日本共産党は8月8日、「日本共産党創立97周年記念講演会」を開催し、志位和夫委員長が「共闘の4年間と野党連合政権への道」と題して講演を行いました。
志位委員長の講演内容は、8月10日付の「しんぶん赤旗」に掲載されました。 是非、多くの方に読んでいただきたいと思います。
参議院選挙全体の総括と教訓については、中央委員会総会で行われる予定です。 「志位講演」では、参議院選挙が切り開いた新たな政治的局面に対する確信と教訓、野党連合政権樹立への提案と決意が熱く語られています。
志位氏が解明した参議院選挙の到達点を学ぶ中で、神奈川のたたかいを全面的に総括し深め、教訓を確信にしていくことが大切だと考えています。 その点で、「しんぶん赤旗」6日付「首都圏版」に掲載されたあさかさんの「手記」に注目しています。 (「以下、「あさか手記」と略)
「あさか手記」は冒頭部分で次のように述べています。
「今回の参議院選挙で、比例35万票、選挙区42万票を超える得票を得ましたが、議席に届きませんでした。 空母の母港となっている米軍横須賀基地、オスプレイが飛来する厚木基地、ミサイル司令部が置かれる相模総合補給廠など枢要な米軍基地がおかれ、大企業が集中する神奈川県で日本共産党の議席をとることの重要性と困難さを身に染めて感じました」
参議院選挙の総括は、志位委員長の「記念講演」を基本にしながら、各都府県で深められるこになると思います。 そこで、「あさか手記」が指摘した、「神奈川県で日本共産党の議席をとることの重要性と困難」さについて、私自身の活動も含めて考えさせられています。
日本の政治改革を前進・発展させるには、首都圏の活動が決定的な意味を持っていると考えています。 そうした中での神奈川県の政治的、経済的、軍事的役割は、「あさか手記」が指摘しているとおりです。
こうしたことは、権力・支配勢力が最も重視していることです。 今回の神奈川選挙区のたたかいの経過と結果はこのことを改めて私たちに強く印象づけるものになったと言っていいのではないでしょうか。
自民党は比例得票は、1,272,423票(34.86%) 選挙区の自民・島村氏の得票は917,058票(25.17%)で、この票差は、-355,365票(-9.69%)に及びました。
改憲・増税与党とその補完政党と候補の得票・率は次のとおりです。
公明党の比例得票は、413,533票(11.33%)、同党の佐々木氏の得票は615,417票(16.89%)、比例票との差は、+201,884票(+5.56%)
日本維新の会の比例得票は、326,788票(8.95%)、同党の松沢氏の得票は575,884票(15.81%)、比例票との差は、+249,096(+6.86%)
一方、野党共闘政党の立憲民主党の牧山氏は同党の比例票を52,863票(1.48%)上回りました。 共産党のあさか氏は比例票を70,216票(1.95%)上回りました。
低投票率のなかで、公明・佐々木氏、日本維新の会の松沢氏の得票増は驚異的ではないでしょうか。 また、自民・島村氏の得票の異常さが際立っています。 両氏とも現職であること等を考慮しても、深い検討が求められると思います。
この結果から、私たちが得ていた情報やメディアがほとんど報道しなかった、「強烈な共産・あさかシフト=共産党には絶対議席を与えない」戦略、作戦が改憲・増税勢力が総力を挙げて分厚く組織されていたことが十分考えられると思っています。
このことは、逆に私たちがめざしているたたかいの大きな意義を「身に染みて感じさせられた」選挙であったということでもあるのではないでしょうか。
あさかさんは、「手記」の最後の部分で、次のように述べています。 この思いと決意を共有したいと思います。
「地道な活動の継続と綱領路線への確信をもった挑戦を恐れないたたかいが、希望をつくり、未来を切り開くことを学んだ選挙でもありました。 共産党員としての誇りを胸に、新しい時代を、みんなで切り開いていきたいです」