Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

それでもパッケージ販売は残る・・・一部では

2011-04-12 19:38:15 | PC

 思えば、ここ最近は、PCのパッケージソフトというものをほとんど購入していません。PhotoshopやOffice、Windowsは買いましたけれど、他のソフトはダウンロードで済ませてしまっています。そもそも、商用ソフトを買う機会が激減していますから無理も無いことなんですが。

 常にインターネットに繋がっているPCのソフトが、「明日からダウンロード販売だけになります」と言われても、実感としてはそんなに困らない気がしますので、マイクロソフトが旗を振ってこういうことをやり出したとしたら、ビジネス界隈のパッケージソフト流通は壊滅的な打撃を受けるのではないでしょうか?

Windows 8 はアプリストア Windows App Store を標準搭載? engadget

iOSにも、Androidにも、Mac OS Xにも、Windows Phoneにもあるのですから、次期WindowsことWindows 8にも標準のアプリストアがあって不思議ではないはずです。掲載したスクリーンショットは中国のcnBeta.comが入手したというWindows向けアプリストアの図。名前はシンプルにWindows App Storeとなっています。

Windowsでも、App Storeが購入からアンインストールまで全て面倒を見てくれるというならば、こんなに楽なことはありません。是非とも導入していただきたいところです。きっと、面倒なシリアルナンバーの管理もIDと関連づけてやってくれるのでしょうから、今よりもずっとソフトウェアの管理が楽になりますし、ソフトウェアベンダーにしても不正コピーをうまく防ぐことが出来るはず。管理するIDが一緒なら、複数台のPCで使うことを認めてくれるならもっとうれしいのですが。

 ただ、これが始まることによって、直ちにパッケージ販売がなくなることはないはず。それどころか、一部のジャンルではずっと残り続けるのではないでしょうか?

 その一部のジャンルとは、いわゆるゲームのこと。それも日本特化型の。
 パッケージや添付物に価値を見いだすならば、きっとこれからも残り続ける事でありましょう。また、ビジネスソフトに比べて膨大な量のデータ量があるゲームソフトの場合、大容量のメディアが利用したいときもあるでしょうからね。

 個人的には、別にビジネスソフトのパッケージ販売はもう無くても良いとも思っていますので、こういう動きには賛成です。むしろ、扱うソフトを増やして、より便利になってくれれば良いんじゃないでしょうか。


マイクロソフトがやらないなら・・・Win版”AppStore”がインターパイロンから

2011-04-07 23:59:59 | PC

 AppStoreからソフトを探してクリックでインストール。アップデートがあればまとめてダウンロードできるし、必要なくなったときのアンインストールも簡単・・・というのが、iPhone、Androidのソフトウェア管理体制です。アップデートは気の利いた個々のソフトウェアがお知らせしてくる程度で、基本的に全てをユーザーにゆだねているWindowsとは大きな違いです。

 どちらが良いかは・・・少なくともアップデートに関しては難しい問題ですが、手軽さから言えば、間違いなくAppStore方式が楽に決まっています。ディスクメディアでの配布が前提になるような大規模なソフトは例外として、ビジネスアプリやツール等はそういう方法での配布の方がユーザーの負担は大きく軽減できます。

 今だと、オフィシャルではWindows標準のアクセサリ周りとガジェットしか採用されていない、この様な配布・管理モデルを、「マイクロソフトがやらないなら」と参入してきた企業があります。

Windowsソフトを1クリックで利用可能に――アプリ配信プラットフォーム「Win Soft Mall」 ITmedia

 インターパイロンは4月7日、アプリケーション配信プラットフォーム「Win Soft Mall」を発表、同日よりサービスを開始した。Win Soft Mallは、専用アプリケーションを通して、Windows用ソフトウェアの検索からインストール、アップデートなどを一括管理できるソフトウェアマーケット。

 機能はAppStoreとほぼ一緒。まだ百本強と登録されているソフトウェアの数は本家とは比べるべくもないですが、将来性を感じるサービスではあります。

 ・・・いや、本当だったらマイクロソフトがこういうことをやれば良いと思うよ?自社でもオフィスアプリケーションやセキュリティスイートに関しては品揃えを持っているわけですから、大手他社と競合して同じような仕組みを作れば良いのに・・・と思ってしまいます。「Windows8から導入する」というような話だったとしても、せめて7向けにはマーケットを提供して欲しいものです。
 なんだかんだ言って、OSに必ずバンドルできる、OSの提供元がやるのが一番堅いんですから・・・


