「レッドクリフ」「男たちの挽歌」などを送り出したジョン・ウー監督が、チャン・ハンユーと
福山雅治をダブル主演に迎えたサスペンスアクションです。大阪を中心に日本でオール
ロケを敢行し、1976年に高倉健主演で映画化された西村寿行の小説「君よ憤怒の河を
渉れ」を再映画化したとされています。
製薬会社の顧問弁護士をつとめる男ドゥ・チウは、社長秘書殺しの濡れ衣を着せられ、
罠にはめられたと気付いた彼は逃亡を図ります。独自の捜査でドゥ・チウを追う敏腕刑
事・矢村は、ドゥ・チウに近づけば近づくほど事件に違和感を抱くようになり、やがてドゥ・
チウを捕らえた矢村は彼の無実を確信し、警察に引き渡さずともに事件の真相を追うこ
とを決意しますが・・・。
共演はハ・ジウォン、國村隼、桜庭ななみ、倉田保昭、斉藤工、竹中直人ら日中韓の実
力俳優が顔を揃えています。
最近は最低最悪と言わしめる作品が増えましたが、この作品もそれに当てはまります。
三ヶ月かけて日本ロケを行っているので、大阪などの光景はなかなか宜しいですが、肝
心の「君よ憤怒の河を渉れ」を下敷きにしたと言うものの、その痕跡はほとんど残ってい
ない内容で、物語展開も極めて幼稚です。もともと私はジョン・ウー監督が好みではなか
ったのですが、この作品で嫌いということに輪をかけました。こんなにひどい作品はもう結
構です。