Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

CrunchPadに新情報・・・高くなって、3G対応?

2009-07-31 22:40:18 | PC

 「ちょっと待ってくれ、話が違う!」というのが、私の非常に素直な感想です。
 テクノロジー系ブログメディアの草分けであるTechCrunchの編集長Michael Arrington氏が、”自分が欲しいから作った”Webタブレットである「CrunchPad」の続報となるリーク情報が、なぜかengadgetやGizmodoで出ていましたが、内容は正直がっかりというか・・・確かに、発売時期など建設的な話もあったものの、日本での発売に関しては暗雲が立ちこめているように思えてなりません。

CrunchPadは3G対応、$399で11月発売? engadget

記事によると、CrunchPadはクリスマス商戦をにらみ11月までには発売するとのこと。本格的です。スクリーンサイズはこれまでお伝えしてきたとおり12インチ。大きさは324 x 199 x 19 mm・1.2kg。1.6GHzのAtomプロセッサーに1GB RAM、USBポート付き、WiFi / 3G対応。

 大きさとか重さはこの際スルーしましょう。ネットブック程度のスペックがあればウェブ閲覧は問題ないのでこれも問題なし。USBポートの存在の言及は初めてですが、これも規定事項でしょう。
 それよりも問題は、3G対応の部分。つまり、日本での発売の場合、携帯電話会社が間に入って、かつ毎月固定費がかかるって事です。もう、ベッドサイドなどのWiFi圏内での使用しか私の中では想定していませんでしたので、この部分は「余計なお世話」にしか見えません。何より、日本のキャリア三社が首を縦に振らなければ発売すら危ういというのは、なんというか悲劇的です。

 また、399ドルという値段も微妙です。現地価格で4万円で、日本に来るとだいたい2万円くらい上乗せされるのが常ですので、6万円くらい?ネットブックに対する価格的優位が無くなってしまいます。

 3Gを省いて100ドル値引きしたモデルを出してください、というのはちょっと虫の良い希望かもしれません。そもそも、Windowsではない独自のLinuxディストリビューションを搭載する以上、日本語のローカライズがされるか分からない今、そのような希望を持つことすら時期尚早でしょうから。しかし、同じようなコンセプトのタブレットPCが無い以上、どうしても期待してしまうじゃないですか。

 願わくば、CrunchPadに刺激された日本のメーカー・・・えっと、具体的にはソニーとか富士通が、VaioPadとかLooxPadを作ってくれないものかと心底思うところです。


Yahoo!株、マイクロソフトとの提携で急落 買収の布石だったのか?

2009-07-30 23:05:19 | Thinkings

 昨日、マイクロソフトとYahoo!は検索分野および広告分野でついに提携を果たしました。マイクロソフトはYahoo!に対してbingの検索エンジンを提供し、Yahoo!はMSNとYahoo!の広告契約を独占し、マイクロソフトに収入を分配するというマネジメント業務を提供します。検索エンジンのパテントをすべてマイクロソフトに譲渡することで、ウェブ検索事業から事実上の撤退をしたことは大きなマイナスにならないか?と昨日の記事で書きましたけれど、アメリカの投資家もやはりそう思ったみたいです。

米Yahoo!株が急落 Microsoftとの提携条件に投資家が失望 ITmedia

 米Yahoo!と米Microsoftがネット検索と広告で提携したと発表された後、Yahoo!の株価が急落した。

 7月29日のNASDAQ市場で、Yahoo!の株価は前日終値の17.22ドルから15.14ドルへと12%も下落した。提携の条件が予想ほどよくなかったため、失望売りを浴びたとみられる。

 ここから先は全くの予想というか、推測というか・・・有り体に言って与太話なのですが。

 今回の提携は、マイクロソフトにYahoo!を買収させるための仕込みではないでしょうか?