個人向けクラウドストリーミングサービス、一番乗りはアマゾン

2011-03-29 23:59:59 | PC

 メインのPCの中にある結構な量の音楽ライブラリから、必要な分だけポータブルプレイヤーにコピーして使っている・・・というのが、スタンダードな音楽の楽しみ方でしょう。PCに比べて容量の少ないポータブルプレイヤーに全部詰め込むのは、ライブラリが大きくなるにつれて難しくなってきますから。

 そういう使い方をしていて面倒なのが、プレイリストやライブラリの管理や同期。シンクさせるのを忘れたり、ポータブルプレイヤーを何台も持っていたりすると、とたんに面倒なことになるのは私も経験済みです。

 そこで、”どこかがやるだろう”といわれていたのが、クラウドストレージに保存した音楽ファイルを、ストリーミングで聴ける個人向けのサービスです。要は、クラウド上に自分のライブラリを移してしまって、プレイリストの管理も全部そこでやるようにすれば、ネットに繋がる全ての環境で、同じライブラリから音楽を聴けるという便利なもの。

 そのサービスをやるのはいったいどこが最初か?と色々と予想されてきましたが、一番乗りは・・・意外なことにGoogleでもAppleでも、増してマイクロソフトでもなく、アマゾンでした。

米Amazon、音楽/動画などを保存&再生できるクラウドサービス「Amazon Cloud Player」をスタート Phile Web

「Amazon Cloud Drive」では、5GBの無料オンラインストレージが提供され、ユーザーは音楽や動画、書類データなどをアップロードして保存できる。もちろん、 Amazon MP3 storeで購入した曲もCloud Driveに保存することができる。アップロードしたデータは「Amazon Cloud Player」を使って検索やプレイリスト作成、音楽の再生などといった管理が可能だ。

 面白いのは、このサービスは音楽だけでなく、普通のドキュメントファイルや画像ファイルのアップロードにも対応する、「普通の」クラウドストレージであることです。むしろ、強力な音楽管理機能が付いたクラウドストレージというのが最もしっくり来るものでしょう。
 もともとアマゾンはAmazon EC2のようにクラウド事業に力を入れていましたし、MP3の販売も大々的に行っていましたので、実際には特に驚くことではないはずです。ですが、AppleやGoogleのようなスマホ屋が先陣を切り、エコシステムに組み込んでいくだろうと思っていただけに、アマゾンの今回の発表は非常にインパクトがあるものになりました。

 とりあえず5GBのクラウドストレージが無料で使えるだけでも、登録する価値があると思います。早く日本でも正式にサービスインしないものでしょうか?


AMD Fusion APU、エントリー機市場を荒らせるか

2011-02-22 20:55:20 | PC

AMD Fusion APUと言えば、AMDがATIを買収したときからずっと言われ続けてきた「GPU内蔵CPU」が漸く形になった、初めてのCPUです。AMDはAPUって胃痛いみたいですけどね。登場したとき、このブログでも紹介しています。

これまで、省電力・低価格のエントリーマシンといえば、インテルのAtomの独壇場でした。しかし、いかんせんパワーに欠けるのは否めず、用途が大きく制限されていたのは事実でしょう。

そんな中、AMDが発表したFusion APUは、チップセット内蔵と考えると実にパワフルなGPUと、エントリー向けとしては十二分な処理能力をひっさげて登場。当初はレノボがノートPCのラインナップを発表したにとどまりましたが・・・とうとうデスクトップ製品もお目見えした模様です。

レノボ、AMD Fusion APU搭載の液晶一体型PC PC Watch

レノボ・ジャパン株式会社は、AMDのFusion APUを搭載した18.5型ワイド液晶一体型PC「Lenovo C205」を3月11日より発売する。価格はオープンプライス、店頭予想価格は50,000円前後の見込み。

と言う事で、液晶一体型のエントリー機のリリースが発表され、次はコンパクトデスクトップかな?と思っているのですが。

ただ残念なことに、インテルのSandy Bridgeに押されているのか、対応製品があまり出てこないのが悩みどころ。自作界隈でも大きな存在感を、とは行かないようです。やはりエントリー向けよりもメインストリーム向けにインパクトのある製品が出ないことには注目度は稼げないんでしょうねえ。

しかしながら、価格も安く、パフォーマンスもそれなりに稼げて省電力なFusion APUは、対応機器さえ増えて来るならば面白い存在になれると思うのですが・・・。全体的にPCの価格が下がる中、変な言葉ですが、「二台目としてのエントリー向けPC」という需要は確実に存在すると思うのです。「ヘビーユースはしない二台目でもそこそこのスペックは欲しい、Atomでは物足りない」と思っている層の受け皿にぴったりではないでしょうか。
ただ、インテルがAtomに大きなテコ入れをしてこなければ、という話なんですけれどね。


