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東京の大学を出たものの、甲府の実家に戻ってきて就職もせず、家業も手
伝わず、ただひたすらに食っちゃ寝て、ゲームして、マンガを読む日々を送る
23歳のタマ子(前田敦子)です。
たまりかねて就職活動を促す父親(康すおん)に対し「そんな時が来たら動く!
少なくとも今ではない!」と逆キレするタマ子でした。
そんなタマ子がいつ一歩を踏み出そうとするのか・・・「もっぱら口だけ番長」
のタマ子の1年間を描いた物語で、音楽チャンネル「MUSIC ON! TV(エムオ
ン!)」の30秒のステーションIDとして、春夏秋冬を通して描かれてきたタマ
子の日常を長編化したものです。
主題歌を星野源、脚本を「リンダ リンダ リンダ」「マイ・バック・ページ」の向
井康介が担当しています。
「苦役列車」でもタッグを組んだ前田敦子と山下敦弘監督が、気持ちのいい
仕事をしています。
モラトリアムな女の子の話なんて・・・と見る前にタカをくくっていた私ですが
拾い物の一本でした。
山下監督としては6年ぶりのオリジナル作品だそうですが、小品ながら脚本
・演出・撮影・キャストが実に相乗効果をあげていて、楽しい一本に仕上げて
います。
この監督は役柄に合った俳優を見つけてくるのが上手いし、中々丁寧な演
出で役者指導もいいですね。
AKBの前田敦子は好きではありませんが、「苦役列車」に続く今作も彼女の
埋もれていた持ち味を上手く引っぱり出しているし、父親役の康すおんもいい
味を出しています。タマ子の走り使いをさせられる中学生役の伊東清矢もチョ
イ役ですが無くてはならぬ役で印象的でした。
ラストはもう一歩踏み込んでもいいかなと思わぬでもありませんが、山下監督
の健闘を買って、それ以上言うつもりはありません。お薦めの一本です。
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