 かつてのマイクロソフトのYahoo!買収が失敗したのは、ジェリー・ヤン元CEOが強行に反対したところが大きいです。創業者として、他人に身売りされるのに耐えられなかったというのは分かりますけれど・・・これによってマイクロソフトはYahoo!の買収に対して興味を失う事になります。また、当時の買収額がYahoo!の企業価値に釣り合わないほど高い(故に株主は買収を望んでいたわけですが)点も、マイクロソフトが交渉を打ち切った理由の一つでしょう。

 では、今後Yahoo!がマイクロソフトの買収の対象になるにはどうしたらいいのか?まず、うるさいジェリー・ヤン氏はCEOを退き、取締役ではある物の、発言権は大幅に後退しました。この点は大きく前進です。そして、最大のポイントは「お買い得になること」つまり、企業価値が下がれば、マイクロソフトも株主に説明しやすくなるでしょうし、何よりYahoo!の株主が買収を望むようになるでしょう。そういう意味では、今回の提携には十分な意味があります。要するに、今回の提携は、わざとYahoo!側に対して不利になるよう仕組んである可能性がある、ということです。

 ただ、10年という期限を決めた提携ですので、この与太話がもし本当だとしても、せいぜい1年後くらいにしか動きは無いでしょう。なんというか、併せて30%の検索シェアとGoogleとの対抗という点の他にも、今後がいろいろ楽しめそうな提携ではありますね。


マイクロソフトとYahoo!、ついに提携 残ったのはbing?

2009-07-29 23:16:52 | Thinkings

 ようやくGoogleに対しての反撃体制が整った、と言っても良いのでしょうか。

 かつては「買収」という形で急速に近づくも、結局破局してしまった両者が、今度は「提携」という形で手を結ぶことになりました。そう、マイクロソフトとYahoo!です。両者は、MSNとYahoo!というポータルページ事業で敵対関係にありつつも、ともに”Googleが目の上のたんこぶ”(あるいは越えられない壁)であるという共通点がありました。
 マイクロソフトは、WindowsとOffice以外の収益の柱を確立するために。Yahoo!はライバルのGoogleにこれ以上水をあけられないために。・・・まあ、敵の敵は味方というやつですよねえ。

マイクロソフトとヤフーがようやく提携 CNET Japan

 MicrosoftとYahoo!は7月29日(米国時間)、オンライン事業での提携を発表した。MicrosoftはYahoo!の検索技術ライセンスを取得した上で同社に検索サービスを提供し、Yahoo!は両社の優良広告主に対し、ワールドワイドで独占的に販売契約を結ぶことになる。

 この提携によって、マイクロソフトはbingの成長に必要なYahoo!の検索技術をそっくり手に入れ、広告はYahoo!が独占契約し、両者のポータルページに配信することになります。これによって、マイクロソフトはMSNで弱かった広告マネジメントについて、Yahoo!の力をそのまま使うことが出来るようになりますし、Yahoo!は自社のポータルから、技術的に優れたbingを利用できるようになります。

 それぞれの得意分野をうまく分け合った、双方とも確かにメリットがある提携のように思うのですが・・・どうでしょう、広告部門を肩代わりしてもらった上に、Yahoo!の検索技術ライセンスまで手に入れたマイクロソフトが、長期的に見るとうまいことをやったように思えてきますね。最終的には広告マネジメント部門として、Yahoo!を吸収する布石ではないでしょうか?

 それよりも気になるのは、果たしてこれで、Googleに対抗できるのか?と言うこと。正直な所、一度ついてしまった差を挽回するのは難しいですが・・・どうも最近のGoogleは迷走が目立つような気がしますので、どこかでつまづいたときにポロリとチャンスがこぼれてくる可能性は否定できないように思えてなりません。まあ、希望的観測ですけどね。

