をマネーゲームのまま終わらせるかどうかは、他でもない堀江社長の動きにかかっているのです。彼の評価が、今後も「投資家」で終わるのか、それとも「経営者」として認められるのか。その時こそ、この茶番の決着が付くのだと私は考えています。

 しかし、この茶番によって従業員の感情にはどう影響しているのか・・・マネーゲームを払拭するにはどうにも骨が折れそうですね。