PhotoshopやIllustratorのファイル、Google DocsとGmailで表示可能に

2011-02-21 20:09:01 | PC

スマートフォンが台頭する中、PCを利用する最たるメリットは、その生産性にシフトしてきているのではないでしょうか。
大きなディスプレイ、細かい作業に適したマウスなどのポインティングデバイス、タッチタイプを余裕でこなせるキーボードに、豊富なオフィススイートや画像編集ソフトなど、スマートフォンやタブレットが閲覧に特化しているのとは実に対照的です。

さて、PCで作った書類やメディアファイルですが、最終的な形・・・PDFやJpeg形式のような、どんな環境でも開けるファイルならいいのですが、編集途中であるとか、よりクオリティが高い状態で保存したい場合の、個々のソフトウェア独自形式のファイルの場合、出先やセカンドマシンでいざというとき開かないと言うこともしばしばあったりします。

そんなときに、「とりあえず閲覧だけでも」という願いを、Googleがかなえてくれるようです。

Google DocsとGmailでExcelやPhotoshopファイルの表示が可能に ITmedia

Google Docs Viewerは、Google DocsにアップロードされたりGmailに添付されているファイルをクラウド上で表示できる機能。ユーザーのPCに対応するアプリケーションがインストールされていなくてもファイルを閲覧できる。これまで、PDF(.PDF)、PowerPoint(.PPT、.PPTX)、TIFF(.TIF)に対応していたが、新たに以下の12書式が追加された(かっこ内は拡張子)。

メールに添付したファイルの中身をダウンロードせずに表示できるほか、出先で開けなかったファイルをとりあえずGoogle Docsにアップロードして、緊急回避的に印刷するという使い方も出来そう。特にインストールが制限された環境だったり、急な打ち合わせの時には便利な機能となりそうです。

ファイルの展開や表示は全てクラウド上で行われるため、非力なPCやスマートフォンでも大きなフォトショップやイラストレーターのファイルを気兼ねなく開けるのは、なにげにうれしいかも知れません。要は、iPadやAndroidタブレットがより便利なビューワーになると言う事でしょうか。・・・ますます、PCとの使い方の差は広がっていきそうですね。


2011年、新たなスタート(ハードディスクが)

2011-01-02 23:59:59 | PC

2010年12月30日午後。メインPCの電源ボタンをポチッと押した瞬間、今まで聞いたことの無いような連続異音がケース内部からけたたましく鳴り響き、画面にはHDDのチェックを行っている旨のコンソールメッセージと、慌ただしくカウントされていく数字・・・いやー、生きた心地がしないというのは正にこのことです。

チェックが終わって正常に起動した後、叫ぶような異音もおさまりましたが、さすがに私もこのまま使い続ける事に恐怖を感じましたので、そのままAmazonで新しいHDDをポチっていました。

・・・遅ればせながら、明けましておめでとうございます。そんなわけで、今この原稿は、新しいHDDに移行した状態で書いています。年の初めからこんな話題で申し訳ありませんが、HDDと同じように、心機一転頑張って行きたいと思います。

さて、HDDの移行と言っても、年末年始はとにかく忙しかったこともあり、そして色々と手間をかけたく無かったこともあり、Windowsの再インストールではなく、HDD全体のコピーをして交換する事にしました。備忘録もかねて、今回はそのソフトを紹介したいと思います。

HDD内のデータを丸ごと別HDDへコピーできるフリーソフト「EASEUS Disk Copy」 窓の杜

本ソフトはHDD内のすべての情報をコピーするため、Windowsが起動する前にCD起動で動作させる仕組み。そのため配布されているISOイメージを、CDライティングソフトを利用してCD-Rなどへ書き込んでおく必要がある。使い方は簡単で、作成したCDを挿入してパソコンを起動し、表示されたウィザード画面の指示に従っていくだけ。

対応するOSはVistaまでと書いてありましたが、私のWindows7環境でも問題なし。かかった時間は、SATA接続からUSB2.0接続(裸族のお立ち台使用)へのコピー、容量500GBで5時間ちょっと。・・・さすがにチト長い。とは言え、作業の手間的にはソフトを起動して放っておくだけですので、再インストールに比べればかなり楽なのは間違いありません。

このような「対処療法」ではなく、やはり重要なのは日々の備え。具体的にはバックアップです。今回はHDDが届くまでの間に慌てて写真などをバックアップしましたが、下手をすると「電源ボタンを押したけど全く起動すらしない」「HDDが物理的に壊れてデータの読み出し不可」なんて事なる可能性だってあったわけですから、いざというときに慌てなくて済むよう、何らかの準備はしておいた方が良さそうです。まあ、復旧の手間はどうしたってかかるのですけどね。


次のレガシー候補はVGA 2015年でサポート終了か?