 どちらにしろ、このような提携の効果はある程度時間を置いてみないと分かりません。今後の動きを期待しましょう。


さよならフロッピーディスク

2009-07-28 22:25:01 | Thinkings

 私がPCを使い出して、もう15年以上がたちます。当時は、手軽に使えるPC用のメディアはフロッピーしかなかったので、雑誌の付録にDVD-ROMの代わりフロッピーディスクがついてきたし、ゲームやワープロも、もちろんWindowsだってフロッピーからインストールしたものです。・・・あの何十枚とフロッピーを入れ替える作業は、もう二度とやりたいとは思いませんが。

 そのフロッピー、実はまだ私のPCには現役で内蔵されています。年に一度も使いませんが。店に行けば売っていますし、USBの外付けドライブも存在します。恐ろしいことに、職場では一部使っている所があります・・・なんとか止めてもらいたいんですけどね。
 容量わずか1.44MB、ちょっと大きなExcelのファイルも保存できず、読み書き共に尋常じゃなく遅いこのメディアですが、紛れもなく一時代を築いてきましたし、未だに現役(限りなく引退に近いですが)なのです。

 しかし、その歴史もどうやらこの辺りで終わりのようです。

FDDメーカー各社、生産撤退の動き加速-四半世紀の歴史に幕 日刊工業新聞

 フロッピーディスク駆動装置(FDD)メーカー主要3社が生産撤退に動き始めた。ティアックは2010年4月に生産を終了する。ワイ・イー・データも終了の方向で供給先と協議に入った。ソニーは10年4月以降の計画は未定だが、他社と足並みをそろえる模様。記憶媒体が光ディスクなどに移行しフロッピーディスクの市場規模は09年にピーク時の30分の1以下にまで縮小。需要の減少が著しいため、生産を打ち切る。

 さすがのフロッピーも、ドライブの生産が止まってしまえばどうしようもありません。すでに需要は底を打っていると思いますけれど、それでもティアックだけで、年間245万台を出荷していたとか。ビジネス向けのPCとか、私みたいに「とりあえず保険で」搭載している例もずいぶん多いような気がしますけれど、まだこんなに生産していたのか!とちょっと驚いてしまいました。

 確かに、一昔前はフロッピーかHDDからしか起動しないPCなんて当たり前にありましたし、WindowsXP以前はUSBメモリもドライバ無しでは使えませんでした。ギガクラスのストレージが普通に出回っていても、なんだかんだ言って需要はあったんです。
 しかし、今になっては光学メディアとフラッシュメモリに完全に置き換わってしまい、FDはその意味をほぼ失ってしまいました。ユーザー側も、そろそろ本気でリプレースを考える時期なのかもしれません。・・・もしかすると、このニュースを見せればかたくなに移行を拒んできた顧客も重い腰を上げるかもしれませんし・・・ビジネスチャンスになるかもしれませんね。ある意味。

 正直な話、容量も中途半端に少なくて、データ保持の信頼性も極端に低いフロッピーは早く根絶した方が良いと思います。高校の時、何度データ消失で泣いたことか・・・少々寂しくはありますが、無用のトラブルを避けるためにも良いきっかけとなるニュースなんじゃないですかね?


人力発電は商品化が難しい?

2009-07-27 22:13:54 | Weblog

 CNETを眺めていたら、こんな記事が載ってました。

人力充電器の開発企業M2E Power、資産を売却--米報道 CNET

Vator Newsは米国時間7月23日、充電技術を開発するM2E Powerが同社資産を新しいバッテリ技術の開発企業Motioneticsに売却したと報じた。M2E Powerは、携帯電話など小型機器向けに人間の運動を利用した充電器を開発していた。一方Earth2Techは6月24日、M2E Powerが同社の方針を自動車市場へ転換したと報じていた。

 これで全文。単に、人力発電を研究していた会社が身売りした、という報道です。人力発電自体は、たとえば懐中電灯とかで一部実用化されていますし、自転車をこいで発電なんて言うのも使い古された演出手法になってますね。実際に、自転車のライトはダイナモ回して地力発電しますしね。また、駅の改札前などでは、プレートの上を歩くことによって起きる「振動」を電力に変換する試みも行われており、それなりの数の実例があるのです。

