Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

「親バカ」に気をつけろ

2006-05-31 18:14:58 | Life
 親バカ・・・親どころか結婚もしていない私にとっては、ずいぶんと遠い言葉ですけれど、私の周りにも生息が確認されています。
 もっとも、親バカといえど、せいぜい年賀状に子供の写真を使う程度で、他人に迷惑をかける域にまでいっていません・・・つか、親バカが過ぎて、他人に迷惑をかける人間なんてそうそういない、と思っていました。
 それに、迷惑といえど笑って「しょうがないなあ」と言える程度のものであろうと思っていたのですが・・・

 私の親バカに関する価値観をぶちこわした記事はこちら。

[WSJ] 「親バカメール」に悩まされる人たち

「かわいいわが子の写真をみんなに見せたい」――そう思うのは当然だが、何百枚もの写真に胎児の超音波写真、帝王切開ビデオと「見せたがり」の度が過ぎてきているようだ。

 記事を読み込んでいくと、数十枚の写真を貼付したメールをアドレス帳のみんなに送ったり(容量が大きい分スパムよりも悪質だよ)、写真共有サイトに数百枚のアルバムを作りリンクをメールで送りつけたり(スパムだなあ)、今はやりのYouTubeに帝王切開ビデオを投稿したり(ある意味テロだ)・・・
 しかも、親族や親しい友人だけではなく、同僚や、対して知りもしない取引先にまで及ぶという・・・

 目を覚ませ!

 誰もあんたの子供の写真なんか見たくない!

 ・・・なんて面と向かって言えればいいんですけれどね。

 前述したとおり、私の周りに親バカは生息していますが、みんな慎ましやかな人たちばかりなので、そういうまねをする人はいません。大変ありがたい話です。

 これは、まさに反面教師です。
 今は「もっともだ。自分は絶対にやらない」とか思っていても、いざ子供ができた時にどういった行動をとるかなんて、わかったものじゃありません。
 そんなときに、初心を思い出して、「思い出は家族のアルバムの中だけで完結させよう」と思いとどまるのもまた、家族愛ですよ。きっと。


 数十枚の写真が貼ってあるメールなんか受け取ったら・・・たぶんぶち切れて「迷惑メール指定」直行ですなあ、私なら。

セキュリティの年間更新料が「無料」という選択肢

2006-05-29 17:37:28 | PC
 PCを使う上で、ほとんどのソフトをフリーでそろえたとしても、どうしても費用がかかるもの。それはOSとセキュリティソフトです。
 特にセキュリティソフトの場合は、ウイルスデータの更新が1年ごとの期限付きという場合がほとんどであり、毎年「必要経費」と割り切って、最新のソフトウェアを購入する事になっていると思います。
 かくいう私もそうです。OSの再インストールをちょくちょく挟むので、時期は一定ではありませんが、ほぼ1年ごとに新しいセキュリティソフトを導入し、外からの攻撃に備えています。

 はっきり言って、毎年かかるこの手間と費用を削減できるとしたらどれだけ楽なことか。更新費用は、大手のソフトで5,000円程度と馬鹿になりませんし、更新時期が近づいてくるごとに、「新たにソフトをインストールする」というシステム上のリスクと、導入に係る時間を支払わなければいけません。

 こういう事を考える人はたくさんいたはずですが、ビジネスモデルとして定着してしまっていたためか、これまでこの形式はずっと変わらないままでした。しかし、ここにきて「いっそのこと何もしない」「毎年確実に更新する」という選択肢に加え、「一回買ったらずっとサポート」という今までは考えられなかったものが登場してきました。

ソースネクスト、「年間更新料ゼロ」のセキュリティー対策ソフト nikkei.net

 パソコン用ソフト大手のソースネクスト(東京・港)は29日、ソフトの更新料が無料のセキュリティー対策ソフト「ウイルスセキュリティZERO」を7月6日に発売すると発表した。他社製の対策ソフトの場合、一定期間を超えて使い続けるには年間4000円程度の利用料が必要だが、新ソフトでは不要にした。価格は3970円で、全国の家電量販店やコンビニエンスストアで販売する。

 正確には、マイクロソフトが次期OS「ウィンドウズ・ビスタ」のサポートを終了するまでという事ですが、今後10年間はまず問題ないでしょう。
 初期導入コストはやや高い・・・とは言え、大手製品に比べればずいぶんと割安です。いくら機能的、ブランドに見劣りがするとはいえ、導入が早ければ早いほどコストを圧縮できるという点は、恐ろしく大きな魅力です。
 少なくとも、バックグラウンドで動いているソフトに関して「使い勝手」よりも「コスト」を求めるのがコンシューマーでは自然でしょうから、PRがしっかりできれば相当売れるのではないでしょうか?

