ウクライナ国立バレエin弘前市民会館!!
バレエを生で観るのはおととしのKバレエの「海賊」以来、二回目である。
いつだったか青森県立美術館で現代版アレコみたいなバレエも観たけど、コンテンポラリーのモダンバレエだった。
正直ああいう類の踊りは気持ち悪いor笑っちゃう。行き過ぎると江頭2:50みたいだし。
ま、バレエもあらゆる芸術と同じく、古典からの脱却を図るべくそういう進化を遂げたのはいやいやながら納得出来るけど、モダンアートは結局、斬新さを狙ってアバンギャルドなだけで、美的センスがないから好きになれない。その点はモダンバレエも同じ。
青森なんかではなかなかバレエ公演が無いので、NHK教育で稀にバレエを放送してくれるのでとてもありがたい。
ちょっと前に放送された「ドン・キホーテ」の録画したのを見て、バレエに免疫をつけておく。
そんな1年に1、2回テレビで観れるかどうかの自分の薄いバレエの知識だが、もういい歳なので、相当な感受性は持ち合わせていると自負している。
そんなわけでバレエ初心者にはもってこいの演目「白鳥の湖」だから、面倒な予習もほとんどいりません。
バレエに興味なくても、音楽はあまりにも有名でしょう。
1877年に初演された「白鳥の湖」は、バレエ音楽としてチャイコフスキーが書き下ろした。
初演は何故か大失敗だったみたいが、今日では古典バレエの代表作として世界中で愛されている。
前置きは長くなりましたが「白鳥の湖」はじまりはじまり。
第1幕・第1場
ジークフリート王子の成人式の日、城の前庭には王子の友人たちが集まり祝福の踊りを踊っている。
そこへ王子の母が現われ、明日の王宮の舞踏会で花嫁を選ぶように言われる。
まだ結婚したくない王子は物思いにふけり、友人達と共に白鳥が住む湖へ狩りに向かう。
第1幕。第2場
狩りに来た湖のほとりで白鳥たちが泳いでいる。
夜になり月の光が出ると、たちまち白鳥は娘たちの姿に変わっていった。
その中でひときわ美しいオデット姫に王子は惹きつけられる。
彼女は夜だけ人間の姿に戻ることができ、この呪いを解くただ一つの方法は、まだ誰も愛したことのない男性に愛を誓ってもらうこと。それを知った王子は明日の舞踏会に来るようオデットに言う。
みどころ。夜の湖のシーン。
オデット役のナタリヤ・マツァークの踊りは素晴らしい。
腕のしなかさはまさしく白鳥の翼のようだ。あまりに美しい。
マツァークはまだソリストのランクだけど、キエフバレエじゃ彼女より上はいるのか?というほどのハイレベルな踊りを魅せた。
あと有名な四羽の白鳥の踊りのシーンが見事だった。
息ピッタリの4人の脚のみの表現。華麗なステップでした。
第二幕
場内では世界各国の踊りが繰り広げられて盛り上がっている。
そこへ悪魔の娘オディールが現われる。オデットと思い込んでいる王子は彼女を花嫁として選ぶが、彼女は悪魔ロットバルトが魔法をかけたオデットそっくりのニセ者であり、その様子を見ていたオデットは湖へ走り去る。
悪魔に騙されたことに気づいた王子は嘆き、急いでオデットのもとへ向かう
みどころ。オデットからオディールへの豹変ぶりがすごい。
一人二役なのに、オディール役はシャープにソリッドなメリハリの効かした踊りに徹し、32回転を見事に決める。
ジークフリート役の人もなかなか良かった。彼はガタイが大きいけど、滞空時間が長い。ジャンプが高いわけでもないけど、ふわりと飛ぶからすごい。ランディングも柔らかい。
もう一人、日本人の菅野英夫がちょい役で出てた。キエフバレエ所属なんだって。
少ない出番ながら見事にアピール。華麗に回った。今後とも頑張って欲しい。
第3幕
破られた愛の誓いを嘆くオデットに王子は許しを請う。
そこへ現われたロットバルトに王子は戦いを挑み、そしてロットバルトを討ち破り、オデットへの呪いは解ける。
そしてジークフリートとオデットは永遠の愛を誓う。
ほぼ間髪なしに物語は音楽と共に一気にクライマックスへ。
そしてハッピーエンド。オデットとジークフリートお幸せに~って本気で思った。
ちなみに、オデットの呪いが解けないでそれに悲観して湖に2人で心中するという最悪なラストのパターンもあるらしいが、そっちじゃなくて良かった良かった。
管弦楽はウクライナ国立歌劇場管弦楽団のみなさん。指揮はヴォロディミル・コジュハル氏。
いやー、文句なしの演奏でした。盛り上げ方が上手いね。
