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Pinocchio (2)

 ピノキオとジミニーは、やっといえにかえりつきました。
 ところが、ゼペットさんはるすです。ゼペットさんはピノキオをさがしにうみへでて、くじらにのみこまれてしまったのです。
「ぼく、おとうさんをたすけにいこう。」
 ピノキオは、いそいでうみへいきました。
「おとうさあん、おとうさん、どこなの。」

 うみべについたピノキオは、しっぽにいしをつけると、おもいきってうみにとびこみました。
 くらいうみのそこには、やまのようなかいぶつくじらがいたのです。くじらはピノキオをひといきにのみこみました。

 くじらのおなかのなかには、ふねごとのまれたゼペットさんがいました。
「おお、ピノキオ、ずいぶんさがしたよ。」
「おとうさん、しんぱいかけてごめんね。さあ、はやくここからにげなくちゃ。」
 ふたりは、いかだをつくりました。

 それからたきびをして、けむりをもくもくたてました。
「そうら、くじらがくしゃみをするぞ。」
「なみにのってとびだせ、いそいで。」

 むちゅうでこいでいくといかだがひっくりかえりました。ピノキオはゼペットさんをまもって、いっしょうけんめいおよぎました。
 そしてきしについたときには、ぐったりうごかなくなってしまいました。
「わしをたすけて・・・。かわいそうに。」
 ゼペットさんはなきながら、ピノキオをだいていえにかえりました。

 すると、めがみのこえがしました。
「ピノキオや、めをさますのですよ。」
 きがつくと、ピノキオはにんげんのこどもになっていたのです。
 それからは、いつまでもしあわせでした。



 怠け者だったピノキオが人間になった途端に勤勉な少年に変わるとはとても思えないが、たぶん女神様がいい子になるようなおまじないをかけてくれたんだろう。
 私の記憶では、「ゼペットじいさん」だったように思うが、このお話では「ゼペットさん」となっているのも、なんだか時代の違いを感じたりした・・。
 


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