じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

高橋克彦「ねじれた記憶」

2019-03-23 20:29:11 | Weblog
★ 高橋克彦さんの「緋い記憶」(文春文庫)から「ねじれた記憶」を読んだ。

★ 母の死の原因を知るために東北の寂れた温泉宿にやってきた。そこでの不思議な体験。

★ 「バック・トュー・ザ・フューチャー」って感じだけれど、ちょっとホラーが入っている。

★ グイグイと引き込まれるのは筆のうまさだろうね。
コメント

庄野潤三「舞踏」

2019-03-23 18:25:22 | Weblog
★ 庄野潤三さんの「プールサイド小景・静物」(新潮文庫)から「舞踏」を読んだ。

★ 冒頭に書いてあるようにまさに「家庭の危機」の風景。ある夫婦。役所に勤める夫、24歳の妻。そして3歳になる娘の3人家族。最近、夫は19歳の同僚と密会を重ねている様子。それを夫は隠し、妻は感づきながらも口には出さない。

★ 昭和25年発表の作品、今から思えばみんな若い。縁あって夫婦になったのだろうが、所詮は他人同士。夫婦生活は忍耐か。

★ それにしても男の下半身はどうにかならないものか。
コメント

映画「荒野の決闘」

2019-03-23 16:21:23 | Weblog
★ 映画「荒野の決闘」(1946年)を観た。古い映画はよくできているし、面白い。

★ 勧善懲悪の西部劇なので、深く考えずにただ楽しめる。それでいてドラマがある。

★ 主題歌「いとしのクレメンタイン」の原曲は1850年頃のゴールドラッシュ時につくられたそうだ。日本では「雪山讃歌」として知られているが、これは京都帝国大学山岳部によるものだとか。

★ 「荒野の決闘」の時代は1890年頃。主人公の弟の墓碑に年代があった。日本で言うと明治20年代。アメリカ東部はビルが立ち並んでいただろうが、西部はまだ未開拓だったんだね。アメリカの急速な発展が想像できる。

★ この時代の映画、銀幕のスターたちが輝いているなぁ。
コメント

篠田節子「秋草」

2019-03-23 11:13:04 | Weblog
★ 篠田節子さんの「愛逢い月」(集英社文庫)から「秋草」を読んだ。短い作品だがなかなか重厚でドラマチックだった。

★ 不倫相手との京都行。女は教員をしていたがイラストコンクールで入賞し、しばらくは仕事に追われる日々を過ごした。男は新聞社の文芸部員だったが、才能が評価され今では美術展をプロデュースしている。二人はコンクールの授賞式で出会い、魅かれあってしまった。

★ だが、男の出世と反比例するかのように女の画筆は勢いを失い、仕事からも見放された。最近は二人の関係も虚しいものになっていた。別れようとするが別れられない、そんな時の京都旅行だった。

★ 狩野永徳の「秋草」の襖絵。それと女性の対峙が凄まじい。心の沸騰が伝わってくる。


コメント

映画「張込み」

2019-03-23 02:16:39 | Weblog
★ 映画「張込み」(1958年)を観た。面白かった。白黒映画だが陰影がとても美しい。昨今の映画のように特撮でごまかすことがないから、生の空気が伝わってくる。

★ 東京で起こった質屋殺し、主犯は逮捕したが共犯者がいる。共犯者は本籍地かかつて縁のあった女性のもとを訪れるに違いない。そう睨んだ刑事たちの張込みが始まる。

★ 東京から佐賀まで、急行と言っても蒸気機関車の時代。冷房などあるはずもなくうだるような暑さが感じられた。この時代の人々はとにかく汗をかく。車中の密集した状況では臭いもきつかったであろう。そんなことも考えさせられるほど汗がリアルだった。

★ 刑事たちの執念が実って犯人を追い詰めるのだが・・・。

★ 原作は松本清張。監督は後に「砂の器」も撮る野村芳太郎。脚本は橋本忍。これだけのメンバーがそろえば、面白くないはずがない。

★ 日本映画はこの時代までがピークかな。
コメント