宮応かつゆきの日本改革ブログ

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 「検証 異次元緩和1年」 消費税増税と日本の実態経済を考える上で参考にしたい

2014年04月09日 | 経済・財政

 ベースアップが消費税の増税分に追いつかない日本の状況、こんな中で、日銀は8日、消費税増税後では初めての金融政策決定会合が開かれ、声明が発表しました。 声明文は景気の先行きについて、「基調的には緩やかな回復を続けていく」との見通しを示しました。 果たして、「緩やかな回復」は期待できるのでしょうか。

 「しんぶん赤旗」は昨日付から、「検証 異次元緩和1年」を連載(4回連載)しはじめました。 

 第1回の見出しは、「投機あおる 国民には物価高」です。 

 「『バズーカ砲』にたとえられた異次元緩和も実態経済の回復に効果をあげられませんでした。 国内総生産(GDP)成長率は安倍政権発足以来、下がる一方です。 岩田規久男日銀副総裁自身、実体経済について、『効果を発揮するのはいよいよこれから』(2月6日宮崎県での講演)と現状で効果があがっていないことを認めています」

 「労働者の基本賃金(所定内給与)は今年2月まで前年同月比で23カ月連続減。 賃金が下がる中で物価が上がっています。~その上、4月1日には消費税率が8%に引き上げられました。 異次元緩和は富裕層や大企業、投機筋に多大な恩恵をもたらす一方、庶民に与えられたのは負担増だけでした」

 今日の見出しは、「円安、大企業に為替差益」です。 日本の貿易構造が大きく変わりつつあることを明らかにしています。

 「日本の輸出をけん引してきた自動車産業をみると、13年の輸出額は10兆4150億円で、前年比12.9%増でした。 しかし輸出台数は12年の584万3807台から581万7773台へと2万6034台も減りました」

 「3月31日に経済産業省が発表した『海外事業活動基本調査』によると、1992年度に26兆円だった海外現地法人(製造業)の売上高は、2012年度には98.4兆円と3.8倍に増えました。 同時に、海外現地法人(同)から日本への逆輸入は12年度、11兆3508億円で、日本の輸入総額の17%にもなります」

 「輸出大企業は、輸出量を増やさず、為替差益で大もうけしています。 トヨタ自動車の場合、対ドルで為替レートが1円下がると、営業利益は為替差益で年間約400億円増えるといわれています。 14年3月期、トヨタの営業利益は6年ぶりに過去最高を更新する見通しです」

 「結局、『異次元の金融緩和』による円安は、輸入物価の高騰を通じて国民に被害をもたらす一方、実体経済を活性化させる役割をまったく果たしていません。 大もうけするのは多国籍企業だけです」