じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

彩瀬まる「古生代のバームロール」

2019-03-18 21:25:44 | Weblog
★ 彩瀬まるさんの「骨を彩る」(幻冬舎文庫)から「古生代のバームロール」を読んだ。

★ 場面は葬儀場。高校時代の生物担当の先生の葬式。パッとしない教師であったが、クソ真面目さに人気があったという。突然死した先生には身寄りがなかったために、教え子が集まって葬式を催すことになったのだ。

★ かつての高校生も今や30代。それぞれの今を背負いながら集ってきた。

★ 物語にはほとんど女性しか登場しない。仕事、家庭、育児に追われる彼女たちを光恵という一人の女性の目を通して描いていく。

★ 光恵は2本の白菊を供えた。なぜ2本なのか。その疑問を抱きながら、読み進めてしまう。そして「古生代のバームロール」に託された思いは。

★ 女性が本性をむき出しでぶつかり合うところが持ち味だ。 
コメント

川上弘美「ひよこ」

2019-03-18 19:16:25 | Weblog
★ 川上弘美さんの「センセイの鞄」(文春文庫)から「ひよこ」を読んだ。

★ ふと居酒屋で出会った「センセイ」と元生徒のツキコさんの物語。「センセイ」は国語を教えていたという。

★ 今回は、センセイに誘われてツキコさんは「市」に行く。パナマ帽をかぶった粋な先生とツキコさんの会話が楽しい。

★ 二人の歩調に合わせて景色も動いていく。何を思ったか、センセイはひよこを買った。それも2匹。パナマ帽に2匹のひよこの箱を入れ、ビールを飲むセンセイとツキコさんの姿に癒される。
コメント

柴崎友香「糸」

2019-03-18 16:11:21 | Weblog
★ 柴崎友香さんの「春の庭」(文春文庫)から「糸」を読んだ。

★ ある殺人事件。それを横目に物語は進んでいく。

★ 母が亡くなりその弔問客を案内するところから話は始まる。祖母(母)、息子、孫(息子)と物語が連なり、主人公もバトンタッチされていく。

★ 一見関係のないような出来事もどこかでつながっているのかも知れない。
コメント

合格発表

2019-03-18 13:13:32 | Weblog
★ 今日は公立高校中期試験の合格発表。全員無事に合格してくれました。良かった。

★ 今年は、高校受験生12名中、すでに私立専願で2名、公立前期で6名合格しているので、残るは4名。全員志望校に合格。

★ 広き門の入試とはいえ、結果が出るまでは安心はできません。一人ひとりの戦いのドラマがありました。

★ 塾の1年はこれで終わり。そして新たな1年がもう始まっています。
コメント (3)

安部公房「パニック」

2019-03-18 01:44:58 | Weblog
★ 安倍公房「R62号の発明 鉛の卵」(新潮文庫)から「パニック」を読んだ。

★ 職にあふれた男の前に一人の男が現れる。それはまるで「笑うせいるすまん」の喪黒福造のように。彼は男に仕事の世話をするという。会社の名前が「パニック商事」。男は就職を決意するのだが・・・。

★ この世には心の隙を狙う人々がいる。善は悪の異名などと言うが、光るある所に陰がある。

★ 「犯罪者もまた社会に貢献する」という。詭弁だが、必ずしも外れているわけではないところが心を刺す。
コメント