 私が期待するのは、大手セキュリティーベンダーおよびマイクロソフトの動向について。少なくともコスト面に関しては「致命的」とも言える一手を打たれた各社が今後どう動いてくるか、ちょっと楽しみです。

 そして、ソースネクストと同様に低価格路線を売りにしているキングソフトは一体どういう手に出てくるのか・・・これまた楽しみですね。



 ・・・ノートンが同じサービス始めてくれないかなあ・・・・

Wikiは「時間のムダ」らしい

2006-05-29 02:25:56 | Thinkings
 そもそも、あなたは「Wiki」をご存じでしょうか?

 Wikiとは、誰もがブラウザから書き換えられるウェブページ、もしくはその仕組みを提供するプログラムそのものを指します。
 掲示板と同様に特別なツールを必要とせず、手軽にページを公開、更新できると言うのが最大のポイントで、当初はPerlで実装された、100行超のプログラムだったそうです。
 元々のコンセプトでは管理者という概念すらなく、閲覧者なら誰でも、際限なく文書を書き換えたり、追加したりする事が可能です。
 この事から、書き込まれているテーマに関して、閲覧者が次々と補足、修正を加えていくことができるため、単一のテーマを多人数で同時に完成させていく一種のコラボレーションツールであるとする意見もあります。

 このWikiのもっとも有名な例はWikipediaでしょうし、またEclipseであるという人もいるようです。どちらも効率的に目的を達成している例として、多くの人が認めるところでしょう。

 ところが、そのWikiに対して酷評をする・・・もとい、価値を再評価する旨のトピックがありました。

Wikiは時間のムダだ ITmedia エンタープライズ

 Wikiは、人々が有用な成果を生む手助けをするために作られた、そして結局ほとんどの人にとってそれほど便利ではないたくさんのツールの1つにすぎない。それを認めたまえ。

 一体、何が筆者をそう結論づけさせたのか?記事を読んでいくと、筆者は、けしてWikiそのものを非難している訳ではないし、Wikiによる作業を否定している訳ではないと言うことがわかります。
 では、一体何故、時間のムダなのか?

Wikiの真の問題はグループウェアの持つ問題と同じだ。素晴らしいアイデアだが、ほとんどの人は使わないということだ。

 社内でグループウェアを導入されている皆さんには、わかりやすい話だと思います。グループウェアにはスケジュール表が実装されている事がほとんどですが、実際にグループウェアのスケジュール表を活用している人はどれくらいいるのか?という問題です。また、電子会議室はうまく機能していますか?上司は部下の動向をうまく把握できているでしょうか?
 つまり、どんなに便利な道具でも、実際に使う人間が「今までどおり手帳でスケジュールを管理したい」「メーリングリストで良いじゃない」と思っていたら、全く使われない=無くても同じとなってしまうのです。
 そして、もうちょっと根本的なところで。

結局のところ、誰かが情報やワークフローなんかを管理して編集しなくてはいけないということだ。

 いくら自由に修正、補足が行えて、各人の自由な発想によって目的に近づけてゆく、というお題目を掲げていても、結局は野放しではまとまらない=管理者が方向性の修正、書き込みの管理を行う必要が出てくると言うのです。
このあたりは、Wikipediaを見てもわかることで、実際にはWikipediaには編集者が存在し、不適切な書き込みの削除や、文章の構成を行っていることは周知の事実です。

 これらから、「結局コラボレションツールの一つであるWikiは、よほど特殊な環境で無い限りは有効に機能しない」という結論が導き出されるようです。
つまり、Wikiは、同時に多数の人が関われるコラボレーションツールという「メリット」があるが故に、「有効に機能しない」と言うジレンマを抱えているようです。

