Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

死を呼ぶキス

2005-11-30 18:30:02 | Weblog
 キスと言えばあまーいもの。・・・なんて。あんまり縁のなさそうな私が言うのも何ですが。

 しかし、今回紹介する記事のキスは、甘いひとときではなく、悲劇的な死を運んでしまったようです。

15歳少女がキス後に急死=犯人はピーナツ-カナダ Yahoo!! News

 【ロサンゼルス29日時事】カナダのケベック州サゲネーの病院は29日までに、15歳の少女、クリスティーナ・デフォルジュさんが交際相手の少年とキス後、急死したことを明らかにした。一見不可解な死だったが、「犯人」として浮上したのは、ピーナツアレルギーのショック症状。
 16歳の少年は、デフォルジュさんが極度のピーナツアレルギーと知らず、キスする約9時間前にピーナツバターを塗ったトーストを食べていた。デフォルジュさんは病院で手当てを受けたが、数日後の今月23日に死亡した。 
(時事通信) - 11月30日15時1分更新


 9時間も前に食べたものでも、キスしたくらいでもダメなんですか・・・
 私もアレルギー持ちですが、幸いなことに食べ物に関しては何も無いんです。ですが、私の友達には「甲殻類アレルギー」や「魚介アレルギー」の人間はいます。見ていてもなんとも気の毒なことです。

 しかし、彼らが、それを食べたことによって死の淵に立つ・・・と言うことは聞いた事はありません。件の彼女の場合は・・・まさに不運としか言いようがありませんね。
 不運と言えば、キスした相手も不運ですよね。意図していないとはいえ、自分が、しかも愛情の現れで殺してしまったとなると、周りはかける言葉も無いような。

 この例を見るまでもなく、アレルギー物質という物は、時には人を殺すんです。食品を学校給食におろしている連れがいるんですが、いろいろと気をつかうとのこと。

 最終的には周りにしっかりアピールして、自己防衛をはかるしかないでしょうね。

世界最大の望遠鏡計画

2005-11-29 21:32:45 | Weblog
 世界最大の光学望遠鏡と言えば、ハワイにある「すばる望遠鏡」です。反射鏡の直径、実に8.2mという、一枚鏡ではこれ以上の大きさはあり得ないという名実ともに世界一の天体望遠鏡です。
 宇宙空間にある「ハッブル望遠鏡」とともに、すばる望遠鏡は数々の観測を積み重ねてきました。近年では、「すばるディープフィールド」と呼ばれる、周辺に比較的明るい星や銀河がない区域にて、100億光年以上も先の銀河を観測しています。

 しかし、天文学者の興味はつきず、すばるを超える、巨大な望遠鏡の計画が立案されたようです。

直径30メートルの主鏡を備えた巨大望遠鏡 Hot Wired

 天文学者たちは現在、『ハッブル宇宙望遠鏡』の100倍も鮮明な像を得られる世界最大級の望遠鏡を建設する準備を進め、宇宙の始まりの瞬間を垣間見ようとしている。

 この新たな『サーティー・メーター・テレスコープ』(TMT:30メートル望遠鏡)は、現在の最大級の観測所をはるかにしのぐ、地上設置の次世代巨大望遠鏡として最初に登場する見込みだ。


 ネーミングがあまりに直球過ぎですよ!
 直径30メートルと言いますと、すばるが8.2メートルですから、単純に3.6倍。面積比で言うと13.5倍(球面だと言うことは全然考慮していないのであしからず。)。記事中に、「望遠鏡の性能は指数的に増える」とありますが、それは直径での話。鏡面の面積に比例と言った方がわかりやすいと思いますが・・・どっちでも良いですか、そうですか。
 とにかく、現行の最高の望遠鏡であるすばる望遠鏡の、実に13倍の性能を持つ望遠鏡が作られるのですよ!

 一枚板では作れない鏡面を750ものピースに分け、すべてを個別に制御。最先端の補正光学を利用した大気の揺れの処理。そして、天文台はフットボール場がすっぽり入る大きさ・・・ってでかいな!言ってみれば、東京ドームより大きい訳でしょう?維持費とか建設費も性能に見合った物になりそうですね。

 ですが、まだ世の中にはいろいろなことを考える人がいるもので、

現在、ヨーロッパのグループが『ユーロ50』や『圧倒的大望遠鏡』(OverWhelmingly Large:OWL)といった巨大望遠鏡プロジェクトの実現可能性を調査している。いずれも分割鏡を主鏡に使うという点でよく似た設計だが、ユーロ50は直径50メートル、OWLは直径100メートルを想定している。
 
 控える次世代巨大望遠鏡。これで宇宙の深淵をより鮮明に、そして宇宙の始まりまでも目にすることができるかもしれません・・・そのときに期待ですね。

パソコンでも不良物件?