 しかし、です。自転車のライトは別格としても、人力発電の懐中電灯は実にマイナーですし、100ドルPCの手回し発電も物珍しさから注目を集めたのは間違いないところ。いざまわりを見回してみると、案外実用化されていないものです。

 ここ数日、私の住んでいる東海地方では豪雨が多発しており、先日も商店街の通りが水浸しになったり、山間部で土砂崩れが起きたりと、非日常がすぐ隣まで迫ってきている様な気さえします。昨日も家から外に出て歩いていると、雨はぱらついているだけなのに、水が流れる轟音がする。まさか山の方からとんでもなく水が流れているとか?などと思ったのですが、実は滝のような豪雨が近づいてきたと言うだけでして、数秒後にはあっという間にぐしょ濡れになるくらいの大雨が辺りを包んでいました。自然の驚異の片鱗を垣間見た気分です。

 そう、災害が起きたとき、携帯電話は情報収集のツールとしても有用ですし、メール機能は外部への有効な連絡手段になり得ることが、これまでの災害でも実証されてきました。しかし、充電池が尽きれば、もはや単なる棒やまな板でしかありません。電気が止まってしまったとき、止まってないけれど充電が難しいとき、自力で電気を作り出せる備えというのはこれからもっと重要視されるのではないかと思うのです。そんなときに、ソーラー発電よりも手回しの方が、手っ取り早く、周りの環境に左右されないから便利かなあとも思うのですが。かさばりますけどね。

 なにも災害の時でなくても、携帯電話の充電池が切れて困った思いをすると言うのは、割とどこにでもあるシチュエーションです。備えあれば憂い無しと言うことで、各キャリアがオプションとして用意していても面白いかもしれないな、等と思った次第です。


ガラパゴス携帯の今後

2009-07-26 23:12:10 | Thinkings

 日本の携帯が「ガラパゴス」と言われてから、もうずいぶんとたちます。なんでかと言いますと、FeliCa搭載によるおサイフケータイ、iモードやEzウェブと言った独自仕様のネット・コンテンツ配信環境、テンキーによる複雑な階層メニュー、絵文字と言った日本の携帯独自の機能が、他国の端末の参入を阻み、他国への進出を妨げて、日本固有のスタンダードとして発展してきたからです。
 普段当たり前に使っている携帯の機能の大部分が、実はグローバルスタンダードから大きく外れていると言う事実は、私も始めて知ったときは驚きました。

 さて、高度に複雑化した日本独自のスタンダード機能というのは、海外からの参入を防止したりするだけでなく、メーカーに大きな負担を掛けることになります。と言いますのは、スタンダード機能の多くをメーカーが独自に実装し、かつ端末ごとの独自機能を実装するという、ほぼメーカー任せの形になっていたため、スタンダード機能が肥大化するにつれ、その開発負荷も馬鹿にならなくなっていったのです。

 そのような懸念はキャリア側も危機感として持っていたらしく、ドコモ、そしてKDDIが相次いで基盤プラットフォームについての講演を行っています。

KDDI内藤氏、KCP+がもたらす開発メリットを解説

ドコモ渡邊氏、新プラットフォームの重要性を語る 共にケータイWatch

 KDDIは、auケータイの基本機能を共通化した「KCP+」という開発プラットフォームをこれまで推進してきました。それの導入実績と、次期からの適用拡大について報告をした形です。また、ドコモはKCP+とはまた違った形の「オペレーターパック」を開発。Symbian OSおよびLinuxに対応する、ドコモの独自サービスを提供するためのアプリケーションパックで、端末メーカーはそれを端末のインターフェイスに組み込むことで、容易にドコモ端末に対応させることが可能という仕組みです。

