じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

立松和平「白日夢」

2024-07-19 15:45:28 | Weblog

★ トランプ氏暗殺未遂事件。AP通信社の撮ったコブシを上げるトランプ氏の姿が印象的だ。今回の事件、あまりにできすぎているので、陰謀説も飛び交っているとか。

★ これからの4年間。世界はどう動いていくのやら。

★ さて京都は祇園祭も終わり、それを契機に、夏が来たようだ。連日35度を超えるような猛暑。スタミナをつけて乗り越えねば。

★ 今日は、立松和平さんの「卵洗い」(講談社文芸文庫)から「白日夢」を読んだ。「卵洗い」は連作短編集。戦後まだ遠くない時期、母親が経営する小さな食料品店に出入りする人々の姿を少年の視線で描いている。

★ 少年の家には良い水が湧く井戸があり、近所の女性が水をもらいに訪れていた。その女性が自ら命を絶った。少年には複雑なことはわからないが、彼女の葬式を巡り、近所の婦人たちが母親と話す姿を描いている。

★ この世を去った人を見たという人がいる。それは白日夢だったのだろうか。

☆ 月曜日から夏期講座。5週間。今年は受講者が少なめだが、暑い夏になりそうだ。頑張ろう。

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吉村昭「夾竹桃」

2024-07-14 15:01:54 | Weblog

★ トランプ大統領銃撃事件には驚いた。背後関係はよくわからないが、この事件が今後どのように尾を引くかが気がかりだ。

★ 映画「ロストクライム 閃光」(2010年)を観た。永瀬隼介さんの原作を読んでいたので内容は知っていた。「3億円事件」の真相の新解釈。犯人は単独犯ではなかった。迷宮入りの背後には警察の隠ぺい工作があったという。

★ 原作の方が重厚で、映像化に当たって端折っている場面が多い。それはともかく、奥田瑛二さん演じる老刑事と渡辺大さん演じる若手刑事のやりとりは良かった。

★ 読書は短い作品、吉村昭さんの「遠い幻影」(文春文庫)から「夾竹桃」を読んだ。作家らしき男性の家で家事を手伝っていた房子という女性。彼女は父親の存在を知らない。軍関係の仕事をしていたというが、名前も明らかでないので調べようがない。しかし、彼女は執念深く父親の消息を求めるという話。

★ 夾竹桃はなかなか美しい花だが、毒草だという。植物も動物も自らを守るために毒をもつ。そういえば、まだ熟していないトマトにもジャガイモの芽にあるような毒があるとか。知らなかったなぁ。

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柚月裕子「蟻の菜園」

2024-07-13 19:08:08 | Weblog

★ 1学期も終盤。小中学校では授業を昼までにして、三者面談(中学校)やら懇談会(小学校)が開かれている。限られた時間の中で、保護者と教員が何を話すのか。話を聞くと、様々な思惑が飛び交っている様子。

★ 教員はホンネをオブラートで包んだような型通りの「報告」をし、保護者は教員を鋭く評価する。保護者よりも教員が年下なら、厳しい評価もあるとか。教員の覚悟と専門性が試される場面だ。

★ さて今日は、柚月裕子さんの「蟻の菜園」(角川文庫)を読み終えた。

★ ある連続不審死事件。結婚詐欺の嫌疑をかけられた女性にはアリバイがあった。この事件に興味を持ったライターが取材を進めると、そこには数十年にもわたる思いもよらない真実が隠されていた。

★ 事件の背後にある児童虐待の実態。犯行を憎みつつも、犯人の境遇には同情を禁じえない。

★ 警察も行政も教育機関も誰も子どもたちを救えなかったのか。いや、わずかな良心が救おうとした、実際に救った。しかし、そこには限界があった。

★ 一言で言ってしまえば不条理なのだろう。柚月さんの筆が冴える。

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映画「大統領の理髪師」

2024-07-11 16:47:35 | Weblog

★ 昨日、7月10日は近くのお寺「円蔵院」の金毘羅祭り。宇治中心部で行われる「あがた祭り」に比べれば相当小規模なものだが、小中学生たちにとってはちょうどよい規模のお祭り。おかげで、昨夜の授業は開店休業。

