議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

管財人告発の続報

2010年09月26日 00時10分04秒 | ニュースクリッピング
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今回は、委託基準違反について、ちょっと変わった事件を2本ほどご紹介
します。

★☆★まず、1本目★☆★

土岐の大量廃タイル、解体業社長を逮捕 無許可受託疑い


 タイル製造会社の破産管財人が、無許可業者に処理委託したということで、
破産管財人である弁護士が刑事告発されたという事件を以前ご紹介しました。

当然ではありますが、無許可で受託した業者も逮捕された、という記事です。
廃タイル約470トンの処分を1050万円で受託したということです。
当該タイルは、業者の資材置き場に大量に放置されていたそうです。

 ところが、告発された弁護士は、以前ご紹介した記事では謝っていましたが、
その弁護士を支援する弁護団は「破産管財人は排出事業者ではないから
委託基準違反の適用を受けない」ということなのか、告発に異議を申し立てて
いるそうです。確かに、排出事業者でない者には、委託基準は適用されないと
思いますが、私は破産管財人が排出事業者の地位を引き継ぐものだと思って
いました。。。ことの推移を見守りましょう。

★☆★続いて、2本目★☆★

産廃処理法違反:路上生活者に「委託」容疑 愛知・日進の料理店「朝熊」など書類送検

出ました、産廃処理法、、、そんなものはありません、が、まぁいい
でしょう。

問題は、日本料理店が空気清浄機やコップなど約350kgの処理を路上生活者に
2万円で委託したということです。その男は仲間2人とリヤカーでご丁寧にも
(約3キロも離れた)名古屋市環境事務所まで運び、その敷地に放置した
そうです。
結果、委託した日本料理店と取締役、受託した路上生活者は書類送検
されました、と。

特に技術やノウハウがなくても、捨て身の覚悟か気合があれば、廃棄物処理
でぼろ儲けができるという悪しき構図が、ものの見事にはまった例でしょう。

※堀口的結論
不法投棄をを取り締まりでゼロにすることは不可能。これ以上の規制強化を
しても効果は薄いのではないか?結局は犯罪を減らすための方策、たとえば
セーフティネットの充実をすすめていくべきではないでしょうか。

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■□■□■□■□■□■編集後記■□■□■□■□■□■□■□
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今回の法改正で、廃棄物の輸入を商社が行うことができるようになります。
これを受けて、実はすでにアミタグループで動いている案件があり、私も
からんでいます。
日系のメーカー以外からの廃棄物の輸入も、実現しそうです。

今後は、現地、欧米系のメーカーも含めて、一定量を取りまとめて安く輸入
できるようにしたいです。日本の高い技術で適正、安心なリサイクルができる
ことを売りにしていきます。

具体的には、輸入許可申請をこちらでやることになります。海外の工場で
困っている、いい加減な処理をされそう、横流しされそう、などの廃棄物が
ある場合は、ぜひお声掛けください。

We import industrial waste to recycle in Japan!!
コメント (1)
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