「君といつまでも」… 歌手加山雄三のことなど

多分1970年前後だったろうか。女子校の札幌北斗高校の教師だった私は、生徒と校外活動ということでバスで移動することがあった。そのころ、生徒たちはバスの中で歌を歌う習慣があった。

当時たまたま人気を得ていた歌手に加山雄三という人がいた。もちろん、こういう情報は私には縁がなかった。私にとって人気歌手は戦前からの田端義夫や戦後急速に人気を得てきた美空ひばりぐらいだったから。

バスの中で女生徒たちは「先生、加山雄三という歌手を知っている?」と聞く。知っているわけがない。そう言うと、「じゃあ今一番人気のある歌を教えてあげる」というわけで、歌い出したのが「君といつまでも」という歌だった。
「この歌で一番良いところは『セリフ』だよ。私たちが教えてあげるから、声を出してね」ということで、生徒たちが歌を歌い、このセリフのところを、1フレーズごとに教えてくれた。声を出して合わせた。

「幸せだなァ 僕は君といる時が一番幸せなんだ
僕は死ぬまで君を離さないぞ、いいだろ」。

それ以降、加山雄三という歌手がテレビに出るたびに、生徒たちと共に口ずさんだ「倖せだなア ぼくは…」を思い出す。同時に同じ世代の加山雄三を好きになった。

歌手加山雄三(85)が年内でコンサート活動を終了すると発表したことの知らせを見て思い出した、私も若かりし頃の一コマ。
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