★ 空いた時間で、映画「JSA」と「大統領の理髪師」を観た。

★ 「JSA」(2000年)は、イ・ビョンホン、ソン・ガンホとその後の韓国映画界のスターが若い頃の作品。

★ 「大統領の理髪師」(2004年)は、「JSA」にも出演したソン・ガンホが主役。コミカルな面を見せながら、政変に翻弄されるある理髪師の家族を描いていた。

★ 「大統領・・・」といえば、「大統領の執事の涙」を思い起こす。歴代のアメリカ大統領に仕えた執事の物語だった。

★ そういえば、アメリカ大統領選の行方は如何に。高齢のバイデン氏への風当たりは強く、戦っても戦わなくてもトランプ大統領の復帰になりそうだ。とはいえ、トランプ氏もかなりの高齢。果たして任期を全うできるやら。

★ フランスやイギリスも政変が続き、日本も後を追って9月あたりで政変か。岸田政権の続投を喜ぶのは野党ぐらい。岸田氏が総裁選を下りるとして、次期総裁(首相候補)は果たして誰か。誰もかれもパッとしないなぁ。

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映画「陸軍中野学校」

2024-07-04 15:43:06 | Weblog

★ 7月2日、5年に1度の運転免許証の更新。以前は伏見区の羽束師にある運転免許試験場での更新だったため、半日は手続きにつぶれたが、京都駅近くで更新できるようになって便利になった。

★ 最近はめっきり出不精になってしまったので、およそ1年ぶりの京都駅。海外客の多さにびっくりする。

★ ここ数日は映画「陸軍中野学校」シリーズを観ている。今までも何度か観たが、日本のスパイものはこのシリーズが面白い。作品の魅力は何といっても市川雷蔵さんだ。「眠狂四郎」と合わせて観てみたい。

★ 韓国映画や中国映画でも言えるが、スパイものが描かれる時代は不幸な時代なのだろう。

★ さて暑さで読書が進まない。

★ 今読んでいるのは、柚月裕子「蟻の菜園」(角川文庫)、角田光代「方舟を燃やす」(新潮社)、垣根涼介「信長の原理」(角川文庫)、荻原浩「噂」(新潮文庫)、真山仁「黙示」(新潮文庫)、道尾秀介「ソロモンの犬」(文春文庫)、伊岡瞬「瑠璃の雫」(角川文庫)、野沢尚「リミット」(講談社文庫)、重松清「流星ワゴン」(講談社文庫)、大門剛明「テミスの求刑」(中公文庫)、高野和明「13階段」(講談社文庫)

★ 柚月裕子さんの「蟻の菜園」は、結婚詐欺事件を女性ライターが追う話。今は容疑者の女性の生い立ちを追っているところ。

★ 角田光代さんの「方舟を燃やす」は、2人の登場人物について交互に描かれている。私が生きてきた時代と並行して物語が進むので興味深い。ノストラダムスの大予言、オウム事件など。「時代」が本作の主人公なのかも知れない。

★ 垣根涼介さんの「信長の原理」。山岡荘八さんの「織田信長」とはまた違った雰囲気を感じる。信長は本当に「262の法則」を知っていたのだろうか。

★ 荻原浩さんの「噂」は「販売戦略」「都市伝説」がキーワードか。真山仁さんの「黙示」は農薬の話。野沢尚さんの「リミット」は連続少女誘拐事件を扱う。韓国で映画化されたような。

★ そろそろ夏期講座の準備をしなくては。チラシも完成した。新聞販売店に届けねば。新聞といえば、急速な斜陽化が話題になっている。特に朝日新聞の凋落が著しい。

★ 私は朝日新聞と京都新聞を購読しているが、最近、朝日新聞がつまらない。ニュースがネットに後れを取るためか読みものに重点が置かれているように感じる。社会面の記事、いわゆる事件記事が貧弱になった気がする。記事の薄味が紙質にも影響しているのか、めくりにくい。販売店への配慮なのかデジタル化もいまいちのようで、先行きは暗そうだ。昔「朝日ジャーナル」を熱心に読んでいたので寂しい気がする。

★ 京都新聞も苦戦が伝えられるが、地元記事が満載なのでこれはこれで読みごたえがある。なくならないでほしいものだ。

★ 今年も暑い夏になりそうだ。

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