 確かに、私の主観から言わせてもらうと、コラムの筆者の言っていることは全く正しい。少なくとも私は、Wikiを使ったことはないし、これからも、すでにある記事の閲覧以外の用途に使用することは無いでしょう。
 そして、それは発表から10年以上経つにもかかわらず、一般に向けて浸透していない現実から見ても、間違いとは言えないのではないでしょうか。

 ただ、「だからWikiはムダ」という訳ではありません。
 利用する方向性がキレイにかち合えば、Wikiはこの上ない業務進行補助ツールになるでしょうし、メーリングリストよりよほどスピーディに結果を残せるでしょう。
 ただそれが一般向けではないだけで。

 ここでの私の出した暫定的な結論としては、「Wikiを一般用途で使おうとするのは全くの見当違い」「使うならば、向かうべき方向がグループ内で共有できている開発用途で使うべき」となりました。
 もしよろしければ、意見を聞かせてもらえると幸いです。

Microsoftが新画像フォーマットを発表した件について

2006-05-27 23:26:44 | Weblog
 PCの性能が飛躍的に上がり、表現できる事が増えたとはいえ、物理的、コスト的な制約というものが、自ずと足かせになってきます。
 基本的に、一般的なPCで表現できるものは「視覚」と「聴覚」に関わるものに限られてきますので、「映像」「音楽」そして、「制止画像」と「文書」に最終的には集約されてきます。

 例えば、ゲームなどのインタラクティブ製の高いものや、専門性の高いデータ以外の分野について、統一的な規格を用意することは、大きな意味があります。
 例えば、ウェブブラウザで表示できる「ウェブページ」は、基本的に「W3Cで勧告されたHTML規格」によって書かれています。この規格に準じたウェブブラウザならば、ブラウザの種類にかかわらず、同一の閲覧結果が得られる”はず”です。
 これにより、「自分に合ったブラウザ」の選択が可能になったり、「情報の共有」が行えるようになります。
 もちろん、これはウェブだけの問題ではなく、先に挙げた画像、映像、音楽についても同じ事です。

 現在、音楽でのWindowsMediaAudioやビデオ規格であるWindowsMediaVideoについて、一定のシェアを持っているMicrosoft。
 JPGの覇権を奪うのが目的かどうかしりませんが、今度は画像フォーマットにも手を伸ばしてきたようです。

Windows Media Photo Specification

 /.のACによる翻訳によりますと、

・拡張子はWDP。MIMEはimage/vnd.ms-photo.
・RGB/CMYK/グレイ。YUVがないっぽい。αチャンネル使える。なので、RGB,RGBA,CMYK,CMYKA,PRGBA あと、n-channelという未定義色空間もあるみたい。
・YUVの4:2:2とか4:2:0とかなかったです。YUVという単語自体、仕様書になかったです。別の単語なのかも。
・EXIFも使える。
・タグでTIFFを内部的にサポート。
・ICCとかもサポート。
・24bit(1677万色)の色深度だけでなく、128bitの色深度(128bppRGBFloatなど)も使える。


 コメントの中で、印刷やカラーマッチングに力を入れているとも触れてありますが、JPEGの2倍の圧縮率で可逆圧縮もサポート、色空間も主要なものに対応と、何と言いますか「ぼんやりした」規格であるな、と言うのが素直な感想です。

 異論はあるかもしれませんが、JpegやGIFと言った不可逆圧縮は、印刷を軽視し、保存、閲覧に特化した規格だと考えています。印刷ならPSDやRAW形式があるわけですからね。しかしながら、用途を絞ることにより、ハードウェアへの負荷を軽減すること、規格をオープンにし、対応ソフトウェアを増やすことによって、手軽にかつ環境をほぼ気にすることなく使える様になっています。

 それに対し、今回のWindowsMediaPhotoは、とにかく機能を詰め込んだ印象を受けます。単一のフォーマットですべてをカバーするというのは有効な考え方だと思いますが、使い勝手の面で諸刃の剣となる可能性も否定できないところです。
 フォーマットを分けることによって、分別がつくことも往々にしてあると思うのですよ。

 また、互換性という面で言っても、使用するためにMicrosoftが用意するキットが必要だと言うことで、例えばMacやLinuxでは使えないというおそれが出てきます。そうなった場合、商用のウェブページでは使用への敷居が高くなるでしょう。少なくとも、Windowsでしか使わないという保証が無い限り、そのフォーマットが使えないのですから、ディファクトスタンダードになるのは難しいでしょう。