白鳥の湖はメロディメーカーのチャイコフスキー作曲なので、踊り無しの演奏のみだけでも普通に聴ける名曲の数々。
誰でも知ってる「情景」は全幕全編に渡っての主題で、ところどころに使われる。
個人的にチャイコフスキー大好きなので、それにバレエの踊りがプラスされたらそりゃ最高芸術でしょう。
そんなわけでブラボーでした。
本当はブラボーって言いたかった。さすがにちょっと大声出すの慣れてないから恥ずかしい。喉の調子も悪いし。ブラボーってイタリア語言うのが照れる・・・。
でも本当に素晴らしかった。
主役のナタリヤ・マツァークの踊りは天下一品じゃなかろうか。バレエ初心者ながら彼女には見惚れた。美人だし。
キエフのプリンシパルじゃないのが不思議なくらいだが、まだ若いからなのだろうか。
オケも良かったから相まって感動出来ました。
本当は全四幕だけど、三幕版になってたし、それがちょっと不満だった。
第一幕80分、第二幕40分、第三幕20分という、変なバランスで、各幕の間休憩が20分もあるからその間現実に引き戻されちゃうのが厭なんだよね。
第二幕と第三幕の間は暗転にして、セットチェンジの間オケが流れててくれれば最高だけどそうもいかないよね。
それにしても市民会館の舞台の狭さといったら・・・。
狭すぎてダンサーたちの真の実力発揮出来なかったんじゃないかと感じるほど。
さらに、客の入りの悪さといったら・・・。
千人ちょい収容の市民会館の半分くらいしか埋まってなかった・・・。
私は久し振りに弘前に失望したよ。弘前市民って芸術レベル低過ぎるわ。
青森市文化会館だったら少なくても7割は埋まってたかと思う。
文化会館でクラシックやオペラに行くと、明らかな富裕層が多いのに気付くが、昨日の客は富裕層など皆無に等しかった。弘前の富裕層って知的レベル低いんだろうね。もしくは弘前に富裕層などいないのかも。
たった6000円でこれだけ感動出来るなんてそうそうない(しかもガラガラだったから8000円の席で観れたし)
6000円くらい嫁を質に入れてでも作るべきだ。それほどの価値はあった。
弘前市民には失望したけど、バレエには感動感激出来たので大満足。とても良いもの観た。
青森のみならず、近隣県でバレエ公演があったら行く事にしようと思いました。
バレエを生で観るのはおととしのKバレエの「海賊」以来、二回目である。
いつだったか青森県立美術館で現代版アレコみたいなバレエも観たけど、コンテンポラリーのモダンバレエだった。
正直ああいう類の踊りは気持ち悪いor笑っちゃう。行き過ぎると江頭2:50みたいだし。
ま、バレエもあらゆる芸術と同じく、古典からの脱却を図るべくそういう進化を遂げたのはいやいやながら納得出来るけど、モダンアートは結局、斬新さを狙ってアバンギャルドなだけで、美的センスがないから好きになれない。その点はモダンバレエも同じ。
青森なんかではなかなかバレエ公演が無いので、NHK教育で稀にバレエを放送してくれるのでとてもありがたい。
ちょっと前に放送された「ドン・キホーテ」の録画したのを見て、バレエに免疫をつけておく。
そんな1年に1、2回テレビで観れるかどうかの自分の薄いバレエの知識だが、もういい歳なので、相当な感受性は持ち合わせていると自負している。
そんなわけでバレエ初心者にはもってこいの演目「白鳥の湖」だから、面倒な予習もほとんどいりません。
バレエに興味なくても、音楽はあまりにも有名でしょう。
1877年に初演された「白鳥の湖」は、バレエ音楽としてチャイコフスキーが書き下ろした。
初演は何故か大失敗だったみたいが、今日では古典バレエの代表作として世界中で愛されている。
前置きは長くなりましたが「白鳥の湖」はじまりはじまり。
第1幕・第1場
ジークフリート王子の成人式の日、城の前庭には王子の友人たちが集まり祝福の踊りを踊っている。
そこへ王子の母が現われ、明日の王宮の舞踏会で花嫁を選ぶように言われる。
まだ結婚したくない王子は物思いにふけり、友人達と共に白鳥が住む湖へ狩りに向かう。
第1幕。第2場
狩りに来た湖のほとりで白鳥たちが泳いでいる。
夜になり月の光が出ると、たちまち白鳥は娘たちの姿に変わっていった。
その中でひときわ美しいオデット姫に王子は惹きつけられる。
彼女は夜だけ人間の姿に戻ることができ、この呪いを解くただ一つの方法は、まだ誰も愛したことのない男性に愛を誓ってもらうこと。それを知った王子は明日の舞踏会に来るようオデットに言う。
