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国指定重要文化財 名草神社 保存修理起工式が、本殿前庭で執り行われました。
空気感が、感じる気配が凄いです、ありがたいなと思わずにおられません。350年前に建造された文化財、生きた兄弟です。
修理工事は27年から32年までの六年間です。
議長挨拶させていただきましたが、その原稿案を覚えてるわけでもなく、アドリブでした。
「遠く、112年前には「三重塔」が、そして6年前には「本殿」「拝殿」が国の重要文化財に指定され、境内地に三つの国宝の建物を擁する名草神社は、北近畿でも類のない、北近畿を代表する歴史・文化遺産であります。
名草神社のある妙見といえば、冬は豪雪に閉ざされてとても寒く、夏は800メートルの高地でとても涼しい、大きくこの二つに分けることができます。
私は、冬の想い出として、この「拝殿」に特別な想い出を抱いています。
今から39年前、昭和52年の2月27日から28日にかけて、雪の名草神社を撮影しようと、私を含む八鹿町職員4人で雪中登山に挑みました。
日畑で車を乗り捨て、そこからガンジキを履き、食糧や着替えの入ったリュックとスキーを担ぎ、休み休みしながら雪深い山道を5時間かけて妙見・自然の家を目指して登山しました。
夕暮れ近くなり、妙見村まであと一息という付近で、目の前に急に人が現れ、こんな雪山で人に出会うとは想定外のことだったので、大変驚きました。
その方は妙見に実家があったのですが、今は里に下りて住んでおられるという方でした。雪に埋もれる実家の様子を見に上ってきて、ついでに名草神社まで上がって確認すると、雪の重みで柱が折れ「拝殿」が傾いている、ということを知らせてもらいました。
積雪は多いときには3メートルはあったといいます。
これはえらいことになったと、自然の家に宿泊した翌日に「拝殿」まで上り、破損個所や傾き具合を写真に収めて、町の教育委員会に報告したという想い出であります。
当時、まだ27歳だったから出来た雪中登山でしたが、思わぬ現場に遭遇し、損壊情報をいち早く届けることができ、早期の修復に結び付けることができて良かったと回顧しています。
現在、国から重要文化財に指定されている建造物は全国で2437件、4732棟に上るといわれておりますが、これらはほとんどが木造であり、火災や雪害、経年による老朽化の危険にさらされています。
ふるさとの先人が幾百年も守り伝えてきた建造物は貴重な国民的財産であり、歴史と文化を正しく理解するために欠くことのできないもので、より良い状態で後世に引き継いでいくことが、今を生きる私たちの責務であると考えます。
平成24年4月、雪の重みで「本殿」及び「拝殿」が破損して以来、地元小佐地域の皆様並びに養父市内外の多くの皆様から心温まるご寄付が寄せられ今日ここに保存修理工事の起工式が執り行われますことは誠に慶びに堪えません。
総工費6億円を擁する文化財修復工事は但馬の歴史からみて過去最大の工事ということでありますし、又、厳しい冬を挟みながらの難工事ともなります。
施工には万全の体制で臨んでいただき、所期の目的成果を上げて目出度く晴れの竣工の日が迎えられますよう心から祈念し、又お願いを申し上げるものです。
終わりになりましたが、本日ご臨席いただいております皆々様方のご健勝とご多幸、そして名草神社の今後のご繁栄を心からお祈り申し上げ、養父市議会を代表してのお祝いの言葉と致します。おめでとうございます。」
国指定重要文化財 名草神社 保存修理起工式が、本殿前庭で執り行われました。
空気感が、感じる気配が凄いです、ありがたいなと思わずにおられません。350年前に建造された文化財、生きた兄弟です。
修理工事は27年から32年までの六年間です。
議長挨拶させていただきましたが、その原稿案を覚えてるわけでもなく、アドリブでした。
「遠く、112年前には「三重塔」が、そして6年前には「本殿」「拝殿」が国の重要文化財に指定され、境内地に三つの国宝の建物を擁する名草神社は、北近畿でも類のない、北近畿を代表する歴史・文化遺産であります。
名草神社のある妙見といえば、冬は豪雪に閉ざされてとても寒く、夏は800メートルの高地でとても涼しい、大きくこの二つに分けることができます。
私は、冬の想い出として、この「拝殿」に特別な想い出を抱いています。
今から39年前、昭和52年の2月27日から28日にかけて、雪の名草神社を撮影しようと、私を含む八鹿町職員4人で雪中登山に挑みました。
日畑で車を乗り捨て、そこからガンジキを履き、食糧や着替えの入ったリュックとスキーを担ぎ、休み休みしながら雪深い山道を5時間かけて妙見・自然の家を目指して登山しました。
夕暮れ近くなり、妙見村まであと一息という付近で、目の前に急に人が現れ、こんな雪山で人に出会うとは想定外のことだったので、大変驚きました。
その方は妙見に実家があったのですが、今は里に下りて住んでおられるという方でした。雪に埋もれる実家の様子を見に上ってきて、ついでに名草神社まで上がって確認すると、雪の重みで柱が折れ「拝殿」が傾いている、ということを知らせてもらいました。
積雪は多いときには3メートルはあったといいます。
これはえらいことになったと、自然の家に宿泊した翌日に「拝殿」まで上り、破損個所や傾き具合を写真に収めて、町の教育委員会に報告したという想い出であります。
当時、まだ27歳だったから出来た雪中登山でしたが、思わぬ現場に遭遇し、損壊情報をいち早く届けることができ、早期の修復に結び付けることができて良かったと回顧しています。
現在、国から重要文化財に指定されている建造物は全国で2437件、4732棟に上るといわれておりますが、これらはほとんどが木造であり、火災や雪害、経年による老朽化の危険にさらされています。
ふるさとの先人が幾百年も守り伝えてきた建造物は貴重な国民的財産であり、歴史と文化を正しく理解するために欠くことのできないもので、より良い状態で後世に引き継いでいくことが、今を生きる私たちの責務であると考えます。
平成24年4月、雪の重みで「本殿」及び「拝殿」が破損して以来、地元小佐地域の皆様並びに養父市内外の多くの皆様から心温まるご寄付が寄せられ今日ここに保存修理工事の起工式が執り行われますことは誠に慶びに堪えません。
総工費6億円を擁する文化財修復工事は但馬の歴史からみて過去最大の工事ということでありますし、又、厳しい冬を挟みながらの難工事ともなります。
施工には万全の体制で臨んでいただき、所期の目的成果を上げて目出度く晴れの竣工の日が迎えられますよう心から祈念し、又お願いを申し上げるものです。
終わりになりましたが、本日ご臨席いただいております皆々様方のご健勝とご多幸、そして名草神社の今後のご繁栄を心からお祈り申し上げ、養父市議会を代表してのお祝いの言葉と致します。おめでとうございます。」