2005-11-28 21:19:36 | Weblog
 いや、パーツは物件とは言いませんけどね。

 何でも、デルをはじめとする数社で「コンデンサ」の不良による回収騒ぎが起きているとか。

デル1社では済まない--PCメーカーを揺るがす不良コンデンサ CNET Japan

キャパシタはコンピュータのマザーボード上にある小さくて安価な部品だが、このキャパシタに大量の不良品が発生し、PCメーカーにとって大きな頭痛のタネになる可能性がある。

 Dell(本社:テキサス州ラウンドロック)は、同社の「Optiplex」ワークステーションの一部に、問題のあるキャパシタを搭載するマザーボードが見つかったことから、その交換費用として、3億700万ドルを計上したと先ごろ発表した。このシステムの交換作業に携わった複数の修理業者によると、問題のマザーボードは、2003年4月から2004年3月にかけて製造されたものだったという。


 ”キャパシタ”とは=コンデンサです。念のため。
 コンデンサとは、電圧をかけると定められた量の蓄電を行う電子部品の事で、その性質から、交流の整流素子や直流カットに使われています。
 この部品がダダをこねると、異臭がしたり、爆ぜたりします。当然マザーボードは故障と相成ります。

 以前にも、安いマザーボードで問題になっていたこの事件。そのとき使われていたのは台湾製だったのですが・・・今回は日本の”ニチコン”の作った物らしいのです。

 ニチコンと言えば、コンデンサの老舗メーカー。まさか、と思いましたが、起きてしまったのは間違いない。次が無いように気をつけていただきたいものです。

 そういえば、連れのマザーボードも景気よく吹っ飛んでいましたし、私のPCの電源も、今のに交換する前は、一ヶ月の初期不良期間中に二回も吹っ飛んでくれました。やっぱ重要部分に安物はダメみたいですよ。

姉歯ショックで一番悪いのは

2005-11-27 12:13:35 | Weblog
 このネタでずいぶんと引っ張らせてもらっていますが・・・
 さて今回の話は、

「結局のところ、一番悪い奴はだれなのよ?」

という話です。

 「そりゃもちろん姉歯建築士では?」と思われるかもしれませんが、それよりも問題だと思われるのが、イーホームズ株式会社出はないか?と思うのです。

 普通、建造物を建てるためには「建築確認申請」(参:All About)というものが必要で、申請が通らなければ、工事を着工することもできません。これは、平成9年までは地方公共団体のみが審査していました。つまり、以前は完全な公的認証だったわけです。
 現在も公的認証なのは変わりませんが、役所のやることですからなにぶん時間がかかりますので、迅速に行える審査の民間委託も平成10年から利用できるようになりました。ちなみに、私のすんでいるところでは、行政1ヶ月のところ、民間だと2週間くらいで申請が通るようです。

 イーホームズは例の姉歯建築士が関わった建築確認を請け負ったのですが・・・つまり、全くの素通しをしてしまっていたわけですよ。

 建築確認は、建物の安全を守る最後の砦であり、法的な力を持つ公文書を発行できる、「行政の代理」な訳ですよ。たとえどんなひどい設計でも、寸前でつぶせる力があるわけです。行政と、施主(お金を出して建物を造る人)の信頼を一身に受けている訳ですからそれを裏切ることは許されません。

 結局・・・何でもかんでも民間に出せばいいという物でもない、という事なのかもしれませんね。

 

マイクを向けられると・・・

2005-11-26 13:38:26 | Dialy
 唐突なんですけど、今度「タイムカプセル」なるものを埋めることになりまして。

 「タイムカプセル」・・・小学生の頃には、学校で一度は埋めたことがあると思いますが、確実に十年経ってますけど、さっぱり音沙汰がありませんねえ・・・埋めた本人にとっても割とどうでもいい物が多いし、掘り出しても「懐かしい」で終わりですので、あまり記憶に残らないのかもしれませんね。
 私も小学4年の時に埋めたんですけど、今思い出しました。

 そのタイムカプセルを、この年になって埋めることになるとは・・・と言っても、私はメインではなく、あくまで指導者としてご相伴にあずかる形です。
 中に入れる物としてチョイスしたのは、音と写真を納めたCD-ROM。多分、DVDドライブでも下位互換があるので、規格はまだ残っているだろうという安易な判断です。
 そのほかにも、何か入れたい物があったら持ってきて、と言っておいたんです。するとその中に「ワイン」を持ってきたものが。

 「あけるときには成人してるから飲めるでしょ?」

 その発想は、私にはなかったなあ・・・いやあ、格好いい!

