見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2014年5月@関西:京都春季非公開文化財特別公開ほか

2014-05-16 21:25:56 | 行ったもの(美術館・見仏)
まだ連休最終日(5/6)のレポート。今年(平成26年度)の『京都春季非公開文化財特別公開』は、あまり惹かれる寺院がなかったのだが、いくつか回ることにした。

大徳寺(京都市北区)本坊

 昨年秋「曝涼(むしぼし)」を見に来た大徳寺本坊を再訪。あのときは各室に入り込んで、所狭しと掛け並べられた書画を貪るように眺めてまわった。そのとき、書画の軸の下に隠れた襖絵も、きっと文化財なんだろうな、と思っていたが、八十三面ある襖絵は全て狩野探幽の作品だという。今回は、廊下から行儀よく室内の襖絵を眺める。方丈前庭の唐門を、庭の外側から近寄って眺められるようにしたのは初めての試みとのこと。華麗で見惚れた。「門に上がれるんですか?」と馬鹿な質問をして、案内の学生さんを困惑させてしまったのは、大徳寺三門(金毛閣)と勘違いしてのこと。ところで、10人前後で申し込むと通常非公開の三門に上げてもらえる、という情報を見つけた。仏友を集めて、なんとかならないかな…。

■妙蓮寺(京都市上京区)

 長谷川等伯一派による襖絵を所蔵。申し訳ないが、敢えて見に行くほどの作品ではない。

尊勝院(京都市東山区)

 粟田口の細い坂道を抜けていくと、高台に小さなお堂がある。寺号の「尊勝」は鳥羽法皇から賜ったもの。本尊は元三大師(良源)像。「米地蔵(よねじぞう)」は平安朝初期の穏やかな地蔵菩薩立像。溌剌とした尼さんが堂守をしていて、ご朱印を書いてもらうとき「やっぱり人と喋るのはいいわね。仏さんも喜んでいらっしゃるわ」とおっしゃっていた。ふだんも外陣までは拝観できるそうだが(内陣は私ひとりだけのものよ、とも)拝観者はそんなに多くないのだろう。

知恩院(京都市東山区)大方丈・方丈庭園

 目玉は三門公開と思われたが、一度上ったことがあるので、今回は方丈と方丈庭園だけにしておく。襖絵は狩野尚信筆「松鶴図」。板橋区立美術館の『探幽3兄弟』で尚信について学んだばかりなので、じっくり見る。庭園の池には、襖絵と同じ灰色っぽい鶴(マナヅル?クロヅル?)がいて、面白かった。

京都市美術館 コレクション展第1期『恋する美人画-女性像に秘められた世界とは』(2014年4月5日~5月11日)

 特別公開寺院めぐりを適当に切り上げ、京都市美術館に寄る。この美術館、なんだか大仰な開催趣旨を掲げた展覧会が目立つのだが、展示自体は、それとは関係なく面白い。

 最後に、広島・厳島神社から始まった連休旅行の〆めなので、平家一門の屋敷跡でもある六波羅蜜寺に寄って、関西観光を終わりとする。
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