CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

陶磁器を探す旅 ~JR京都伊勢丹特別催事場~

2007-03-29 08:39:33 | 陶磁器を探す旅と名物
というわけで、先週末でありましたが
JR京都伊勢丹催事場にて、「京焼、清水焼フェスタ」(少し違う)
が催されておりまして、たまたま京都駅に用事があったので
ついでに見てきたのであります

今回はなかなか、貴重な体験として
数十万円クラスの陶器をさりげなくさわることができた

これに尽きたのでありました
店員というか、もはや警備員クラスの人間の目を盗み
手触りはどうなんだろう
ただ、それを確かめたいがために危険な橋を渡ったのでありました
いちおう、万が一なにか起きてもなんとか弁償できる額の奴しか
触れないというのは、私がヘタレゆえんでありますが
それはそれ

触ったからって別にどおってこたぁねぇな

残念極まりないことでありましたが
少なくとも、楽焼のように恐ろしく軽いということはなかった
ずしり、というよりも、冷たい
そっちの方が驚きでありました
絵付けのせいなのか、表面のつるり分が過多で
未だにカオリン以外の単語を理解してないのだが
磁器と差がわからん、そういう具合であります
叩いて音確かめるとかバカなことはしないで
絵付けの妙とやらを堪能したのであります

一式で数百万とか、一枚で数十万とか
そういう皿やら酒器やらをにやにやしながら見て
本当のお金持ちが
「この色がいいねぇ」
「そうですねぇ」
などと、老夫婦、すごいな、どこがいいか全然わからんが
あんたがいいというなら間違いないんだろう
そううかがわせるイベントがあったりと
なかなか楽しめたのであります

さて、貧乏人は一通りそれらを見てから
おつとめ品コーナーへと移動になります
こちらが、本当、胡散臭いことこの上ないラインアップで
織部とか瀬戸とか常滑とかのもごろごろとまぁ・・・
明らかにどっかの骨董屋で叩き売られてました
そういう匂いがしそうな
ステキな陶器が、まさに投げ売られておりました

実際は、結構整然と並べられていたのでありますが
人がたかって、見る度にその並べられていた場所で
うろうろと陶器が移動し、乱雑になっていく
世の中は基本的にごたまぜになっているものなのだ
カオス理論じゃなくて、なんとかというのを思い出したのでありますが
それにまじって、カオスの手助けをしておきました

さて、見ていると面白いことに
たぶん、器の価値としては同じくらいであろうその場所で
なぜか織部だけは高価い
これは、もう、本当、織部正も九泉の下で
にやにやとほくそ笑んでいるんじゃないかと思うのでありますが
素人に一番人気がある雑器の様子でありました
小皿とかが、ざらに3000円とかしているのは
なんというか、有名百貨店だからなのかなんなのか
わからんが高価すぎるだろう

思ったりしつつ、絵付けのよい京焼のそれこれを見ておりました
ちょっといいかもと思って手にとって、なるほど
丸山公園の桜がモチーフになっているのねと
そういう派手な絵付けの湯呑みを見ていたのですが
大変リーズナブル、おいおい、清水および京については
値段が高いという見栄によって生業ってんじゃなかったか
思ったりしますが、私の素人知恵
こんなもんなんだろう、詩情の理論に屈した伝統を見つめるような
そういう思いでもちもちと

・・・・これって、そうか、ガイジン向けの駄器か

そのガイジン向けの絵付けに
ほいそれと引き寄せられる自分の感性に
もっとも驚いたのでありましたが
恥ずかしいことこのうえない、いわゆるお土産品と呼ばれる
それこれの絵付けであったのでありましょう
でないと、500円とかで出てるわけがねぇものなぁ
自分の目利きを信用できないのがよくよくわかったのでありますが
ともかく、それはそれで見事と
愛でてきたのであります

さて、陶器は正直、色々あるが
もう一つよいというのはない、しいていうなら
やっぱり数百万もする奴は、緑と黄色の発色が
半端なくいいなぁと、いつぞや京都博物館で見たそれこれを
思い出させてくれる逸品でありましたとさ

で、陶器をずずいっと見てまわっていたのだが
どっこい、いや、どっこいでもないが
伝統工芸コーナーというのがありまして
なるほど、最近はわたしも、廃れるというか
あんまり人気がない伝統工芸品を安く買い叩けないかと
考えている、人間としてどうかという生活っぷりなんですが
その目的の指標とするため見てきたのであります

まずは近場で、輪島漆器が欲しいと
味噌汁碗と箸を探そうなどと考えていたのであります
まさか、地震がきてあんなことになるとは
ゆめゆめ思いもしなかったのでありますが
この日はまだ、そんな前触れはわからず

じっくりと見ておりましたが
言うほどの凄いのはなく、なんかどこのかわからんが
蒔絵物とか、象嵌とか、寄木細工だとか
色々とあって楽しんできたのであります

特に寄木細工には感動しまして
寄木細工秘密箱というステキなおもちゃというか箱を
大変興味深く見てきた次第、どういうものか
おそらくググってもらったらわかるでありましょうが
ステキであります、知恵の輪みたいだわ
というか日本人て昔からこういうものが好きだったのね
しんみりするのです

象嵌ストラップとかよくわからないものが売られていたのも
なかなか印象的でありましたが
一番驚いたのは、どうやら本物の陶芸家の人が
ぶらり遊びにきていたらしく、孫娘に

「じいちゃんの窯で、あの色出る?」
「じいちゃんのじゃ無理だな」
「先生なら?」
「先生ならできるかもな」
「じゃぁ、頼んでよ、じいちゃん」

と、ほほえましいのかそうでもないのか
わからない会話を聞けたのが
個人的にステキでありました
凄いね、あんなに小さな子が、窯がどうしたとか
これからの日本も侮れないわ
思ったり考えたり感じたりしつつ
ボケどころもなく終了


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2 コメント

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生茶CM (あらん)
2007-03-29 12:26:26
「魯山人さんありがとう」だっけ?
松嶋菜々子が織部(志野?)の茶碗で生茶を飲むCM。
菜々子も織部の良さが分かる様になったか(違う)

TVCMは織部の様でポスターの方は志野ぽいと思うのですが。(私の方が織部と志野の区別もついてない様な気がする)

バックに流れるチックコリア「スペイン」のストリングバージョンが素敵ですね。

無関係な駄文のコメントで失礼。
返信する
レス>あらん様 (管理人)
2007-03-30 08:59:58
どもども
志野茶碗なのかどうか
なんとなし、先日拾った魯山人知識によると
あれは白織部じゃないかなと
素人判断してしまいます
確かめようがありませんけど気になりますね

最近は骨董とJAZZという組み合わせが
美の壷の影響というか、そこでしか見ないんですが
いいなぁと思うように世の中なってんじゃないか
思いながら聞いてます
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