 開発環境とアプリケーションパックという違いはあるものの、両者が目指すところは全く同じ。すなわち端末メーカーの負担軽減が目的です。

 端末の普及台数が1億台目前に到達した日本において、すでに普及率は飽和状態。さらに、総務省からのお達しによって、端末価格の割引が出来なくなってから、端末の更新サイクルは長くなる一方・・・と、要するに端末が売れにくくなっているわけです。
 数が出なければ当然端末価格は高くなりますし、高くなれば売れなくなるしという悪循環が続けば、そのうち「開発ヤメタ」と撤退するところも現れるでしょう。しかし、少しでもラインナップを増やして季節ごとの新機種の幅を広げたいキャリアとしては、そうなってもらうのは困るわけです。ですので、キャリア側として強制している部分については、開発負担をしましょう・・・と言うことなんでしょう。

 むしろ、これまでがどうやって開発をしてきたのか非常に気になるところですけれど、これによって端末の小売価格が下がるというのなら歓迎すべき事でしょうね。ただ、ドコモの方は、アプリケーションパックの提供と言うことで、独自性をどう出していくかが各端末メーカーの課題になりそうではあります。

 また、キャリア側が共通部分をパッケージングしてくれるなら、端末を海外向けに「使い回す」ことも可能になる・・・と元記事でドコモの人が言っていましたが、海外市場においてはさっぱり影響力のない日本メーカーが、これらを期に少しでも躍進してもらえると良いのですが。


欧州委員会とついに和解か?Windows 7欧州版にGO

2009-07-25 19:49:54 | Thinkings

 Windows 7の全世界同時発売が10月22日に決定されてから、本国アメリカおよび日本では値段はもとより予約キャンペーンが始まるなど、すでに状況が動き始めています。
 しかしながら、EUではちょっと事情が違っていました。というのは、Internet Exploreのバンドルおよびその扱いについて、欧州委員会と独占禁止法の関係でずっと争ってきたからです。マイクロソフトは、これまで「ブラウザを搭載しないWindows 7を販売する」という措置を発表しましたが、欧州委員会はそれに反発の姿勢を示してきました。よく考えると、ブラウザ無しでどうやって「インターネット上からブラウザをダウンロードしてくるのか」という根本的な疑問がありますからね。ブラウザ入りのCDを各社で配るとしても、MSの物量の前には・・・

 そういうわけで、欧州委員会がかねてから提案してきた「起動時の選択制」で一応の決着を見たようです。

Microsoft、欧州版Windows 7に「Webブラウザ選択画面」追加へ ITmedia

 欧州で販売されるWindows 7にはIE 8がバンドルされ、インストール時に“欧州で最もシェアの高い5種類のWebブラウザの最新版”を選択できる「バロットスクリーン」が表示されることになる。IE 8以外のブラウザについては、各メーカーのダウンロードサイトへのリンクを表示するという。ユーザーが簡単にIE 8をオフにする機能も追加する。

 またWindows 7を搭載するPCメーカー(OEM)はIE以外のWebブラウザをプリインストールし、それらをデフォルトブラウザに設定することができる。

 私は別にIE原理主義者というわけではないですので、この方式が欧州以外でも実施されると実に面白いんじゃないかと思います。MSは他社の批判を封殺しつつ、Windowsの風評的価値を上げる事が可能になるような気がします。また、バロットスクリーン上で「うまくやる」事によって、IEの地位を守ることも可能になるんじゃないでしょうか。ちなみに私は、この仕組みが欧州以外で採用されたとしても、使っているSleipnirがIEのブラウザエンジンを使っていますので、どっちにしろIEはインストールすることになると思いますが。

 欧州でもっともシェアの高い5種類のWebブラウザとありますけど、今で言うと「IE」「Firefox」「Safari」「Chrome」「Opera」でしょうか?今後、これら以外のブラウザがシェアを伸ばしたり、もしくはSleipnirやLunascapeといった、”インターフェイスのみ”のブラウザまで選択肢に入ってくるようだと、バロットスクリーンに表示される「最初の5種類」の選択は高度な政治的問題に発展するような気がします。単純に「シェアのみ」と言えば簡単そうですが、どれをもってシェアとするかという判断基準は難しそうですし、国によっても状況はおおきく変わってくるでしょう。

