JF4CADの運用日誌2.5

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ハムのためのジャンボフェリー案内

2014-12-01 | シャック便り
神戸-高松間のフェリーであるジャンボフェリーについて掘り下げてご紹介します。


【注意】最近ジャンボフェリーの運賃や営業体系が頻繁に変更されています。以下の内容は執筆時点のものであり、内容が変更されている場合もありますので、乗船前に必ずPC版の公式サイトでご確認をお願いします。

ジャンボフェリーのサービス等についてはPC版の公式サイトを確認してみて下さい。隅から隅まで読めば個室の写真や図面、三宮駅から徒歩で乗り場に行く場合の案内をはじめ様々な情報が得られると思います。


[ジャンボフェリーとは]
神戸港(新港第三突堤)-小豆島(坂手港)-高松東港を結ぶフェリーです。

1日4往復あり、神戸-高松間は直航で4時間、小豆島経由で4.5時間です。船は「りつりん2」「こんぴら2」の2隻です。


窓回りが赤い船が「りつりん2」、青い船が「こんぴら2」です。1Fのエントランスや3F和室の照明など細部の違いはあるものの同型の船です。

元々は加藤汽船と関西汽船の共同運航で、最盛期には四国フェリーなどもニュージャンボフェリーという同一航路をやっていました。しかしながら明石海峡大橋の開通で関西汽船とニュージャンボフェリーは撤退、残った加藤汽船も運航会社を別に設立し現在の形に至っています。

新会社発足後は思い切った料金の引き下げや小豆島への寄港などの取り組みを行っています。


[ジャンボフェリーのメリット]
最大のメリットは「旅客のみだとかなり安い」ということです。正規運賃で片道1,940円(割増運賃時を除く)、回数券利用ですと1,600円です。青春18切符の1日分よりも安いです。

青春18切符ですと利用できる期間が限られますし、途中の相生-岡山間が非常に混雑し座れないことも多いのですがジャンボフェリーですと座れますし、寝ころぶこともできます。大きな船で波の穏やかな瀬戸内海を航行しますから揺れは非常に少なく、疲れの点で大きな差が出てきます。

もう一つのメリットは「深夜の移動が可能」ということです。神戸発・高松発とも午前1時発の便があり、翌朝5時頃に到着します。寝てゆけますしそこから先への行動が取りやすいので使い勝手がよいと思います。


[ジャンボフェリーのデメリット]
現在は2隻での運航のため1日4往復と本数が少ないのがデメリットです。2隻体制で1日5往復の時代もあったのですが燃油高騰のあおりを受けて午前中の1往復を削減し4往復に減便しています。神戸発・高松発とも早朝から午後まで8時間ほど運航がないのはこのためです。その代わり行楽期の土休日には「特別ダイヤ」として出航時刻を変更しレジャー目的でも使いやすいダイヤにしています。

予備船がなくドック入りの際は減便ダイヤとなりますから必ず時刻表を確認して下さい。


[船内の座席]
「こんぴら2」「りつりん2」は同型船ですから船内の構造や設備はほぼ共通です。現在は全席二等で、座席・和室・個室があります。座席は背中が固定されているタイプと「うどん県シート」というリクライニングシートがあります。


うどん県シートは土日祝に限り事前予約ができるようになっています(追加料金1,000円)。和室は主に横になって寝るための席で、船内放送でも静かにするよう案内しています。みんなで盛り上がりたい場合は4階の臨時席か外のデッキでお願いします。また、3階前方(座席・和室)は女性専用になっています。女性の方はこちらの利用をお勧めします。

個室は元々トラックドライバー用に用意されていたものを一般にも売るようになったもので、ベッドのある1人用の個室です。追加料金2,000円で高松・神戸発とも深夜1時発の便のみ利用できます。電話予約も可能です。プライバシーが気になる方、混雑が心配な方におすすめです。


混雑時には4階の臨時席にゴザを敷いたり、1階のロビーにある椅子に座るのもいいでしょう。ゴザは船内に用意されています。客室内は禁煙で、4階のデッキに喫煙所があります。

