じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

髙村薫「愁訴の花」

2019-03-12 17:43:48 | Weblog
★ 髙村薫さんの「地を這う虫」(文春文庫)から「愁訴の花」を読んだ。

★ 情景をリアルに思い浮かべることができる。取材力と筆のうまさだろう。

★ 退職刑事のもとに電話がかかってくる。元同僚が危篤だという。そこから回想される過去の事件。刑事が妻を殺したという事件。妻には秘密があった。

★ 結末を予期しつつも読み進めてします。人の心が書かれているからだろう。

★ カギを握るのは一輪の野生のリンドウの花。
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映画「駅馬車」

2019-03-12 13:42:12 | Weblog
★ 名作とは知りながらこの映画も今まで見る機会がなかった。映画「駅馬車」(1939年)を観た。

★ 80年前の映画とは思えない面白い映画だった。時代設定は1880年代後半。南北戦争が終わって20年と言ったところだろうか。アリゾナ州トントからニューメキシコ州ローズバーグに向かう駅馬車、それに乗り合わせた乗客が主人公だ。

★ それぞれの理由で1台の駅馬車に乗り合わせた面々。保安官、御車(ドライバー)、将校の妻、アル中の医者、娼婦らしき女性、賭博師、カネを横領した銀行家、酒商人、そして脱獄囚。人が集えばドラマが始まる。ラブロマンスあり、アパッチとの銃撃戦あり(このスタントとカメラワークはものすごい)、そしてもう一つの山場は1対3の決闘シーンだ。

★ 脚本、演出、音楽、撮影、編集、どれもすばらしい。

★ モニュメント・バレーを背景に駅馬車が滑走する。これだけでも見ものだ。

★ 不朽の名作とはこういう作品を言うのだろう。
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京都の塾御三家

2019-03-12 09:46:55 | Weblog
★ 新学期を前に進学塾は募集戦を繰り広げている。新聞購読が減り、PR効果が激減しているとはいえ、毎週火曜日には多くの塾チラシが折り込まれる。(ご存知の方も多いと思いますが、火曜日に塾チラシが多いのは、水曜日は不動産業者が休みなのでその関連の広告が減るからという)

★ 塾にもいろいろな種類があり、大手進学塾、個別指導塾、そして私のような個人塾。

★ まず大手進学塾。ここでの「売り」は実績だ。難関私立校に何名合格、御三家の高校(堀川、嵯峨野、西京)に何名合格といった文字が並ぶ。といってもこれは必ずしも塾の実力ではない。勝負は募集でほとんど決まっているのだ。合格できうる優秀な(受験適性のある)生徒をどれだけ確保するか、これで勝負が決まる。広告はそのためのイメージ戦略と言える。

★ 京都の進学塾、かつては成基学園が君臨していた。「闘魂なきものは学園をされ!」。塾の壁にはこうしたメッセージが張り出され、創立者の気合が感じられた(私も成基に通っていた)。その後、京都進学教室(京進)が躍進する。この店舗拡大はすさまじかった。日本だけでは物足りないのか海外への拡大も狙っていたようだ。今元気なのは馬渕教室だ。大阪・枚方でこじんまり開かれていたが、ここにきて爆発的な伸びを見せている。成基、京進、馬渕、この御三家の戦いを業界にいながら楽しんでいる。(悪趣味かな)

★ 個別指導塾は、どちらかと言えば補習に重点が置かれる。チェーン展開の塾もあれば、成基や京進は別ブランドとして個別指導部門を持っている。2000年代以降急速に伸びた業態だが最近は過当競争気味。

★ そして私のような個人塾。2校から5校ぐらいを展開しているところもあれば、私のように自宅で細々とやっているところもある。大手は大手なりに、中堅は中堅なりに、そして小規模は小規模なりに戦いは厳しい。複数校を持っている場合、売り上げもそこそこ上がるが固定経費も膨らむ。自宅や自己所有物件で経営をしているなら経費は人件費と広告費程度だから何とやっていけるが、物件を借りてやるとなると相応の資金が必要となる。毎年の募集が命運を左右する。

★ 個人塾は遺物になりつつある。まずは経営者の高齢化。カリスマ的な経営者であればあるほど後継は難しい。創業者の想いが強いほど人に任せたがらないのも善かれ悪しかれの産物だ。一代で幕を占める覚悟なら良いのだが、自分と生徒との年の差は生徒数のジリ貧を招きがちだ。老壮青のバランスが理想だ。個人塾の売り物は経営者自身の個人的な魅力に尽きる。家に近いとか比較的授業料が安いとかいったメリットもあるが。大資本に太刀打ちはできないから、すき間をせっせと埋めていくことになる。

★ 塾業界は過剰供給。買い手市場になっている。入塾金免除や授業料1か月免除、塾替わり特典など体力勝負に陥りつつある。
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