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「ムーミン谷の彗星」



 ちょっと涼しくなって本を読む気力も回復したけど、差し当たって読みたい本もないから、自室の書棚を焦ってみたら「ムーミン谷の彗星」が見つかった。いつ買ったのかわからないが、1992年発行の本なので、30年ほどは放置してあったように思う。まあ、久しぶりに本を一冊読もうとするにはこれくらいが手頃かなと思いながら読み始めた。

 登場人物はムーミントロール(最初から最後までトロールが付いているからこれが正式名称なんだろう)、ムーミンパパとママ、そして私の大好きなスナフキン(この本の中ではハーモニカが得意みたい)、スノークのおじょうさん(ノンノンなんだろうな、多分)、スノーク(ノンノンのお兄さん)、スニフ、ニョロニョロなどなど。
 お話は、彗星が近づいてきて地球にぶつかりそうだから、ムーミンがスニフと一緒に遠くの山の天辺にある天文台に彗星がいつぶつかるのかを聞きに行く道中で出会う人たち(?)とのあれこれ、といった内容で、他愛もないと言えばそれまでだけれど、仲間になったスナフキンやスノーク兄妹などとともに、迫り来る赤い彗星に恐れを見せることなくミッションをこなそうとするムーミンはなかなか凛々しい。映画「アルマゲドン」のように己の命を犠牲にして地球を守ろうなどとはしないけれど、それなりの緊迫感は感じられて、なかなか面白かった。

 ただ、スナフキンが浮世離れしたボヘミアンじゃなく、ただの変人くらいにしか描かれてなかったのは、アニメのムーミンに親しんだ私にはちょっと意外だった。
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