「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

現代の「姥捨て山」へ行く予行演習をやってみよう

2024年09月01日 | オーディオ談義

よくアンケート調査などで見かけるのが、「もし無人島に一冊の本を持っていくとしたらどういう本を選びますか?」

ちょっと無理筋かもしれないが、これをオーディオに当てはめて「もし無人島にスピーカーを一つだけ持っていくとしたら・・」。

実は、まんざら絵空事でもないのである。

というのも、人間は不死身ではない。年をとるにつれ、肉体は衰えるし、五感も鈍くなるし、オーディオにとっていちばん大切な聴覚もそのうちの一つ。

そして、こればかりは想像したくないが、万一「連れ合い」に先立たれ自分だけが取り残されて生活に不自由をきたすようになれば、遠方に住んでる娘に引きとられる可能性がまったく無きにしも非ず~。

となると、現在日替わりで楽しんでいる6つのスピーカーをすべて持って行くわけにはいかない、何しろ「姥(うば)捨て山」にあたる「マンション暮らし」になるんだから~。

というわけで、ちょっと気が早いが「予行演習」をしておこう(笑)。

現時点でもしどれか一つに絞り込むとすると・・、これは消去法でいくしかないですね、まずは図体の大きなスピーカーは絶対にダメ。

となると、「ウェストミンスター」が最初の血祭りに上がる~、次に中型スピーカーが4系統あるが、いずれも愛着があるものばかりだが、これじゃないと絶対に再生できない唯一無二のスピーカーとなると、やっぱり「AXIOM80」(初期版)だよねえ。

そして、ほかにも小型スピーカーが一つだけあるが、これは場所を取らないので持っていくことにしよう。というわけで結局二つのスピーカーを「姥捨て山」に持っていくことになる。



次にアンプが9台あるがどれを持っていこうかな~。

まずは、画像右側のPL100(英国:モニターオーディオ)だが、インピーダンス4Ω、能率88dbという厳しい条件に対応するためには、リボン・ツィーター(2800ヘルツ以上)に「TRアンプ」を使えばたちどころに快刀乱麻のように解決するのは既に実験済み~。

問題は画像左側の「AXIOM80」である。

鳴らし方も所有者によって千差万別だろうが、ブログ主の狙いは「ふっくらとして気品と艶を兼ね備えた音」に尽きる。

ところが・・、使い始めて20年以上になるが、このくらい気難しいスピーカーは経験したことがない。やたらに神経質だし、気紛れだし、容れるボックスは口うるさいし、充てるアンプに至ってはことごとく否定してくる(笑)。

国内で「AXIOM80」の愛好者はかなりいらっしゃると思うが、はたしてどのくらいの方が現状に満足しておられるんだろうか。

まったく見当もつかないが、このスピーカーを持つということはかなり音に「ウルサイ人間」だろうし、この「ウルサイ人間」というのは日常的に(音に)不満を持つ人種のことだからおそらく6割ぐらいかな~(笑)。

ちなみに、これまでいろんなお宅で「AXIOM80」を聴かせていただいたが、理想的な鳴らし方だと思ったご家庭は残念なことに皆無だった。

で、我が家の場合もまだ「道半ば」だと思っているし、おそらく永遠に道半ばのような予感がしている~(笑)。

なぜなら、理想的なアンプに出会えそうな気がしないからで、何しろアンプとスピーカーは運命共同体だからねえ。

で、どのアンプをとってみても「帯に短し襷(たすき)に長し」と言わざるを得ないのが実状~(笑)。

たとえば、パワーのある「EL34プッシュプル」はたっぷりとした量感に支えられて「ふっくら感」はいいものの、気品と艶はイマイチだし、我が家でいちばんお金のかかったアンプ「WE300Bシングル」は、気品と艶は合格だが「ふっくら感」が足りない・・、といった具合。

そういう中で辛うじてスレスレの合格点に達していると思われる唯一のアンプがこれ。



「371Aプッシュプルアンプ」で、前段が「27」(メッシュプレート)の2段増幅、出力管は「371A」(4本のナス管)、整流管は「5Y3G」(レイセオン)、出力トランスは「ピアレス」(アメリカ)、インターステージトランスは「パーマロイコア」といった具合。

オークションで格安で落札したもので、我が家では2番目にお金のかかっていない伏兵のアンプなんだけど、相性次第で「柔よく剛を制す」・・、こういうことがあるからオーディオは止められない~(笑)。



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