議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

無許可業者への委託で

2010年07月16日 17時02分11秒 | ニュースクリッピング
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こんにちは。議論de廃棄物/アミタ持続可能経済研究所の堀口です。

■子会社の不祥事は親会社の名前も汚すものです・・・
三菱電機さんの子会社で大変なことが起こっています。

排出場所は宇都宮のようですが、書類送検されたのは東京の環境管理責任者
だそうです。環境管理責任者が現場の管理も見ていたからなのかもしれませ
んが、やはり捕まるのは管理・責任者なのですね。


廃棄物処理法違反:無許可の業者に処分委託 三菱電機子会社を書類送検

実際は、無許可業者への委託だけでなく、契約書もマニフェストにも問題が
会ったようです。この会社のウェブページで謝罪と詳細説明がされています。


本社の環境管理責任者(とその周囲)の意識が低い、十分な権限がない、という
状況の中、無許可であることを認識しても改善できずにズルズル委託を続けて
しまった、ということなのでしょう。

が、怖いのは、許可証を偽造されていたことにも関わらず、無許可業者への
委託ということで送検されてしまった点です。契約、マニフェストの不備が
あったからなのか、不備がなかったとしても書類送検されたのか、気になる
ところです。
それにしても、排出事業者には、許可証の偽造を見抜く力が求められている
と見るべきなのでしょうか。よいパソコン、スキャナ、プリンタがあれば簡単に
偽造できるでしょうから、本気で偽造されたらおそらくわからないでしょう。
では、自治体に直接許可の有無を確認すべきなのでしょうか??

それにしても、このケースでは不法投棄はなかったんです。
本当に取り締まりが厳しくなりました。

■破産管財人が・・・
せっかくなので、社会的信用がある方が、無許可業者へ委託したとして問題
になったもうひとつのケースをご紹介します。タイルメーカーが倒産して、
破産管財人が無許可業者へ委託したということです。


廃棄物処理法違反:容疑で廃タイル処分委託の弁護士告発

どうやら、破産管財人である弁護士が、無許可業者に廃タイル約2000トン
の処分を委託したそうです。

弁護士によると「廃棄物処理の許可がないのは知っていたが、許可を取る
手続き中と聞いていた。私のミスなのできちんと処理したい」と話したそう
です。わかっててやったんですね。やれやれ。

いうまでもないですが、取引先が倒産したら、自社の社名の入った商品や
調達部材だけは、回収するようにしましょう。

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■□■□■□■□■□■編集後記■□■□■□■□■□■□■□
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三菱電機さんの話、下記記事で紹介した事件と同じかもしれません。
http://blog.goo.ne.jp/jizokukanou/e/742387a915445d87e8c5e7b284610ab5

次回は、たぶん大臣の一般会見の模様をお届けします。
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