勝地(かつち)ブログ

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NO.1198 不具合

2012年04月17日 22時55分23秒 | Weblog
今日も「かつちブログ」にアクセスいただき、ありがとうございます。


全員議員協議会でした。
建設中の南但ごみ処理施設のメタン発酵槽の不具合について、という内容で、南但広域行政事務組合と工事受注社(株)タクマからの中間説明です。

メタン発酵槽の概要はこうです。

茶筒を横にしたような形で、全長32m、直径6.4mの空洞の鋼材。槽の中には回転する直径1.2mの攪拌軸が通っており、それに攪拌羽根が30枚付いていて毎分0.4回転する構造。

モーターがある駆動側の上部からごみを投入し、温度55℃に保たれた筒状の槽の中を20日間かけて通過移動する間に発酵するメタンガスを上部から取り出す。残渣の固形物は32m移動した反対側から取り出される。

槽の9分目くらいはごみと水分で埋まり、わずか上部に空間ができる。槽の底圧は0.08メガパスカルの圧力に達するという。わかりやすく例えると水深8mの水圧に相当するらしい。

それで、槽の気密性を確認するために気圧をかけて気密試験をしたという。本来なら槽に水を9分目注入してもいいのだが、相当な水量になるのでその手法はとらなかった。

気密試験の最中に不具合が起こった。駆動側の反対に位置する従動側の端板に溶接で取り付けられているH型鋼の補強材の溶接破断が起きた。圧をかけると端板が湾曲に膨らむのだが、外側の補強材が湾曲に耐えられずに外れた、いわゆる溶接が取れたということ。

原因は。

据え付け工事時の回転防止のために、攪拌軸と端板との間を仮止金物で溶接して固定していた。これは駆動側も従動側も同じで計7か所で固定。本来この仮止金物は稼働では取り外しておかなければならないもので、今回の気密試験でも同じこと。

仮止金物が固定の状態で0.08メガパスカルの最高圧をかけたものだから、仮止金物の溶接が破断し、その反動で瞬間的に端板に0.08メガパスカルの1.5倍相当の想定外の圧が加わったと推定され、結果端板の湾曲の膨らみが瞬時に最大域に達し、端板外側に溶接で取り付けられていたH型鋼の補強材の溶接破断が発生した。

とまあ、私なりの解釈はこうですが理解進みましたか? 議員からは、これは不具合という認識ではなく、ミス、事故であるとの指摘がなされました。

気密試験実施は2月21日、周辺地区連絡協議会報告は3月26日、組合特別委員会報告は4月11日、4月中に最終報告書をまとめ5月7日の組合議会で報告されます。

事故のあったメタン発酵槽は解体破棄され、受注業者の責任負担において全く新しく製造されるようで、その概算費用は約3億円にのぼるとか。リスク高くついたミスです。工事全体の最終工程までの影響はないようです。


その後、議会運営員会を午後1時まで開催。

続いて午後1時半から会派新政議員団の勉強会。議題は、学校給食センター整備計画について。建設検討委員会から数多くの課題について検討せよと所管する教育委員会に報告がなされていますが、今の時点での検討進み具合では果たして十分できるのか不安です。事業費8億円にもなるだろうと推測され、来年度に工事着工です。時間がないとして、工事に進むようなことになりはしないかと、だから会派で検討はじめました。1年間で与えられた課題の検討といっても、食材の地元調達一つとっても生産者の相手があることだから、きついなあと傍目からみています。もちろん議会としてもスタンド観戦のつもりはありません。

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