昨年3月に他界したフランスの名匠アラン・レネの遺作で、レネ監督が好んだ
イギリスの喜劇作家アラン・エイクボーンの戯曲を映画化した作品です。
レネ監督の公私にわたるパートナーである女優のサビーヌ・アゼマや、アンド
レ・デュソリエらの出演で男女の駆け引きを描いた内容になっています。
イギリスはヨークシャー郊外が物語の舞台です。3組のカップルの共通の友人
であり、カリスマ的な魅力を持つジョルジュの余命がわずかなことが明らかに
なります。ジョルジュの残りの人生を有意義なものにしようと、3組のカップル
は一致団結します。
だがジョルジュが最後のバカンスに、3組のカップルの3人の女性を個別に誘
ったことが明らかになり、各々の思惑が交錯、男たちは動揺します・・・。
3人の女性を魅了した肝心の男性ジョルジュが劇中に一度も登場しませんが、
この趣向は面白いと思います。
昭和34年(1959)に私がいた大映が、フランスとの合作映画「二十四時間の情
事」をアラン・レネ監督で製作しましたが、興行的に散々な思いをしました。
作品の受け取り方は好き好きですから色々あったでしょうが、私は全然好き
になれなかった苦い思い出があります。
それ以降、どうしてもこの監督と私の相性が悪いまま今日に至っていて、この
遺作と言われる作品でさえ私の感想は悪いままで終わりました。
それぞれ俳優の枯れた演技はいいのですが、レネ監督の一人よがり演出が
どうしても好きになれないのです。映画はより映画らしくあれ・・・の私の心情
を崩す訳には行きません。ごめんなさいです。
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