 それはそれとして。昨日「未来の自分に向かってのメッセージ」として音取りをやったんです。ボイスレコーダーのマイクを向けると・・・皆一様に落ち着きがなくなる。しゃべったとしても、なんか覇気がない。いつもははっちゃけた奴でも、急に声のトーンが低くなって。
 要するに、よそ行きの声になるんですよね。そんなにかしこまることないんだけどね、結局聞くのは自分たちなんだし。

 いろいろと無責任なことを言っているのは、主に大人。対して高校生連中は、意外に現実的な、しかも具体性のあんまりないメッセージを吹き込んでいたのが興味深かったですね。もう、夢の選択は、ほとんど終わってしまっているのか、現実に夢を見れなくなっているのか・・・まあ、杞憂ですよね。彼らはまだ若いんだから、夢が漠然としているんでしょう。

 その中でも秀逸なメッセージ。

 「アレは完成しましたか?」

・・・あれってなんだよ!!すごく気になったんですけど、彼は教えてくれませんでした。まあ・・・十年後の楽しみに取っておきますか。


 ところで、このBLOG。十年後まで続いてますかねえ。

欠陥マンションは保険が下りない?

2005-11-26 00:15:26 | Weblog
 例の姉歯ショックによって、様々な波紋が広がっています。
 たとえば、大手ゼネコンの鉄筋強度データ偽造や、一般やマンション管理会社からの構造強度の検査依頼が殺到など・・・いざというときにはダイレクトに命に、財産に関わることだけに、皆必死のようです。

 そんな中で、この事件の被害者の神経を逆なでする様な記事を見つけました。

マンションに欠陥があると、イザという時に保険が出ない?! asahi.com

 私はマンションなる物を持っていませんので、こういう物があることは知らなかったのですが、世の中には「マンション総合保険」なる物があるようです。

マンションの管理組合向けに、マンションの共用部分の補償をするために開発されてきた保険で、補償内容は会社によって多少違いますが、マンションが火災に遭うなどで損害を受けた場合に、保険金を限度として補修に必要な費用が支払われ、汚損、破損、盗難、水災などに対応できるというもの(特約が必要なケースも)。

 この保険、いざというときのためには大変頼りになるものですが、先の姉歯事件の様に、元々欠陥があったマンションの場合は補償が降りないかもしれないのです。

ただ、このマンション保険も、今回の構造計算書の偽造によってマンションが被害を受けた場合には、支払われません。約款を見ると、建設業者がマンション管理組合に対して責任を負わなければならないような欠陥が判明した時や、原因もわからずに突然マンションが倒壊した場合などは、支払い対象外となっているからです。

 今回の事例では、明らかに「建築業者がマンション管理組合に対して責任を負わなければならない場合」に当てはまりますので、何か合ったとしても、補償を行うのはあくまで建設業者であり、保険会社に支払いの義務はないことになります。

 もしこんな事例に自分が遭遇したとしたら、本当に悪夢でも見ている気分でしょうね。
 命の危険を間一髪免れたとしても、結局どこからも救いの手はさしのべられず、泣き寝入り・・・こんな未来図は悲しすぎます。「何か」が起こる前に、自分の住んでいるマンションが本当に大丈夫なのか、確かめておいて損はないかもしれません。

携帯が子供を守る

2005-11-24 21:21:34 | Weblog
 私は、今でこそ携帯がないと落ち着かないという現代人になってしまいましたが、携帯を入手したのはずいぶんと遅くでした。
 私が携帯を初めて持ったのは大学2年の時。しかも自発的ではなく、「家族割りで安くなるから」と、家族とが勝手に契約してきたためでした。周りからも「連絡が取りにくいからさっさと持て」とかよく言われたものです。

