豚骨劇場

東北地方大地震により被災された方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。

やわらかい手

2008年03月30日 21時49分55秒 | シネレポ2008
解説: 60年代の伝説の女神マリアンヌ・フェイスフルが、
『あの胸にもういちど』以来39年ぶりに主演した女性讃歌。
世間知らずの中年主婦が思わず飛び込んだ性風俗の世界で、
人間として、そして女性として生き生きと輝く様を描く。
共演は『美しき運命の傷痕』などの演技派ミキ・マノイロヴィッチや、
『ロシアン・ドールズ』のケヴィン・ビショップ。
“男性を手で絶頂に導く”仕事をきまじめにこなす主人公の姿が、
何ともこっけいで愛らしい。
(シネマトゥデイ)


あらすじ: ロンドン郊外に暮らす平凡な主婦マギー(マリアンヌ・フェイスフル)は、
病気の孫の手術代を稼ぐ必要に迫られていた。
偶然セックスショップの“接客係募集”の張り紙を見つけた彼女は
面接を受け、採用される。
オーナー(ミキ・マノイロヴィッチ)の見込んだ通り、
彼女はその手の滑らかさで店でナンバーワンの“接客係”になる。
(シネマトゥデイ)


コメディかと思うような話だけど、中身は真面目で真剣な深い深い愛情の物語。
おばあちゃんが難病の孫の治療費を稼ぐために
なんと風俗店で働くお話。
真面目な物語と言っても、笑いを誘う場面はたくさんあります。

母親ではなく、おばちゃんってところがミソですね。
風俗といっても顔をあわせることはないつくりになってて、
東京で見かけたのを真似て始めたんだそうです(笑)

最初は戸惑う表情を浮かべるおばあちゃんが、おかしくもあり可愛らしくもあります。
しかし、そんなおばあちゃんのソフトタッチが評判を呼んで、
なんと行列が出来るほどの人気に。
あまりに凄い人気に、支配人まで並んでお相手してもらっちゃう。
そして、お店の人気ナンバーワンになっちゃいます。

おばあちゃん、だんだんお洒落に綺麗になっていきます。
自分の部屋に花や絵を飾ってだんだん慣れてきます。
そんな折、テニス選手がなるテニスエルボーならぬ、ペニスエルボーという
肘に炎症を起こしちゃいます。
これはプロとしての名誉の負傷です(笑)
コレには思わず吹き出しそうになるくらい笑ってしまった。
ホントにこんな名称の病気あるのかしら(笑)
そして、なんとライバル店から引き抜きの話まで来ちゃって、驚きと戸惑いの連続。

当然のごとく色々と問題が発生します。
客を取られてしまった先輩の女がクビになったり
そしてとうとう息子にばれてしまい大激怒!家庭崩壊の危機に!!
売春婦となじられ、売春じゃないというマギー。
そうだ!とマギーを応援したくなってしまう。

しかし、そんな時に彼女に理解を示し、感謝したのは息子の嫁で
病気の孫の母親。
二人はずっと不仲だったのに、この時初めて心が打ち解けあう。
ココは思わずウルッと来てしまった。

風俗を扱ってるとはいえ、全然下品な映画ではありません。
家族のためにどこまで体を張れるか、真面目で真剣なテーマなんです。
結構笑えるし、最後はウルッと来てしまいます。
なかなかの良作です。

ちなみにこの主演のマリアンヌ・フェイスフルって、60年代伝説の女神と
呼ばれた女優だそうで、今は見る影もないドラえもんのような体系ですが
あのルパン3世の峰不二子のモデルとなった女優なんだそうです。