2010-12-10 23:59:59 | PC

レガシーフリーと言う言葉を聞いたことがある人は、結構PC歴が長い人、そして興味がある人に限られると思います。

かれこれ10年くらい前のこと、USBポートが本格的に流行りだしたことで、これまで様々なデバイスとPCをつないできたシリアルポートやパラレルポートに、次々と戦力外通告が下されていきました。たとえば、初期の頃のデジカメやPDAは、D-Subと俗に言われるシリアルポートで通信していましたが、その通信速度はとんでもなく遅かったものです。USBはその通信速度に加え、取り扱いのしやすさにおいても旧世代の通信規格を蹴散らすには十分な性能を持っていましたから、あっという間に普及していったのです。

さて、そのレガシー、つまり旧世代の遺産を無くしたシンプルなPCを目指した取り組みの標語がレガシーフリーという言葉。USBへの依存と共に存在感を増し、ついにはそのレガシーフリーという言葉すら過去の遺産へとなってしまった今になって、また新たなレガシー認定が出てきたようです。

インテルやAMDら、VGA規格のサポートを2015年までに終了へ engadget

AMD、デル、インテル、レノボ、サムスン、LGが共同でディスプレイインタフェースのデジタル化推進を宣言しています。宣言によれば、各社は今後 DisplayPortやHDMIなどのデジタル規格に注力していくとのこと。反対に言えば、VGAやLVDSといったアナログ規格は、DVI-Iも含め、今後サポートされなくなっていくということになります。おそらく一番関心を集めるであろうVGAについては、インテルとAMDは2015年までに製品での採用を終える予定。

と言う事で、今後のディスプレイ及びPCの接続ポートからVGA端子が消えていくのは時間の問題なようです。VGAを使うのはテレビにノートPCを繋ぐときだけですので、私個人としては特に困ることはないでしょうし、一般的な用途で使用しているユーザーにとっても、特に困ることはない話です。なぜならディスプレイ接続「だけ」の話ですからね。今使っているPCとディスプレイは1対1で滅多につなぎ替える事なんて無いでしょうし、今後買い換えるとしても、ディスプレイとはセットである事が多いでしょう。また、ノートPCには関係ない話ですしね。
ビジネス用途にしても、新しいPCでVGA端子しかないディスプレイを使い続ける理由がいまいち思い浮かびませんし・・・特に混乱は無いのでは?

ただ、精神的な面で言いますと・・・栄華を誇った規格の終焉だと思うと、何となく寂しいような、それでいてほっとするかのような、不思議な気分になりますね。


Google Appsに60種類の新アプリケーション追加

2010-11-19 21:56:33 | PC

Google Appsと言えば、最も知名度のあるエンタープライズ向けのクラウドサービス。Gmailやカレンダー、ソーシャル機能を備えたドキュメント編集などのグループウェア的な機能をクラウドサービスとして提供することで、コスト的にも管理的にも導入しやすい事が特徴です。

しかしながら、提供されているサービスはGoogleが提供している様々なサービスのごく一部。せっかくGoogle Appsのアカウントを持っているのだから、他のサービスのためにアカウントを追加で取るのはもったいないし、それを好きに使わせるのは企業の管理上もちょっと問題がありそうです。

そこで、Google Appsで提供されるサービスが大幅に拡充されることになりました。

グーグル、「Google Apps」にサービスを追加--60種類以上が利用可能に cnet

Googleは米国時間11月18日、企業や教育機関の顧客が所有する「Google Apps」アカウントに対し、複数のGoogleサービスを追加したことを発表した。すでに提供されている「Google Docs」「Gmail」「Google Calendar」「Google Sites」などと合わせて、60種類以上ものGoogleサービスが提供されることになった。

アメリカではGoogle Voiceも追加対象となるので、注目されていますが・・・

要は、Google Appsのアカウントで使用できるGoogleのサービスが増えた、と言う事で、特に目新しいアプリケーションが追加されたというわけではありません。これまで使えなかったBloggerやPicasaを、ユーザーアカウントごとに使用を許可できるようになったのです。これによって、Googleのサービスをよりシームレスに企業内で使えるようになるということで、よりGoogleへの依存度が高まりそうな雰囲気です。

