とうとう8月も終わりです。しかし暑さは一向に衰える気配を見せませんね。冷房が苦手なものですから、毎晩寝付けずに困っています。
そんな暑さに頭をやられたのか、昨日の帰りの電車でどーでもいいことを一人ぼんやり考えていました。
皆さんは、ドラクエのパルプンテをご存知でしょうか(僕らの世代は当然知っていると思いますが)。唱えると、何かが起こるが何が起こるかは分からない、という呪文です(何も起こらないことも)。しかし、「何かが起こる」といっても、何が起こるかの範囲は示されておらず、場合によっては流星が降り注いだり、時間が止まったりさえします。
このパルプンテが、実際に存在すると考えるとどうなるでしょう。流星を呼び寄せることができるわけですから、おそらくセカンドインパクトレヴェルの隕石を呼んでしまうこともあると思われます。そうすると、人類はじめ地球の生態系は壊滅的なダメージを受けることになります。別に隕石に限らず、地震・雷・火事・おやじ、どれを呼んでも相当な被害がでるでしょう。一魔法使いの戯れで、そう簡単に大災害が起きたのではたまりません。
次に、何も起こらなかった場合を考えてみます。一応、パルプンテの効果範囲は、味方パーティーと敵パーティーというのが暗黙の前提にはなっています。しかし、効果範囲について何も説明がない以上、厳密にいえばどこで効果が発生してもおかしくはありません。「しかし何も起こらなかった」の裏で、もしかしたらどこかの町で悲惨な災害が起こっているかもしれません。ひょっとしたら、連日の猛暑もゲリラ豪雨も、どこかで誰かがパルプンテを唱えた所為かもしれないのです。
とまあ、大きな事象ばかりに目を向けましたが、逆に目にも映らないような些細な効果が現れることも考えられます。たとえば、唱えた術者の腸内細菌が2・3匹死滅したり、勇者の髪の毛が1本白髪になったり。「しかし何も起こらなかった」といっても、目に見えないだけでしっかり何かが起こっているかもしれません。
さらに哲学的に考えると、「何も起こらなかった」ということ自体が効果であるともいえます。つまり、「何も起きない」という事象が起きたのだ、ということです。
そうなると今度は、起こった事象が本当にパルプンテによるものなのか?という因果関係の問題が発生します。この世のどこかで、何かが起こるかもしれないし起こらないかもしれない呪文。たとえ術者の目の前で何かが起こったとしても、それがその術者のパルプンテによるものなのか、あるいはどこか全然別の場所で別の魔法使いが唱えたパルプンテによるものなのか、立証のしようがありません。もし、どこかの町で災害が発生し、それがパルプンテによるものと誰もが判断したとしても、因果関係の証明は不可能に近いため、損害賠償請求の裁判は揉めに揉めることでしょう。
そんな迷惑極まりないパルプンテも、魔法使いなら「ちょっと疲れる」程度のMPで唱えることができてしまいます。ドラクエの世界が存続するか滅亡するかは、魔王よりも魔法使いの倫理教育にかかっているような気がします。
とまあ、このように実にどうでもいいことを考えながら、夏の夜の列車をウトウトと帰るのでした。。
おまけ:イジメ、ヨクナイ!
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