 ・・・しかしですねえ、そもそも携帯が一般的になったのが、私が高校の時。確かに中学の頃もありましたが、携帯とは名ばかりで、据え置き電話の子機くらいの大きさがあり、使用料金も馬鹿高。とてもじゃないけど子供が持てるような物ではありませんでした。
 まあ、いらなかったですが。小学生、中学生、高校生の時も。

 その頃から考えれば時代は変わったものです。
 今では携帯を持っていない方が天然記念物扱い。大人の世界では、もはや携帯は必需品。営業の人は持っていないと仕事にならないし、もちろんそうでない人も、なんだかんだで必要になるものです・・・いや、知人でもいますけどね。未だに携帯持ってない人。
 学生でも高校くらいになると持っているのが普通になってしまう。本当に敷居が低くなったものです。

 そして、携帯はテクノロジーの進化とともに、単に通話をする物だけではなくなってきます。メール、ブラウジング、GPS・・・そして、今まで大人中心だった携帯を、「子供の為に使おう」と考えたのが今回紹介する機種です。

キッズケータイ「SA800i」は子供の“お守り”

小学生など子供を対象とした「SA800i」はデザインにもフォーカス。機能面ではGPSを搭載することで、さまざまなアクシデントの際に、保護者に位置情報を提供するようになっている。

 近頃、子供を狙った犯罪が後を絶ちません。今やハイテクの固まりとなった携帯を、子供の安心の為に使うのはもはや必然だったのかもしれません。
 確かに、位置情報をGPSで取得でき、いざというときは大きな音を鳴らすためのスピーカーがついており、外部との通信機能もある携帯は、下手な防犯グッズよりも大きな可能性を秘めています。

 詳しい機能説明は記事を参照してもらうとして。
 携帯という端末がここまで普及するに従って、携帯の社会的な立ち位置が変革してきているように感じます。
 以前は、「どこでも電話できて便利」だった物が、「メールの方がよく使う」などという人も出てくるようになり、今はさながら「PDA」と言った具合です。しかし、今の形態上で動いているコンテンツは、以前は一般の人とは縁遠い物がほとんどだったように感じます。
 そもそもアプリという言葉も使わなかったですよ。
 Java、ブラウザ、GPS・・・はカーナビがあったか。とにかく、携帯を通じて広まったテクノロジーのなんと多いことか。そして、携帯によって広まったり発展した技術、充電池や小型液晶、カメラや着うたの認証機構、通信インフラそのものなど、携帯は様々な分野に切り込み、革命を起こしていきました。
 そして、今度は技術的な側面だけでなく、社会的にも新たなマーケットを切り開こうとしています。

 結局は、「話してメールができれば、不都合はない」ってところに落ち着くんでしょうけど・・・ね。

Antinnyはなぜ止まらなかったのか

2005-11-23 22:03:25 | Weblog
 そもそも”Antinny”というという物をご存じでしょうか?ふつうにインターネットをやっているだけのユーザーには、はっきり言って全く縁のない物です。そして、これからも知る必要のない言葉です。

 ”Antinny”とはウイルスの名前です。そして、このウイルスの感染経路は、メールでも、Webブラウザでもなく、”Winny”によって伝搬するのです。
 このウイルスの引き起こす症状は、感染したPCへの破壊活動は一切行わず、感染PCの中にあるファイルを勝手にWinnyネットワークに流すこと。つまり、”Winnyで情報流出”と言った類のものは、十中八九こいつの仕業です。

 実際にAntinnyが誕生してから、すでに数年が経ちましたが、未だにこれらの事件はなくなりませんが、この事態についてMicrosoftが英断を行っていたようです。

Antinnyの大流行、異常事態はなぜ起こったのか PC Web

P2Pのファイル共有ソフト「Winny」経由で感染を広げるワーム「Antinny」の被害が収まらない。Antinnyワームは、登場から数年がたっているにもかかわらず、いまだに多くのPCに感染しており、個人情報や機密情報の漏えいといった被害が続いている。Antinnyの被害はなぜ収まらないのだろうか。

 発端は、Antinnyの亜種のうちいくつかは、コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)のWebサーバーにDoS攻撃を行うように設定されている。ことにより、サイトに800Mbps近いトラフィックが集中したこと。事を重く見たISPなどで作る業界団体のTelecom-ISAC Japanがトレンドマイクロに依頼し、Antinnyの駆除ツールを配布し始めたが、いっこうに攻撃はやまず、最後にはマイクロソフトに頼ることになったという流れのようです。