 つまり、今までは「IEと(Firefoxと)その他大勢」という形でしたが、それが「最初の5種類とその他大勢」となり、後発のブラウザにとっては単純に目の上のたんこぶが5倍に増えることになったわけで、これまで以上にきびしい状況になったと言えないでしょうか。また、IEをのぞいた4つの枠に今入っているブラウザにしても、そこから滑り落ちないように、より熾烈なシェア争いが予想されます。

 ・・・なんだか、新たな競争の火種を作っただけのような気が。これが全世界に広がるならば、なんだかいろいろ楽しそうですね。

 

 そういえば、「いつまでブラウザみたいな使いにくいインターフェイスを使っているんだか」みたいな意見を、どこかで見たような気がするんですよね。そういう考え方もあるのか、と。確かにここ10年くらい、根本的なインターフェイスは全く進化無しですから、「何かしら新しい何か」が登場しても良さそうな雰囲気ですが・・・既存の物をひっくり返す新しい何かって言うのは、実現が難しいから革命っていう言葉があるんですよね。


輸入ガジェットって高いよね、という話

2009-07-24 22:21:37 | Thinkings

 先日、自宅のデスクの脇に置いてあったデジカメで、久々に写真を撮ってみたんです。そしたら、画面全体に走る何本もの横線が・・・はい、どう考えても故障です。もともと使用頻度低かったし、すでに買ってから3年くらいが経過していますので、まあ仕方ないような気もするのですが、悔しいですねえ。

 と言うわけで、ここ数日デジカメを眺めたり検討したりと、新たな物欲の灯がともったわけですけど、元々そこまで写真を撮る方じゃないので、こんなのも面白いかなあと思ったのがこれ。

タカラトミー、レゴ公式mp3プレーヤーやデジタルカメラを販売 engadget

 ご存知 LEGO とデジタル系おもちゃ会社 Digital Blue のコラボ商品が国内でもタカラトミーから販売されることになりました。ラインナップは既報のデジタルオーディオプレーヤー、CDラジカセ、デジタルカメラに、アラームクロックラジオを加えた四種類。東京おもちゃショー2009の展示によるといずれも冬期の発売予定となっています。

 カラフルでポップかつ、クラシカルな雰囲気を持ったナイスデザインのデジカメですね。でも、正直私が持つのは「ないなー」。

 デザインだけではなくて、もう一つ敬遠した理由がその価格。

 デジタルオーディオプレーヤーは2GBメモリを搭載し、最大8時間動作。価格は1万1550円。デジタルカメラは3メガピクセル、4倍デジタルズーム、 128MBメモリ搭載で1万2600円。CDラジカセは1万1550円、アラームクロックラジオは5250円です。ちなみに米国ではオーディオプレーヤーとラジカセが$39.99。カメラが$49.99。現在の円相場は94円弱。いつの間にか我々はプラザ合意のなかった平行世界に迷い込んでしまったようです。

 スペックはトイデジそのままで、1万円越えとか・・・ってのもそうなんですけれど、本国では5,000円で売ってて日本に持ってきただけで倍以上とかひどくない?と言うのが最大の不満点です。ちなみに、プラザ合意というのは1985年に、今と比べると3倍弱くらいあったドルの価値を見直そうぜ!という会議です。1ドル250円くらいだったのが今の水準ちょっと上くらいまであっという間に急落したという、今の経済を語る上でとっても重要な経済協定なんです。確かにそれが無かったとしたら、納得の価格だったかも・・・まあ、それ以前にそんな馬鹿高いおもちゃ売れないですよねえ。