とりあえず、XPS(XML Paper Specification、開発コードネームMetro、MSのPDF対抗かと言われていたあれ)の、推奨画像フォーマットになるそうです。

というタレコミもありましたので、やはりAdobeに対する牽制かとも思うのですが、印刷業界のディファクトスタンダードを崩すのは相当に厳しいと思うんですけどね。やはり導入コストが関わってきますし、自分のところだけではなく、取引先も変更してもらわなければいけない。そもそも、導入に値するだけの=PhotoShopやillustratorを越えるようなソフトウェアが提供されない限り、そのような動きは出にくいでしょう。
 一般向けにしても、PDFがウェブ配布文書のディファクトスタンダードである以上、AdobeがWindowsMediaPhotoに対応するという英断をやってくれないと難しいとは思いますけれど。

 以上から、私はこの規格はのびないと思います。が、WMAやWMVがのびたことを考えると、多少の市民権は得るのでしょうか・・・?でも、音楽や映像に比べ、ずいぶんと毛色や置かれた環境が違いますから難しいところです。
 片や、対mp3、対DivXで、片や対Jpeg、PSD。規格の成熟度から言っても、ずいぶんと厳しい戦いだと思いますけれどね。

ゴーストレーダー、ストラップ版発売される

2006-05-26 18:50:12 | Technology
 私には霊感がある・・・ように思う。

 少なくとも、学生の頃は至る所で「何か」を見たり、「何か」を聞いたり、「何か」がでるという場所に行くと、何らかの予感があったり、全身総毛立ったりしました。
 年齢を重ねるごとに、だんだんそういうものに鈍くはなってきましたが、今も「何か」を感じること、「何か」の声を聞くことはたまにあります。

 そんな私にとって、大変有用なものが、一年前のエイプリルフールにソリッドアライアンスから発売されました。
 それがゴーストレーダーだったわけです。

開発者に聞く、“お化け探知機”の正しい使い方

 しかしながら、その値段(9,800円~)からちょっと尻込みをしてしまい、結局購入には至りませんでした。

 心情的には、「何でジョークグッズに1万も払わなければいけないんだ?」ということですよ。
 まあ、まだ封も開けていないゲームソフトは、まさにジョークグッズでは無いの?というもっともな意見は真摯に受け止めましょう。

 しかしながら、一年を経て、劇的に小型化、プライスダウンを果たした奴が帰ってきました。

「お化け探知機能」付きケータイストラップ登場 ITmedia

 そのお値段は1,980円。これくらいならしゃれで買える値段です。
 実際の効果のほどは、レビュー記事を参考にしてもらうとして、その有用性について。

 何でわざわざ、心理的不安要素を増やすようなまねをしなくちゃいけないのよ?

 私に限って言えば、やばいときには冗談抜きで体が危険信号を発するわけで、わざわざ確かめる事も無いですし、何も感じないときに不意に反応して、「えっ?」と焦るのは、やはり損だと思うのですよ。

 まあ、パーティーグッズとしてはおもしろいかもしれませんけれどね。

携帯電話に中国独自規格の逆襲始まるか

2006-05-25 18:21:40 | Technology
 たとえば、国内でシェア1位をとったときに、自動的に世界シェアもトップに立てる、なんて事が実際に起こる事がある国が存在します。
 それも、その国でしか使われないものではなく、割とメジャーな製品に関して。

 そう、その国は世界一の人口を誇る中国なんですけれど、その中国が世界トップシェアをねらって本格的に動き出したものがあります。
 それは携帯電話の通信規格です。

 中国版3G規格「正式デビュー」の衝撃 NIKKEI NET

 この記事は、その規格である「TD-SCDMA」のデビューを報じたものです。
 TD-SCDMAは、「W-CDMA」や「cdma-2000」と同様の3G規格と呼ばれるものです。現在の通信規格の主流のものですね。
 その規格について、中国シェア再大手=世界最大加入者数の「中国移動」の親会社、「チャイナ・テレコム」が独占展開、同時にキャリア再編についても記事中でふれられています。