 マイクロソフトは、Windowアップデートの”悪意のあるプログラムの削除”によって対応をしました。日本限定で流行っているウイルスに対して、このような対応を取るのはきわめて異例とのこと。

「Antinnyは日本で社会問題化していて、ネットワークへの負荷だけの脅威ではなかった」(米Microsoft Anti-Malware Technology Team Architect and Group PMのJason Garms氏)。

 そう、様々な情報漏洩を経て、Antinnyの波紋はすでに"社会問題”と化していたのです。そのすさまじさは、感染台数からもうかがい知ることができます。

10月に悪意のあるソフトウェア駆除ツールがAntinnyに対応したのとほぼ同時に、Antinnyの攻撃は一気に減少する。この駆除ツールにより、1カ月が経たない間に11万のPCから17万のAntinnyを駆除したという。1つのPCが平均1.8個のAntinnyに感染していたそうだ。

これにより、Antinnyによる「www.accsjp.or.jp」への攻撃トラフィックの50%以上が減少、攻撃元のIPアドレスも43%減となった。単純計算すると、残り6割のPCがAntinnyに感染し続け、その数は17万台に及ぶことになる。駆除したマシンも入れると、28万台のPCが今までAntinnyに感染したと推測された。


 28万台のPCが感染し、17万という駆除数は、世界で駆除されたウイルスで2番目に多い駆除数だというAntinny。もちろん国内では最大の被害をもたらしていると言えるでしょう。

 記事では流行の理由として、

奥天氏は「言葉は悪いが、Antinnyの目の付け所が良かった」と語る。Winnyは、たとえば特定の映画を探す場合、その映画名を検索語として検索、その映画をダウンロードできる。これはもちろん違法行為だが、自分が探していたファイルが見つかることで、多くの人がそれを実行してしまう。それにウイルスが含まれるため、感染しやすいわけだ。手法としてはソーシャルエンジニアリングの手法だが、日本語のソーシャルエンジニアリングは少なく、日本人がこういった攻撃に慣れていないことも被害を拡大した原因だと奥天氏は推測する。

 私は、説明されているやり方がソーシャルエンジニアリングとはちょっと違うような気がするのですが・・・とにかく、「えさに釣られて」被害が拡大した、という事言いたいのだと思います。
 私は、それも確かに原因の一つだと考えますが、それよりももっと重要な事があると思うのです。

Winnyを使うユーザーは、ウイルス対策ソフトやパーソナルファイアウォールソフトはオフにして使っているのではないか、とTelecom-ISAC企画調整部副部長の小山覚氏。Microsoft Updateなどで配布される悪意のあるソフトウェア駆除ツールでAntinnyを駆除したユーザーは、OSのアップデートをきちんとしながら、ウイルス対策ソフトを導入していない、もしくは適切にアップデートしていないユーザーといえる。まだ感染しているユーザーは、そもそもOSのアップデートすらしていないユーザーということになる。

 小山氏の言う、全く無防備なユーザー像は、「初心者」もしくは「ライトユーザー」と言うユーザー層の人たちにぴったり重なると思えるのは私だけでしょうか?
 そして、本来ならこのような「無防備なユーザー層」に対して広まるはずのないWinnyというソフトウェアが、ここまで大規模に広がってしまったのでしょうか?

 正直な話、「初心者」や「ライトユーザー」にはWinnyはずいぶんと敷居の高いソフトウェアです。もちろんWebをあされば丁寧な解説サイトがたくさんあります。ですが、それ以上に手軽に手に入る情報ソースを大量に提供してしまったことが、Winnyを広め、ひいてはAntinnyを広めてしまった一番の原因ではないかと考えます。
 その情報ソースとは、もちろん紙メディア、「雑誌」「書籍」の事です。

 ネットランナーをはじめとするホビー系PC雑誌が、「無料」を前面に押し出してWinny、WinMXを紹介しはじめ、関連書籍もそれこそ山のように出回りました。本来ならネット上でのみのニッチな世界で出回っていた、そこまでで完結していなければいけなかったものが、表のよりユーザー層の広い世界に出てきてしまったのです。
 もちろんP2Pソフト事態はグレーな存在ですので、紹介するのは自由でしょう。しかし、「欲しい物が無料で出に入る」などと言ったキャッチコピーを表紙や紙面に、暗に、露骨に踊らせることは正直よろしくなかったのではないか、と思います。今更ですが。

