フランスの女性作家コレットは甘美な世界を描いて著名ですが、彼女
の代表作とも言える「シェリ」の映画化で、イギリス・フランス・ドイツの
合作になっています。
物語は20世紀に移ってバリがヨーロッパで最も栄えた時代で、当時は
ココット(高級娼婦)が栄えた時代でもあったのです。
彼女らは国王・政治家・文化人などを自分の意思で選ぶことが出来る
セレブとして君臨していました。
元ココットのヒロインと、親子ほども歳が離れた青年との恋を描いて
います。
監督は「危険な関係」のスティーヴン・フリアーズで、言語は英語で
すが、撮影はパリを中心に行ない、当時の風俗を実に上手く再現して
おり楽しく見せます。
アールヌーヴォー調の背景で行なわれるセックス描写は、大人の気持
ちをくすぐるし、ヒロインと青年の内心の葛藤や若い妻の存在、取巻く
大人たちのしぶとい知恵などなど、見る人を堪能させてくれます。
年頃になった青年に結婚話が持ち上がり、主人公は初めて青年との
恋が一生に一度の愛だと気づくところも見せ場だし、ラストは衝撃的な
結末が待っているのですが、画像ではなく、監督自身のナレーション
で語られるのが少し弱いかなと思いました。
ヒロインのココット役はミッシェル・ファイファーで、素晴らしい魅力発揮の
演技です。青年役は「ヴィクトリア女王 世紀の愛」のルパート・フレンド。
大人が見て充分に楽しめる作品としてお薦めします。
フランスは素敵ですね。行くのが大好きです。頑張って下さい。今日の朝は、「オードリー」の再放送の第2回を見ました。