みどころ。夜の湖のシーン。
オデット役のナタリヤ・マツァークの踊りは素晴らしい。
腕のしなかさはまさしく白鳥の翼のようだ。あまりに美しい。
マツァークはまだソリストのランクだけど、キエフバレエじゃ彼女より上はいるのか?というほどのハイレベルな踊りを魅せた。
あと有名な四羽の白鳥の踊りのシーンが見事だった。
息ピッタリの4人の脚のみの表現。華麗なステップでした。
第二幕
場内では世界各国の踊りが繰り広げられて盛り上がっている。
そこへ悪魔の娘オディールが現われる。オデットと思い込んでいる王子は彼女を花嫁として選ぶが、彼女は悪魔ロットバルトが魔法をかけたオデットそっくりのニセ者であり、その様子を見ていたオデットは湖へ走り去る。
悪魔に騙されたことに気づいた王子は嘆き、急いでオデットのもとへ向かう
みどころ。オデットからオディールへの豹変ぶりがすごい。
一人二役なのに、オディール役はシャープにソリッドなメリハリの効かした踊りに徹し、32回転を見事に決める。
ジークフリート役の人もなかなか良かった。彼はガタイが大きいけど、滞空時間が長い。ジャンプが高いわけでもないけど、ふわりと飛ぶからすごい。ランディングも柔らかい。
もう一人、日本人の菅野英夫がちょい役で出てた。キエフバレエ所属なんだって。
少ない出番ながら見事にアピール。華麗に回った。今後とも頑張って欲しい。
第3幕
破られた愛の誓いを嘆くオデットに王子は許しを請う。
そこへ現われたロットバルトに王子は戦いを挑み、そしてロットバルトを討ち破り、オデットへの呪いは解ける。
そしてジークフリートとオデットは永遠の愛を誓う。
ほぼ間髪なしに物語は音楽と共に一気にクライマックスへ。
そしてハッピーエンド。オデットとジークフリートお幸せに~って本気で思った。
ちなみに、オデットの呪いが解けないでそれに悲観して湖に2人で心中するという最悪なラストのパターンもあるらしいが、そっちじゃなくて良かった良かった。
管弦楽はウクライナ国立歌劇場管弦楽団のみなさん。指揮はヴォロディミル・コジュハル氏。
いやー、文句なしの演奏でした。盛り上げ方が上手いね。
白鳥の湖はメロディメーカーのチャイコフスキー作曲なので、踊り無しの演奏のみだけでも普通に聴ける名曲の数々。
誰でも知ってる「情景」は全幕全編に渡っての主題で、ところどころに使われる。
個人的にチャイコフスキー大好きなので、それにバレエの踊りがプラスされたらそりゃ最高芸術でしょう。
そんなわけでブラボーでした。
本当はブラボーって言いたかった。さすがにちょっと大声出すの慣れてないから恥ずかしい。喉の調子も悪いし。ブラボーってイタリア語言うのが照れる・・・。
でも本当に素晴らしかった。
主役のナタリヤ・マツァークの踊りは天下一品じゃなかろうか。バレエ初心者ながら彼女には見惚れた。美人だし。
キエフのプリンシパルじゃないのが不思議なくらいだが、まだ若いからなのだろうか。
オケも良かったから相まって感動出来ました。
本当は全四幕だけど、三幕版になってたし、それがちょっと不満だった。
第一幕80分、第二幕40分、第三幕20分という、変なバランスで、各幕の間休憩が20分もあるからその間現実に引き戻されちゃうのが厭なんだよね。
第二幕と第三幕の間は暗転にして、セットチェンジの間オケが流れててくれれば最高だけどそうもいかないよね。
それにしても市民会館の舞台の狭さといったら・・・。
狭すぎてダンサーたちの真の実力発揮出来なかったんじゃないかと感じるほど。
さらに、客の入りの悪さといったら・・・。
千人ちょい収容の市民会館の半分くらいしか埋まってなかった・・・。
私は久し振りに弘前に失望したよ。弘前市民って芸術レベル低過ぎるわ。
青森市文化会館だったら少なくても7割は埋まってたかと思う。
文化会館でクラシックやオペラに行くと、明らかな富裕層が多いのに気付くが、昨日の客は富裕層など皆無に等しかった。弘前の富裕層って知的レベル低いんだろうね。もしくは弘前に富裕層などいないのかも。
たった6000円でこれだけ感動出来るなんてそうそうない(しかもガラガラだったから8000円の席で観れたし)
6000円くらい嫁を質に入れてでも作るべきだ。それほどの価値はあった。
弘前市民には失望したけど、バレエには感動感激出来たので大満足。とても良いもの観た。
青森のみならず、近隣県でバレエ公演があったら行く事にしようと思いました。