 実は、私のところにも、普段はPCなんてさっぱりやらないようなおじさんが、「あのダウンロードするやつ」と言ってWinnyについて聞いてきました。私は聞かれる度に、「あれは違法だからダメだ」とか、「導入に大変手間がかかるのでやめた方がいい」と言ってはぐらかしてきました。全く危なっかしい話です。
 PCはあくまで道具であり、そこで扱われる情報こそに価値がある・・・PCに疎くたって欲しい物は欲しい、と言うことでしょうか。

 未だに27万台というとんでもない数のPCに居座り続けているAntinny。感染PCのユーザーの意識改革が行われない限り、この数字が減ることはないでしょう。
 そして、それこそが情報格差の一端を示している・・・というのはちょっと考えすぎでしょうか?

姉歯ショックがもたらしたもの

2005-11-22 20:16:18 | Weblog
 もし、数億円をかけて作った建造物が、一瞬でガレキに変わったとしたら?さらに言えば、元々ガレキになるしかないような設計をされていたとしたら?
 もし、私がそんな目にあったとしたら、建築費の返却と建物の撤去費用、さらには損害賠償を請求する裁判でも起こすでしょうが、体力がない株式会社の場合はトばれて終了・・・
 こんな悲惨な事件が明るみに出て、ニュースは連日その話題で持ちきりです。

 耐震計算、偽造認める 建築士「仕事増やしたくて」 asahi.com

 この記事は一例として出しておきますが、それとは別に、

姉歯建築でGoogleニュース検索をかけた結果

もつけておきます。

 ”震度5でも倒壊のおそれあり””最弱建築物にはすでにヒビ”と、阪神大震災で見直された建築基準もへったくれもない、恐ろしい内容がかかれています。当の本人は涼しい顔で、淡々とTVのインタビューに答えていたのが印象的でした。
 ここから先どのようにこの事件が収束していくのかは検討もつきませんが、一つだけ確かなことは、崩れる事なく廃墟となった建物がいくつも残されたと言うことだけです。

 「いったい何を信じればいいのかわからない」

 私の親はテレビを見ながらつぶやきましたが、ちゃんと資格を持った建築士に設計され、建築基準も通ってしまったこれらの建物の投げかける現実の姿は、安心からもっとも遠いところにあります。

 自衛のためできることは、まず信用できる建築士を探すこと。そして、別の建築士に見てもらうこと・・・病気療養に「セカンドオピニオン」という言葉がありますが、これは主治医とは別の医者に現在の治療法について相談すること。後戻りができない場合の多い建築についても、病気治療を見習ってセカンドオピニオンを導入する必要が出てきてしまったのかもしれません。

 そもそも、建築家が信用できれば、いや、この姉歯ショックさえなければ、こんな話なんてしていませんし、必要ない場合の方が圧倒的に多いはずです。と言うよりも、今は他人を信用するなと言っているに等しい、私の姿が一番悲しいです。 

ハイビジョンがやってきた!

2005-11-21 22:26:34 | Dialy
 普段は、私の隣にプリンタ君がいるんですけど、今はがらんとしてしまっています。
 と言いますのも、今隣にはテレビが置いてあるからです。

 私が生まれてすでに四半世紀を過ぎました。そして部屋を持ってから15年。今まで私の部屋には、テレビチューナーやCRTディスプレイはあっても、純然たるテレビはありませんでした。人生初です。めでたい。

 と言いますのも、今までアップスキャンコンバーターを使ってゲームをやってきましたが、いつか買い換えてやるぞ、と思っていたXRGB2が生産中止になってしまったから。もう一つは、でかい液晶が安くなってきたからですね。

 私の買ったのは、ビクターのLT-26LC70という機種。14万ジャストくらいです。
手が出せるようになったとは言え決して安い買い物ではありませんから、これでも店頭に何回も足を運んだり、ネットの情報をずいぶん集めたりしましたが、HDMIを装備してこの値段は魅力。それに店頭で見た感じでも地デジのデコードが「同価格帯、同インチ帯では」かなりきれいな部類ではないか?と感じたためです。

 アナログの性能は知りません・・・CATVで地デジが入るから見ませんし、ゲーム機もこの際全部D端子で繋げる予定です。
 最初、ゲームをやるときの入力タイミングの遅れとか気になっていたんですが、どうも私の様なヘボゲーマーにはあまり関係がない様子。

 さてさて、しばらくはPS2でDVDですけど・・・そのうちちゃんとしたデッキを買いますかねえ・・・