ジャンボフェリーに限りませんが、万一の際に備え初めて乗る船では必ず非常口と救命胴衣の保管場所を確認しておいて下さい。


[安く乗りたい]
ジャンボフェリーでは回数券(共通利用券)を発売しています。特徴は高松-神戸間の高速バス「フットバス」にも乗ることができるというもので、フットバス利用の場合は「回数券2枚」か「1枚+差額現金」で利用可能です。

3枚綴りと4枚綴りがあり、1枚あたり最安で1,600円になります。回数券は港のカウンターで販売していますし、神戸や高松のチケット屋でもばら売りしていることがあります。

現在発売されている共通利用券は土休日には300円、深夜1時発の便(高松・神戸発とも)を利用する際はさらに300円の追加料金が必要です。乗船前に港のカウンターでお支払いください。

行きはフェリー、帰りは高速バス(あるいはその逆)でしたら「瀬戸内クルーズ&バスセット券」という割引切符もあります。共通利用券3枚よりも安いですし、2人で同じ行程ならさらに安いペア券もありお勧めです。

このほかにも様々なセット券があります。詳細はwebサイトで確認して下さい。


[船内のサービス]
売店・自販機・風呂(男性のみ)・シャワー(女性のみ)・キッズルームがあります。4階にはゲームコーナーもあります。

売店ではお弁当やお菓子にお土産、風呂用のタオルなどを売っているほか、ソフトクリームや讃岐うどんも食べられます。公式サイトによるとお勧めはカレーうどんとのことです。


カレーうどんは小豆島のオリーブ牛入りとのことでぜひ一度食べてみて下さい。この他のメニューは公式サイトで、営業時間は船内で確認下さい。深夜便でも営業しています。

弁当は数が少なく売り切れることがあるので早めに買った方がいいです。うどんはよく売れる土休日に大盛りの販売をしないなど売り切れ防止対策を行っていますから売り切れるケースは少ないと思います。


自販機ではパンや飲み物のほか、JRの昼特切符や神戸フェリーバス回数券のばら売りもあります。フェリーバスに乗る予定でしたら船内で回数券を事前に買えば10円安くなります。

毛布や枕の貸し出しはやっていません。売店での有料販売はありますが持ち込んだ方がお得でしょう。風呂やシャワーの利用については売店の係員に聞いてみてください。

船室のコンセントは携帯電話の充電など軽負荷に限り利用が認められています。電圧変動等による異常動作に対しては責任を負わないとのことですので自己責任で利用して下さい。

到着が近くなるとジャンボフェリーのイメージソングを強制的に聞かせてくれるサービスもありますHi


[欠航しませんか?]
波の穏やかな瀬戸内海ですし、着岸する港も整備されており、欠航することは非常に少ないです。あるとすれば台風のときと初夏から梅雨の時期に発生する濃霧のときです。

就欠航についてはジャンボフェリーの案内に電話して確認して下さい。


[船酔いしませんか?]
航行するのは瀬戸内海だけですから船酔いの心配はありません。神戸港内、小豆島-高松間は波の高さ0.5m以下、播磨灘でも1m以下が普通です。高速バスよりも揺れないと思います。


[混雑は?]
検索サイトで見ていると「○月×日の何時の便は混雑しますか?」というピンポイントすぎる質問を多く見受けます。ジャンボフェリーの場合、車は予約ができますが旅客は一部を除き予約ができません。従って「はっきり分からない」というのが結論です。

もちろん「普通に考えれば便利であろう便」は通年平均すれば利用が多いと思われますが、誰が考えても混みそうな日の人気の便でも悪天候の日や就欠航が微妙だと空いていることがありますし、逆に空いているはずの便でも瀬戸内国際芸術祭などのイベントがある日や、大人数のグループが乗船した場合は混雑します。

2014年夏よりお盆や年末年始など特定日に限り徒歩乗船客の予約を受けるようになりました(対象期間が近くなると公式サイト上で案内されます)。ただしこの予約はあくまで乗船の予約であり、座席の確約ではありません。座席の確約を希望されるのなら個室やうどん県シートを予約するようにお願いします。個室は全期間、うどん県シートは特別ダイヤ実施日なら予約できます。