 この記事のみでは、同規格について「世界展開」は見えていません。しかしながら、今回発表された記事を併せて見ることにより、その「片鱗」が見えてくる事でしょう。

中国の携帯電話最大手、6000億円で欧州企業買収か・米紙 NIKKEI NET

 【ニューヨーク=米州総局】米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は24日、世界最大の加入者数を持つ中国の携帯電話サービス会社、中国移動がルクセンブルクの同業、ミリコム・インターナショナル・セルラーを買収することで近く合意する見通しと報じた。買収金額は53億ドル(約6000億円)程度と、中国企業による海外企業の買収としては過去最大規模。

 ミリコムは米ナスダック市場に株式を上場しており、ベトナムやカンボジア、エルサルバドルなど発展途上国を中心とする16カ国で携帯電話サービスを展開している。同紙によると、中国移動はミリコム株を一株48ドルで現金購入する提案をしており、交渉は最終段階にあるという。 (07:00)


 この発展途上国と言うところがポイントであると思います。現在普及段階にあると考えられる発展途上国のシェアをとれれば、将来的な規格競争において「数の原理により」大きな影響力を行使できることでしょう。

 キャリアの仕様規格をTD-SCDMAに定めたという発表は無いと言えど、そうなる可能性は大きいと言えるでしょう。
 ともなると、現在はまだ国際規格になりきれていないTD-SCDMA。しかしながら、このままなし崩し的に国際規格の仲間入りをする事になるかもしれません。

 もっとも・・・基盤整備が進んでいる日本をはじめとした先進各国において、帯域幅を節約できるというTD-SCDMAは、導入メリットがあまりないとも思うので、現在のW-CDMAおよびcdma-2000を脅かす存在になるかと言われると、疑問符が尽きますけれど。

ジンギスカンキャラメルはまずいから存在意義がある

2006-05-25 00:25:44 | Life
 誰だっておいしいものは食べたい。けれど、度を超してまずいとなると、何となく食べたくなってくるものです。
 具体的には、「私はおいしいと思う」という少数意見が10%以下だと、俄然モチベーションが上がってきます。・・・あれ、私だけ?

 いやいや、そんなことは無いはずです。
 そうでなければ、ジンギスカンキャラメルがあんなに売れた理由にならないじゃないですか。

 人間には好奇心というものがあり、「おいしいものを食べたい」という感情とは別に、「どれだけまずいか試してみたい」という欲求も生まれます。ジンギスカンキャラメルは、まさにその好例でしょう。
 ネット、口コミで「まずい」。あろう事か店頭のポップでまで「まずい」。そんなにまずいと連呼されたら、本当にまずいかどうか試してみたくなるのが信条でしょう。そして、本当にまずかったから、ここまで売れてしまった・・・

 ですが、その「まずい事がアイデンティティ」のジンギスカンキャラメルがおいしくなってしまったら、一体どうなってしまうのでしょうか。

おいしくしたら売れ行き半減 ジンギスカンキャラメル asahi.com

 「まずさ」が評判を呼び一躍ヒット商品になったジンギスカンキャラメルの第2弾が登場した。ところが「おいしさ」を追求してしまったため、売れ行きは半減。仕入れ業者も、味の突然変異に困惑している。

-中略-

 第2弾の売れ行きは4月の発売からまだ10万箱弱。仕入れ業者や小売店からは「今さらおいしくされてもイメージと違って困る」「うまみが増したらインパクトに欠けてつまらない」との声があがっている。


 まあそうなりますわね。
 別においしいお菓子なら、他にも星の数ほどあるわけです。まずかった頃は他に競争相手がいませんでしたので、いわば一人勝ち状態。おいしくなった今は、その他大勢のお菓子が一気に選択肢に入る・・・逆に言えば、選択肢にジンギスカンキャラメルが埋もれてしまって、「たくさんの中の一個」に成り下がってしまうのです。
 さらに悪いことに、元々「まずい」というイメージで売っていたものですから、そのイメージとのギャップで「うまくなっても程度がしれてるだろ=中途半端にうまいの?」となり購買意欲はそがれてしまいますよね。

 それでなくても、個別の値段が100円から300円になるなどマイナス要因もあり、「そりゃ売れないよね」と言われても仕方がないです。

 まとめると、ジンギスカンキャラメルは「まずいからこそ需要がある」特異な商品であり、その特徴が無くなるなら、凡百の菓子と変わらないということ。

 そう、私たちは「まずいから」買うわけです。社長も、

 それでも、長屋社長は「『おいしい』という声を聞きたい。多くの人に舌鼓を打って欲しい」と期待を寄せている。

こんな夢見心地な事を言っていないで、原点回帰して欲しいものです。

 そう、おいしいと言う声が聞きたいなら、ジンギスカンキャラメル以外でやってください。それが、ここまでジンギスカンキャラメルを有名にしてもらった世間に対する筋の通し方ではないかと思うところですよ。

風説ならぬ、「彗星」の流布で株価が下落?

