サイレント映画時代を舞台に、一流活動弁士になることを夢見る青年を主人公にした
コメディドラマです。当時の人気職業であった活動弁士を夢見る俊太郎が流れ着いた
のは小さな町の閑古鳥の鳴く映画館・靑木館。隣町にあるライバル映画館に人材も取
られ、客足もまばらな靑木館にいるのは、人使いの荒い館主夫婦、傲慢で自信過剰な
弁士、いつも酔っぱらっている弁士、気難しい職人気質な映写技師と、クセの強い人
材ばかり。雑用ばかりを任される毎日を送る俊太郎の前に、幼なじみの初恋相手、大
金を狙う泥棒、泥棒とニセ活動弁士を追う警察などが現れ、俊太郎はさまざまな騒動
に巻き込まれて行きます・・・。
俊太郎役は、これが映画初主演となる成田凌。ヒロイン役を黒島結菜が演じるほか、
永瀬正敏、高良健吾、井上真央、音尾琢真、竹野内豊、竹中直人、渡辺えり、小日向
文世ら顔をそろえ、監督は周防正行です。
この監督の過去作品から期待して見ました。巷間には讃辞が溢れていますが、正直私
の期待は裏切られました。無声映画へのオマージュは希薄だし、物語は陳腐、演出も
ダラダラ、最後の追っかけシーンなどは噴飯ものでした。同監督作品でもいい場合も
あり、失敗もあるのは当然ですが、次回作は頑張ってもらいたいと思います。役者の
使い方も中途半端で良くないです。