[乗り場]
神戸は新港第三突堤です。三宮駅から市役所方面へ徒歩20分少々かかります。

少々遠いこともあって駅前からは神戸フェリーバスが接続バスを運転しています。運賃は210円です。神戸フェリーバスとジャンボフェリーとの接続は保証されていますからバスの利用が確実で便利です。船の到着が遅れた場合も三宮行きのバスは発車を遅らせて待ってくれます。


高松は東港になります。市街地から離れており、JR高松駅との間で無料の連絡バスがあります。こちらも接続が保証されていますし、徒歩では厳しい距離ですからバス利用をお勧めします。なお到着時の高松東港→JR高松駅のバスは発車まで待ち時間が生じる場合があります。JRなどへのタイトな乗り継ぎ計画は避けた方がいいでしょう。


[小豆島ジャンボフェリー]
ジャンボフェリーは2011年から一部の便が小豆島の坂手港に途中寄港するようになっています。神戸-小豆島間は3時間少々です。午前1時神戸発の便に限り神戸→高松(船内で待機)→小豆島のルートになります。高松での途中下船はできません。またこの便に設定されている個室は午前6時までの利用となります。

運賃は神戸-高松間と同じですが、神戸-高松間とは一部割引運賃の適用が異なりますのでご注意ください。

坂手港からはオリーブバスの便があります。詳細はオリーブバスのサイトで確認して下さい。オリーブバスとジャンボフェリーとは接続が保証されていません。余裕をもって利用してください。

小豆島へは姫路・日生・新岡山港などからもフェリーがありますが、阪神間から小豆島に直接行くのはジャンボフェリーだけですので利用価値は高いと思います。なお小豆島の発着港は航路によってバラバラで、ジャンボフェリーの発着する坂手の他にも土庄・池田・草壁・大部・福田などの港からも船が発着しています。小豆島から船を利用する際は発着港を確認するようにしてください。

ジャンボフェリーの高松-小豆島間のみの利用も可能です。高松-小豆島間には四国フェリー内海フェリー国際フェリーの3社も運航しています。これらの会社の便の方が運航本数が多いため目的地に応じて適宜ご利用下さい。


なお、小豆島行きのジャンボフェリーが満車の場合は日生-大部間の瀬戸内観光汽船の利用をお勧めします。日生港は山陽道の赤穂ICから国道250号で15分弱とアクセスがよく、姫路市内で渋滞に巻き込まれやすい姫路発着のフェリーよりもスムースで快適です。


[今後のジャンボフェリー]
「りつりん2(1990年)」「こんぴら2(1989年)」ともかなりの老朽船です。外洋での航海がなく波浪による船体へのダメージが少ないとはいえ老朽化が進んでいる感じがします。それでも近年トイレの改装や空気清浄機の増設を行っていますからまだまだこの船を使う気なのだと思われます。しかしながら2006年に「こんぴら2」が機関故障で長期離脱したりと不安が残るのも事実です。

今のところ代替船の建造計画はないようですが、いずれ新造もしくは中古船の調達を迫られるのは間違いないと思われます。その際には調達コスト上乗せを理由に運賃の値上げも考えられます。


[アマチュア無線の運用]
トップデッキが開放されています。明石海峡大橋の下を通るなど陸地近くを航行しますから430MHzのハンディ機でもQSOできる可能性があります。

小豆島は瀬戸内海の真ん中にありながら700m以上の山があるなど電波の飛ぶ島として有名です。V/UHFでの移動運用に適しています。コンテストなどでもハイスコアが期待できますからぜひチャレンジしてみて下さい。


[よくある質問]
Q:深夜便の高松到着時間に開いているうどん店はありますか?
A:JR高松駅近辺ですと味庄が朝5時から開いています。ただし土祝休業です。その場合はさか枝まで足を伸ばすことになります。

Q:高松東港付近にコンビニはありますか?
A:送迎バスのルートを戻ると徒歩数分のところにセブンイレブンがあります。

Q:神戸側にコンビニはありますか?
A:ターミナルから三宮方向に徒歩3分のところにデイリーヤマザキがあります。

Q:神戸側の連絡バスは無料じゃないの?
A:高松側と異なり神戸側は神戸フェリーバスという会社の有料バスになっています。お金をかけたくない方は三宮まで歩けますのでご検討ください。
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