「9月平壌共同宣言」は、第4節で「南北は和解と団結の雰囲気を高め、わが民族の気概を内外に誇示するため、多様な分野の協力と交流を積極的に推進する」として、3項目を列挙しています。 その中で、(3)として、次のことが記述されています。
「(3)南北は10・4宣言(07年の南北平和宣言)11周年を意義深く記念する行事を開催し、3・1運動100周年を南北共同で記念し、このための実務的な方策を協議していくことにした」
2007年10月4日、韓国のノムヒョン大統領と北朝鮮の金正日国防委員長の間で合意さ「南北関係の発展と平和反映のための宣言」が発表されました。 この「宣言」には8項目にわたる合意が明記され、今年4月の「板門店宣言」のベースにもなっていると考えています。
10・4宣言の第3項は、「南と北は軍事的な敵対関係を終息させ、朝鮮半島で緊張緩和と平和を保障するため緊密に協力することにした」として、「南と北は朝鮮半島でのいかなる戦争にも反対し、不可侵義務を順守することにした」とも述べています。
そして、第4項では、「南と北は停戦体制を終息させ、恒久的な平和体制を構築しなければならないという認識を共にし、直接関連する三者、もしくは四者の首脳が朝鮮半島地域で会い終戦を宣言する問題を推進するために協力していくことにした」と述べ、さらに次のように書いています。
「南と北は朝鮮半島の核問題の解決のために、六者会談「9・19共同宣言」と「2・13合意」が順調に履行されるよう共同して努力していくことにした」
「9・19宣言」は2005年9月19日に発表され、2007年2月13日に「共同声明の実施のための初期段階の措置」(2・13合意)として朝鮮半島の非核化を実現するために北朝鮮、韓国、中国、ロシア、米国そして日本を含む関係6カ国による重要な合意文書です。
南北の首脳がはじめて会談を行ったのは2000年6月でした。 朝鮮戦争が休戦状態になって47年、およそ半世紀後のことでした。 その成果として、「6・15共同宣言」が出されたました。 全体は5項目から構成されています。 その第1項には次のように書かれています。
「南と北は国の統一問題を、その主人であるわが民族同士、互いに力を合わせ自主的に解決していくことである」
2000年の第1回首脳会談、2007年の第2回首脳会談、そして、今年2018年の4月、5月、9月と3回の首脳会談。 そして、年内にも4回目の南北首脳会談が開催される可能性が生まれています。
幾多の困難、挫折、逆流を乗越え、どのような民族的経験と知恵が結集されここまで歴史を前進させてきたのでしょうか。
朝鮮半島の2つの国が、8000万人の民族が朝鮮戦争を最終的に終息させ、共同して国民生活と経済の発展に本格的に取り組むことになれば北東アジアの戦後70年余り続いている戦争の危機を平和の方向に根本的に転換することになることはまちがいないでしょう。、