宮応かつゆきの日本改革ブログ

●日本共産党
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テロと戦争の悪循環を断つ志位委員長の4つの提唱、”国連安保理決議でテロ組織を直接抑える”等

2015年11月28日 | テロ問題

 日本共産党の志位和夫委員長は22日、東大駒場祭で「民主主義の新時代を拓くためにー『戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府』について」と題して講演し、学生らの質問に答えました。 この講演の中で、戦争法廃止にかかわって、「世界からどうやってテロを根絶するか」について語りました。 (「しんぶん赤旗」23日付)

 「志位氏は、2001年の米国によるアフガニスタン報復戦争後テロが急増し、03年のイラク戦争は過激組織ISの台頭の要因になったことを解明。『空爆など軍事作戦の強化では問題は解決しません。 逆に憎しみの連鎖をつくりだし、テロと戦争の悪循環をつくりだすことになります』と警鐘を鳴らし、国際社会が一致してとるべき対策として次の4点を提唱しました」

 テロへの不安は、日本でも高まっています。 「テロに対応するためには、戦争法は必要ではないか」と考える人もいます。 安倍首相は、「国民の安全を守るために、国家そして国民の役割を憲法に位置付けていくことは大切な課題」(11日、参院予算委員会)として、自民党改憲草案の一部「緊急事態条項」の創設に執念をみせている」と報道されています。 フランス・パリでの同時多発テロ事件の発生を契機にこうした動きが強まる危険があります。

 米国務省の発表している、テロによる犠牲者数の推移表をみても、2005年の死者数が14,482人、2007年は22,720人に増え、2012年11,098人に減少しました。 しかし、2013年18,066人、2014年32,727人に急増しています。

 イラクでは、2013年6,387人、2014年9,929人が犠牲となり世界全体の約3分の1を占めています。

 こうした新たな事態のもとで提唱された4つのテロ対策を多くの国民に知っていただくことは、大事なことと思っています。 以下、紹介させていただきます。

 第1に、国連安保理決議にもとづき、テロ組織への資金提供の遮断、テロリストの国際的移動の阻止、テロリストの武器入手の防止など、テロ組織を直接抑える。

 第2に、貧困や政治的・宗教的差別など、テロの土壌となっている問題をなくしていく努力を行う。

 第3に、シリアとイラクでの内戦、混乱を解決し、平和と安定をはかるための政治的・外交的努力をはかる。

 第4に、難民として苦しんでいる人々の人権を守り抜くための国際的な支援を抜本的に強める。

 それぞれの対策は決して簡単なことではないでしょうが、こうした対策を総合的に取り組んでいくことが大事ではないでしょうか。 そして、日本政府が、こうした対策を具体化し実行の先頭にたつことが強く求められていると思います。

 


「テロに屈する」の一言で検証拒否、安倍首相―志位委員長がイラク侵略戦争の検証など3点の問題点を指摘

2015年02月06日 | テロ問題

 「しんぶん赤旗」6日付は、志位委員長の5日の記者会見の内容を報道しています。 以下、重要な指摘と考え、紹介します。

 「過激組織『イスラム国』による日本人殺害事件をめぐる政府の検証姿勢について問われ、『2度と犠牲者を出さない、世界から過激武装グループ、テロリズムをなくしていくための教訓を、冷静に引き出すことがいま大事です。 この間の首相の答弁をみる限り、冷静な検証をしようとすると、『テロに屈することになる』の一言で、検証を拒否する態度をとっています。 この態度は良くない』とのべました。

 志位委員長の3つの問題点の指摘は次の通りです。

 「第1は、政府が早い段階から本腰を入れた対応をしてきたのかです。 政府は昨年8月に湯川遥菜さん、同11月に後藤健二さんが拘束された情報をつかみ、現地対策本部をつくっていながら、今年1月20日に『イスラム国』が2人の動画を公開するまで人的体制の増強をしてこなっかことを認めています。志位氏は、『1月20日までの時期に本腰を入れた、真剣な対応が行われたのか、検証されなければなりません』とのべました」

 「第2は、1月20日に前後した中東訪問での首相自身の言動です。 首相は、カイロで『ISIL(イスラム国)とたたかう周辺各国に、総額2億ドル程度、支援をお約束します』と発言。 その後、イスラエルでネタニヤス首相と会談し、両国の軍事協力の促進を表明しています。 志位氏は、『そういう言動が(拘束された)日本人の生命に危険を及ぼす認識があったのか、首相に再三聞いても答えません。 ”そういう質問をすること自体がテロに屈することになる”という答えでした。 冷静な検証を『テロに屈する』の一言で拒否するという姿勢です。 これは良くない。 引き続き検証が必要です。 と厳しく指摘しました」

 「第3は、より大きな角度から歴史的な検証をする必要性です。 志位氏は、2003年に米国が始めたイラク侵略戦争が『地獄の門』を開き、シーア派とスンニ派との泥沼の内戦のなかから、『イスラム国』が生まれたと指摘しました。 『こういうモンスターのようなテログループをつくったきっかけは、イラク侵略戦争です。 この戦争に日本は支持を与え、自衛隊を派遣しました。 テロリズムを国際社会から一掃するためにどういう対応が必要かを考えるうえでも、イラク侵略戦争の歴史的検証をおこなうことは不可欠だと考えます、とのべました」