 これに限らず、並行輸入品とかの海外ガジェットや電化製品は、なぜかやたらと高い場合が多いです。個人輸入とか小規模事業者だったらまだ分かりますけど、例えば今回の輸入元はタカラトミーでしょ?大手なのに・・・。たまにAmazonのUSサイトでスピーカーとかの値段を見るのですが、冗談みたいな値段ですもの。半額以下とか。

 AmazonのUSサイトで買った物を日本にも届けてもらえるような仕組みを作ってもらえないものでしょうか。手数料とか「多少」かかってもかまわないから!そういえば、楽天も海外に進出強化するみたいなので、むしろそっちに期待でしょうか?なんにせよ、海外のガジェットを安く買える、それと「自分の中で旬のうちに」買える仕組みが出来ないものか・・・そんな事を思った次第です。


iPodは静かに去る

2009-07-23 21:37:49 | Thinkings

 私が始めて手にしたiPodは、初代iPod nano。初代ShuffleとiTunesで盛り上がったムーブメントに乗ろうとしたところを派手につまづいてしまい、miniの後継としてnanoが出た瞬間に、今度こそはと手に入れたのがファーストコンタクトでした。

 その後もブームは収まることもはなく、結局ソニーや他社製のシリコンオーディオを蹴散らし、今の地位を築き上げました。しかし、そのiPodも時代の流れには勝てないのかもしれない・・・という趣旨の記事が以下です。

音楽専用機のiPodには安楽死が待っている TechCrunch

 MP3プレーヤーは、その前のポータブルCDプレーヤーや、さらにその前のテープの小型カセット化と同じく革新的だった。でも技術と消費者の欲求は進化する。もうすぐ、音楽を再生するだけのデバイスを持ち歩くのはダサいことになるだろう。ケータイでそれができるのだから。電話が要らない人にとっても、 iPod touchのような何でもできるデバイスが普及するだろう。

 結論をうまく表している部分が引用部分。つまり、「音楽再生だけのデバイスは消える」って言っている訳ですよ。Shuffle以外はビデオも再生できるよね?とかは置いておいて。しかしまあ、あくまでそれはiPodの話であって、市場全体としては違うような気がしますけど。

 しかし、元記事も分かる話ではあるんですよね。実際、音楽再生が出来るってだけのプレイヤーなら、今はUFOキャッチャーの景品になるくらいまで値段が下がってます。実は、最近CreativeのZen Stoneが3000円になっていたので衝動買いしてしまったのですが、機能だけ見るとShuffleより明らかに上だし、nanoともそこそこ喧嘩できるくらいなんですよ。カバーフローが表示できないのは痛いけど。ただ、はっきり言ってiPodっていうブランドだけで値段の高いプレイヤーを買わせるのは限界があると思うんです。

 その当たりは数字にも表れていて、

 3つのポケット製品のうち、2つは前年比で大きく伸び、1つは伸びなかった。iPhoneの売上は626%というすさまじい増加、iPod touchは130%、つまり倍増以上だ。Appleは製品ラインとしてはiPod touchとiPodを分けているが、財務上は1つの族として扱っている。それによると、‘iPod系列’は前年比で7%の減少だ。iPod touchだけなら130%増だから、iPodの落ち込みの大きさが想像できる。

touch以外のiPodは軒並み苦戦中。Appleがtouch以外のiPodを切り捨てor縮小させるという話も、数字を見ると実に現実的な話に聞こえてきます。
 新しいnanoにカメラとマイクがついて、いつも通りリリースが「Now!!」。カンファレンスの会場が熱気に包まれた影で、気付いたらラインナップからClassicとShuffleが無くなってた・・・というのは案外すぐにあり得るかもしれませんね。

 元記事にもありますけれど、急激にiPodがtouchだけになるなんて事は、たぶん無いでしょう。しかし、方向性としてはそっちへ持って行きたいんじゃないのかな、というのは確実にあります。そのあたりは他社にも言える話で、ライバル?のソニーもブラウザ搭載のtouch対抗機種を作ってきましたし、Creativeもムービー非対応のプレイヤーの扱いはずいぶんと小さくなりました。メインストリームのポータブルプレイヤーの世界は、確実に多機能に向かっています。