今回の発表は、現行ユーザーは段階的に移行となっているなど、やや中途半端な感じが否めませんが、Microsoftのエンタープライズ向けコミュニケーションツールであるLyncの発表を意識しているような気がしないでもないです。全てをブラウザ内で完結させるGoogleと、ローカルアプリと併用するMicrosoft。どちらにもメリットでメリットあるでしょうが、最終的にどちらが残っていくか。あるいはどのように棲み分けられていくか、今後10年の課題になりそうです。


OLPCは死なず・・・タブレットが2月に

2010-11-04 23:59:59 | PC

かつて、「100ドルで買えるPCを作って、途上国の子供たちに与える」という崇高な夢を胸に、大きな注目と期待を受けてスタートしたOLPCプロジェクト。しかし、そのプロジェクトは決して順風満帆とは行かず、漸くXO-1というラップトップを世に出してからは、そこからなかなか前には進めませんでした。

そして今年の5月、世に出ることはなかったXO-2という二画面ノートの次のコンセプト、XO-3タブレットのイメージ画像が公開されました。薄く、画面も大きく、デザインも素敵なそれは、「75ドル」というにわかには信じられないような低価格を目標に、2010年の12月にプロトタイプを発表する事になっていました。

あれから5ヶ月。沈黙の後、案の定発表は伸びましたが、どうやらコンセプト機は本当にお披露目されるようです。

OLPC XO-3 タブレットは2月発表に延期。ノート型としばらく併売 engadget

タブレット端末として生まれかわるOLPCの次世代モデル XO-3 について、おなじみニコラス・ネグロポンテ会長が進捗状況を説明しています。まずは発表時期について。当初は年内、最近では来年早々のCESでお披露目かと言われていましたが、結局は2月まで先送りになることが明らかになりました。

お披露目と言っても、その見た目は当初のコンセプトイメージからは結構変わるもよう。さすがに厚さ数ミリのタブレットは無理がありますよ。

また、価格についても言及は無いとのことで、これまでもXO-1がちっとも100ドルにならなかったことなどを考えると、「75ドル」という理想に対しての現実を突きつけられるような価格設定がされそうな気がします。

100ドルという戦略的な目標価格に加え、発電機の搭載や直射日光下でも見やすい2モードディスプレイなど、話題に事書かなかったXO-1。その遺伝子を次ぐXO-3は、例えコンセプトイメージのとおりでなく、価格も75ドルでは無かったとしても、きっと注目に値するようなタブレットマシンになってくれるでしょう。
かつて、XO-1がネットブックブームの礎を築いたように、XO-3にはiPadとは違う「タブレットとは何か」を見せつけてくれるよう期待したいです。


Googleが自社ブランドのノートPCを発売?

2010-11-03 23:59:59 | PC

さすがにWindows XPを搭載した一般向けPC販売が下火になりまして、ネットブックというカテゴリも大きな曲がり角を迎えているところです。

かつての「画面解像度をカットしたローエンドXP機」という位置づけの時に比べ、Starterとは言えWindows 7を搭載するようになり、さらには軒並み画面解像度も上がっている今のネットブックは、よりローエンドノートPCに近い存在になっています。値段的にもあえてネットブックを選択する必要性が薄くなりましたし、Windowsネットブックの立ち位置は非常に微妙なものになっています。

そこで、「本来の意味でのネットブック」、つまり本当にネットしか使わない、というか使えないノートのみがネットブックと呼ばれる時代が来たのではないかと。

例えばインテルはMeeGoというネットブック搭載用OSを開発していますし、その他の団体も様々なWindowsに代わるネットブック用OSを開発していますが、やはり本命はGoogleのChrome OSでしょう。

そのChrome OS搭載ネットブックを、Google自らが直販する動きがあるようです。

Google、Chrome OS採用の自社ブランドノートを今月発表? engadget

複数のコンポーネント供給者からの証言として伝えられているのは、Googleが今月にも、自社ブランドの直販製品として Chrome OS採用スマートブックを販売するという話。
Googleは AndroidスマートフォンのNexus One で実験的に直販をしていましたが、Chrome OSでも最初はGoogleブランドの製品を、一般の小売店には出荷せずオンライン直販のみで販売する計画とされています。

元々Chrome OSプリインストール機は、インスタント起動の要件を満たすため、かなり厳密にハードウェア要件を定められているという話ですから、Google自らがリファレンス機を作るというのはそうあり得ない話ではないと思います。

問題は、実際に販売されるお値段と、果たしてネットしかできないノートPC状の何かにお金を払うユーザーの市場規模はどれくらいか、と言う事。
予想では、お値段は200ドルアンダーではないかと思ったりしますが・・・市場規模は「かなり小さい」としか。それでも、初回出荷分はかなり少ないらしいので、Google謹製のハードウェアが欲しい方は今後の情報に注意ですね。