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「人類資金」

 「慎吾の出てる映画を見に行くけど、行く?」
 「なんて映画?」
 「『人類資金』」
 「面白いの?」
 「さあ、見に行った人によれば面白いらしいけど」
 「SMAP仲間の言うことは、あんまり信用できないなあ・・」

ということで見に行ってきた『人類資金』。あんまり期待していなかったけど、案外、どころかかなり面白かった。



 そのストーリーは、

 『終戦後、ひそかに回収されたというM資金と呼ばれる旧日本軍の秘密資金。それをネタにした詐欺を行い続けてきた真舟(佐藤浩市)は、石(森山未來)という青年から彼が所属する日本国際文化振興会なる財団の人間に会うよう迫られる。だが、財団のビルに足を踏み入れた瞬間、高遠(観月ありさ)が率いる防衛省秘密組織の一団に襲撃される。石の助けを借りて逃げ出した真舟は、そのまま本庄(岸部一徳)という男に引き合わされ、50億円の報酬と引き換えに某投資ファンドが管理する10兆円ものM資金の奪取を持ち掛けられる』

 まあ、何を今更M資金だと思わないでもなかったが、今の時代に夢を語るには、それくらい荒唐無稽な設定が必要なのかもしれない。そう、投資ファンドが跳梁跋扈し、お金が全世界を支配しているかのように見える現代では、「世の中金が全てじゃない」などという青臭い夢を堂々と映画のバックボーンとするには・・。
 その辺りがこの映画を面白いと見るか、退屈と見るかの分かれ道になるのかもしれないが、社会の荒波に大してもまれることなく暮らしてきた私には、訴えかけるものが多かった。それでも、映画館を出た瞬間に、この映画が夢想する世界のビジョンなど忘れてしまったが・・。

 そうした好みは別にして、森山未來の演技を見るだけでもこの映画は一見の価値ありだと思う。
「未來こんなにすごいの?」
と妻に訊いたら、あれこれ教えてくれたが、これから楽しみな役者だと思った。

 
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