2006-05-23 19:25:03 | Weblog
 彗星落下・・・映画のアルマゲドンやディープインパクトにも描かれている様に、天体衝突ネタというのはSFにおける定番です。しかしながら、これの怖いところは、SFの域を超えて実際に起こりうるところ。
 ま、起こるとは言っても、まさに天文学的確立ですけれど。

 それに関連して、22日の東証株価がガクンと下がった件について、目を疑うような分析がされています。

すい星落下で株急落? 「25日に大津波」予言 ZAKZAK

 約2カ月半ぶりに平均株価が終値で1万6000円を割り込んだ22日の東京株式市場。株安の一因になったと市場でささやかれているのが、なんと「5月25日に彗星の破片が落下し大津波が起きる」という予言だったというのだ。

 は?冗談だろ?・・・私がこのニュースを見て思った第一印象がこれです。こんな事を真に受けている奴がたくさんいるなんて・・・!
 なんでも、

「5月25日ごろ、シュワスマン・ワハマン第3彗星(すいせい)の破片が大西洋に墜落、海底火山噴火を引き起こし、高さ200メートルもの津波が発生すると予言した」と報じた。

 22日午前は平均株価が100円を超す値上がりだったが、午後になって一転して下落に転じ、一時、300円以上に下げ幅を広げたが、このニュースが市場心理を悪化させたというのだ。


 と言うことらしいです。

 さて、ぶつかると言っているのが、「謎の彗星」と言われたシュワスマン・ワハマン第3彗星。5月中旬に地球に大接近。NASAの観測によって、30個以上に核が分裂しているのが確認され、にわかに観測ブームが巻き起こり「ました」

 そう、過去形なんですよ。

 5月12日に、シュヴァスマン・ヴァハマン第3彗星が地球に最接近します。 国立天文台

 まあ、今更何を・・・という話なのですが、本人が主張するにはこんな根拠もあるそうで。

「ノストラダムスや預言者、聖書の記述などもすべてこの時期を示唆している」

 トンデモさんだ!
 ちなみに、彗星落下はNASAが全否定。
 アメリカが国家的に隠そうとしているという言い訳も通じません。これだけ有名になった彗星です。国立天文台をはじめとする、様々な研究機関に加え、世界中でアマチュア天文家が一斉にその彗星を眺めるわけです。例えアメリカが隠そうとも、いざぶつかる、となればいくらでも火種がくすぶるに決まっていますから。
 はっきり言って、世界の天文屋に対して「おまえらは無能だ」と言っているに等しい、失礼な話ですよ。

 まあ、こんな与太話で株価が下落するというのもおかしな話ですが、

市場関係者は、「天災からテロ情報、経済人の逮捕に至るまで根拠に乏しいウワサや情報が常に市場では流れるもの。相場が良いときは無視されるが、悪いときは何でも下げの理由になってしまう」と指摘する。

 まあ、そうでも無ければ「風説の流布」なんて罪ができるわけもなし。これも、株式市場が「公営ギャンブル」であることの現れでしょうかね。

Googleのトップ画像

2006-05-22 18:04:25 | Thinkings
 私はGoogleという検索エンジン、というかトップページがたいそう気に入っています。
 他のポータルサイトのようにごちゃごちゃしていなく、いかにも「検索をする」ためだけのページというのが全く持ってクールだと思うのですよ。

 その簡素なGoogleのトップページに貼り付けられた唯一の画像というのが、Googleのロゴマーク。このロゴは、記念日になると様々な形に姿を変えていました。
 今回はハンティング帽をかぶり、パイプをくわえ、虫眼鏡を持った名探偵・・・シャーロックホームズをモチーフにデザインされていました。私はてっきり、ホームズの初版が出版された日?と思ったのですが、その作者であるコナン・ドイルの誕生日だったようです。

