CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

孤闘 立花宗茂

2009-07-24 00:09:13 | 読書感想文とか読み物レビウー
孤闘 立花宗茂  作:上田秀人

久しぶりに読んだ時代小説であります
ああ、やっぱり戦国物は面白いなぁなんて
頭悪い感想文しか書けないこのごろですが
全く勉強の足りていない、戦国時代後期の九州が舞台
九州の武者は凄いのが多いと
噂だけしか聞いてなかったのですが
その最たるものなのか、蒲生氏郷と並び賞された猛将・立花宗茂のお話

それなりに時代劇というか
戦国時代好きだと自分で思っておりましたが
勉強が全く足りておらず、九州の武将なんて
さっぱり知らなかったのですが、この本のおかげで
なんとなくですが、九州三国志のこともわかったような気がする
そして、大友ってもっと凄いと思ってたんだが
そうでもなかったんだなとか思わされてしまったのでありました
この本が全てかどうかは全くわかりませんが
それでも、島津の鬼のような強さとか
国人衆の扱い方の面倒さとか
色々に勉強になった次第、というか、凄く面白い戦国物であります

立花宗茂という名将がどうやって勃興していくのか
また、栄光と挫折が凄まじい急峻な崖となって
迫ってくるような生き様があまりにも見事であります
小説としても凄く読みやすいし、わかりやすい
満喫できる小説でありましたところ

城攻めであるとか、籠城であるとかのリアルさというのか
生臭さが随所にちりばめられていて
実に素晴らしいのであります、出てくる武将それぞれも
骨の太いというか、いわゆる戦国武将それこれなのばっかり
台詞とかキャラ立ちとかで攻める小説じゃなくて
事実を積み重ねていくような表現が
また物静かなんだけど読み応えがあってとても素晴らしい

と、褒めてばっかりになってしまったのでありますが
嫁ちゃんとの悶着が本当だったのかわからんのだが
人間として煩悶する様やら
色々コンプレックスがあったりする描写なんかもステキでありました
後半というか終盤には、とてもスッキリするような
読後感爽やかすぎる内容になっておりまして
変に気落ちするようなこともないのでおすすめでありますところ

ただ、これはこの本に限る話じゃないんだが
やっぱりすげー武将ってのは若い頃から
無茶苦茶武功立ててやがるんだなと改めて舌を巻いた次第
20歳そこそこで城主になって、統治をしていく
これは凄いことだよなと改めて思わされるのでありました
そのあたりも、統治とはどういうことか
さらりと書かれていて好感、説教臭くないあたりも実によくて
もう一度ちゃんと読み返してみたいと
久しぶりに思った良作であります

話題の仙石久秀とかもちょろっとだけ出てきたり
楢柴肩衝が出てきたりと、にやにやしてしまうのでありましたが
九州戦国をよくしらない私には勉強になったのでありましたとさ
しかし、知らないけど有名なんだろうという武将は
いくらでもおるのだなと感激してしまいますところ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