 個人的には、多機能なら携帯があるじゃない・・・とか思うんですけどね。真っ先にtouchに飛びついたおまえが言うなって感じですが、別に音楽が聴けるだけで良いとも思うんですよ。移動時とかながら作業とかが使用のメインになると思いますので、結局ビデオとか他の機能の使用頻度って、音楽に比べて圧倒的に低いような気がするんです。それ以外の事がやりたかったら、別に携帯でやれば良いのでは?

 iPodのシェアが徐々に減っていくというのは予想されていることですが、それは別にiPhoneとかtouchに食われるだけではなくて、”使えるローエンド”に徐々に食われていくというだけなんじゃないでしょうか。
 Apple的には利ざやの見込めないShuffleやnano・・・ひいては「ポータブルプレイヤー事業」は切り捨てて、iPhoneとtouchで独自の市場を作っていく、というMacと同じ路線を考えているというのが一番ありそうな話じゃないでしょうかね。


携帯電話に無線LANを追加

2009-07-22 20:38:59 | Technology

 今日は皆既日食の日でしたね。まあ、私の住んでいる東海圏は曇っていましたし、もちろん仕事の時間ですのでまともには見られなかったわけです。再来年の金環日食と、次の皆既日食はきっちり準備して望みたいです。
 そんなわけで、世紀の天体ショーの影に隠れがちな一般ニュース。皆既日食以外は総選挙と土石流が目立ってるくらいですものね・・・と言うわけで、本日はひっそりと。

 携帯電話の3G通信が普及したおかげで、モバイルでのネットが当たり前に使われるようになってはいます。ただ、以前に比べれば幾分か速度的な改善は見られるものの、家のブロードバンドと比べると、どうしても見劣りしてしまうのは事実です。私の使っているiPhoneも、3Gではメールの接続確立ももっさりしているのに、WiFiがつながったとたんにきびきびと動作してくれます。この辺はまあ仕方ないですよね。

 ところが、一般的な携帯電話は無線LANに対応している機種はそれほど多くなく、せっかくタダで使える家の無線LANの電波が飛び交っているのに、有料でしかも遅い3Gを、家の中でも使わなければいけませんでした。いろんな意味でもったいない話ですよね。

 しかし、このような状況は、もうすぐ改善されるかもしれません。

 携帯電話に無線LAN機能を追加できるKDDIの「microSD無線LANカード」 GIGAZINE

 無線LAN機能を搭載することで、自宅などの無線LANネットワークを利用して高速通信を利用できる携帯電話が増えていますが、携帯電話に無線LAN機能を追加できる画期的なカードがワイヤレスジャパン2009のKDDIブースで展示されていました。
 携帯電話で広く利用されているmicroSDカードスロットに対応しているため、幅広い活躍が期待できそうです。

 すでに完動品が存在し、ドライバも出来ているとか。後は「戦略的な問題で」市場投入の時期を探っているとのこと。案外冬くらいにはお目見えしそうですが、やっぱりパケット通信代が抑制されそうな所がキャリア的には痛いのでしょうか?
 携帯のパケット料金なんて、ちょっとフルブラウザを使えばすぐに上限までいってしまいますので、キャリア的には無線LANを積極的に使って帯域を開けてもらった方がありがたいように思うんですけどね。現に、「帯域使いまくりのiPhoneは無線LANで使って欲しい」という内容をオブラードに包んだ言い方でソフトバンクがたびたび声明を出したりしていますし。

 ユーザーにとってはストレスが減るし、キャリアにとっては帯域占有率が減ると、双方にとってありがたい製品。KDDIだけではもったいないので、是非他のキャリアも追随してもらえると面白いんじゃないかと。・・・まあ、その前に、無線LANルータを効果的・且つ安全に普及させるのが先でしょうか。