 元々情報量の少ないページで、その中でも一番目立つ「顔」が変化するわけですから、非常に気づきやすく、さりげなくイメージを変えたり、主張したりするのに最適な方法だと思います。
 その「スペシャルなロゴ」が、毎回よくまとまっているのがまた、楽しみにさせてくれる理由の一つですね。

 さて、以前ミロのロゴを使ったときに、半ば被害妄想的な著作権侵害で訴えられたことがありましたが、それにもめげず、コナン・ドイルに続けてきたGoogle。
 これからも、ちょっとしたサプライズを提供し続けてほしいものです。

ふっかつのじゅもんがちがいます

2006-05-21 22:18:07 | Thinkings
 ドラクエ2は言うに及ばず、当時のゲームデータの記録と言えば、「ふっかつのじゅもん」に代表される、いわゆるパスワード形式が主流でした。
 今で言う「フラッシュメモリ」ちょっと前で言う「バッテリーバックアップ」方式が確立されていない、もしくはロム作成のコスト減、友人とのコミュニケーション等の様々な理由で一斉を風靡したパスワード。現在は据え置き機はフラッシュメモリーカード、携帯機はハードウェアに通信機能ありと、パスワードの出る幕は限りなく少なくなっています。かろうじて、アーケードのスコア申請にはまだ残っているようですが・・・

 しかしながら、パスワードを使うことによるメリットも確かにあるわけですよ。
 事実上セーブする容量に制限がない据え置き機やPCと違い、ROMカートリッジ駆動の携帯ゲーム機においては、セーブに制限ができる訳です。標準で2~3カ所でしょうが、やり込み要素の多いRPGや分岐の多いアドベンチャーではやはり少ないと感じます。まあ、私は携帯機でアドベンチャーはやらないですけどね。
 そこで、紙とペンがあればいくらでも記録できるパスワードですよ。これがあればいくらでもデータを保存可能。RPGの好きな場面や、アドベンチャーの分岐をいくらでもストックできるわけです。

 そういうわけで、SFCが出た頃にちょろっと出ていたそんな意見を思い出したのが、以下の記事をよんだためです。

アナログデータで個人情報の流出を阻止!
「ふっかつのじゅもん for HDD」
 Impress watch

 要するに、HDDのデータをすべて、ドラクエ2方式の復活の呪文に変換するソフトの紹介というエイプリルフール記事ですが、書かれている事が何とも気長でおもしろい。

 気になる文字数だが、160GBのハードディスクいっぱいにデータが保管されていたとして、64文字のひらがなから構成された「ふっかつのじゅもん」に置き換えると、およそ2,000億文字。バックアップ先に大学ノートを選択した場合、1ページが40字×20行、計100ページあったとして、単純計算で270万冊程度の大学ノートが必要になる。1秒間に2文字ずつ書き写したとして、不眠不休で約3,000万時間後、年に換算するとおよそ3000年後にはバックアップが完了する計算だ。

 現在のPCにおいて、扱うデータ量が如何にとんでもないかを表す言い指標です。誰もが一度は頭によぎるけれど、絶対にやらない典型的な処理ですね。

 そこで元のゲームのパスワードによる状況保存に話を戻します。
 わかりやすい例としてPS1のメモリーカードが1Mビットで、1ブロックが8kバイト(1ブロックは管理用)だったそうです。
 仮に1セーブ1ブロックのゲームで、8kバイトをフルに使ったとして、ひらがな64文字を組み合わせたパスワードの場合は約11,000文字(!)が必要になります。ちなみにドラクエ1は20文字(15バイト?)、そしてドラクエ2は52文字(39バイト?)と言うことですので、隔世の感がありますね。
 パスワードを保存する許容範囲として、せいぜい100文字くらいかなあと思うわけですが、どう考えても現代のゲームにはむかないなあと思った次第。

 結局、人間一度便利なものに慣れてしまうとどうしようもない&物理的、時間的に無理と言うことで、パスワードの話はここまで。
 まあ、フラグが少ないゲームなら何とかなると思いますけれど、たかだか20文字程度のシリアルナンバーを入れるのもおっくうなのに、何を言っている私、と言った感じですか。