豚骨劇場

東北地方大地震により被災された方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。

夕凪の街 桜の国

2007年07月18日 20時41分04秒 | 試写レポ2007~08
第9回手塚治虫文化賞新生賞、平成16年度文化庁メディア芸術祭漫画部門大賞を受賞した、
こうの史代の同名傑作コミックを、『出口のない海』の佐々部清監督が
実写映画化したヒューマンドラマ。
広島原爆投下から13年後と現代に生きる2人の女性を通して、現在までに至る原爆の悲劇を描く。
主演は、若手実力派女優の田中麗奈と麻生久美子。
共演には中越典子、藤村志保、堺正章ら多彩な顔ぶれが集結。
登場人物たちの人生や何気ない日常生活を通し、命の尊さを語りかけてくる。
(シネマトゥデイ)


ちょっとサプライズなゲストが登場。
佐々部監督と、劇中で使われている音楽のクランドハープ奏者のなんとかさん(名前忘れた)
が舞台挨拶に来てくれてました。
初めて聞く生ハープの演奏ななかなかのものでした。


戦争がテーマだからと言って、かまえて見るような映画ではありません。
残酷な場面はほとんど出てきません。

2部構成で、舞台は終戦から13年が過ぎた広島と、現代の広島。

姉妹を原爆で失い、一人生き残ったことに苦悩する皆実。
生き残ったことの罪悪感に苦しみ、会社の同僚の求愛に応えることが出来ない。
やがて、原爆症が発症し・・・

それから50年が過ぎた現代、皆実の弟の旭は家族に黙って一人広島へ向かう。
娘の七波は父親の後を追って、広島までつけていく。
そこで、父親の過去、自分自身のルーツを知ることになる。

どんなに時が過ぎようとも、被爆者の傷は癒えるものではないわけで、
後遺症の恐怖や、被爆者差別に苦しみながら現代も生きている人がいる。

それをしょうがないなんて言葉で片付けようとする、どこかのバカ大臣。
こういう奴は絶対見ておかないといけない映画。
これを見て自分の犯した過ちを再認識すべきである!
この出来事があったせいか、より一層胸に響いた気がしました。

決して、目をそらしてはいけない、他人事であってはいけない出来事。
人として見ておかなくてはいけない映画です。

当時の悲惨な状況を伝えることも必要なことですが、
今も尚苦しんでる人たちがいるという現実を知って欲しい。
決して重過ぎない、意外と気軽に見れて、しっかりメッセージのつまった映画だと思います。
是非!今だからこそ!