「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「刻印付き2A3」真空管をゲット

2014年03月11日 | オーディオ談義

前回からの続きです。

我が家のJBL3ウェイ・システムの中核は何といっても「375」ドライバー(16Ω)に尽きる。口径10.4センチのダイアフラムと強力なマグネットの威力は並み居るホーンドライバーの中で抜きんでた存在感を示している。ただし、自分がその能力をフルに引き出しているかどうかとなるといささか心もとない(笑)。

担当する周波数帯域はおよそ500~7000ヘルツ付近で人間の耳が最も敏感な帯域だが、この375を駆動している真空管アンプ「2A3・2号機」にKさんから持参してもらったヨーロッパ系の1940年代製造の「刻印付き」2A3真空管を挿し込んで試聴したところ、ビックリ仰天。

まるで音楽が空中にフワリと漂い、リスナーを柔らかく包み込んでくるような感覚でとても筆舌に尽くしがたい音。もう375の魅力全開で、ずっと前からこういう音を出したかったんだ!


「まるでヨーロッパの上流社会の貴婦人を連想させるような音ですね!こんなに変わるのならぜひ、この球を手に入れたいです。どこで売ってますかね?」

「皆さん、2A3の実力を知らなさすぎます。出力は小さいし、現在では〇〇製の球が沢山出回っていて、こんなものかとバカにされていますが、1940年代の球を一度でも聴いていただくときっと驚かれますよ。私が知っている限りでは
東京の〇〇堂さんにあるはずです。」とKさん。

初めて聞く名前のお店だが、さっそく、(Kさんの目前で)ググってみると、すぐに発見。しかも、同じ「刻印付き」の球が在庫中!

「2A3にはフィラメント吊りとスプリング吊りの2種類があります。断然〇〇吊りがいいですからメールで一応確認された方がいいでしょう。」

この問い合わせに対して、〇〇堂さんから翌日になって返信メールが来て望みの〇〇吊りだったのですぐに2ペア(4本)を注文した。な~に、どうせ古典管は再生産が出来ないのだから値上がりするのは目に見えている。比較的安価な今のうちに買い占めておかないと(笑)。

お金の振り込みも無事済んで「刻印付き」が我が家に到着したのは5日(水)のことだった。何せ70年以上も前の球なのでいきなり高電圧をかけると、プッツンなので整流管を引き抜いたアンプに刻印付きを挿し込んでエージングすることおよそ4時間あまり。

さあ、テストとばかりこのうちの2本を挿し込んで聴いてみると無事稼働。期待通りKさんの刻印付きと同じ傾向の音で、もっとエージングを続ければそっくりになるに違いない。良かった!

こうなるとつい欲が出る。現在、控えに回っている真空管アンプ2A3・1号機にこの刻印付きの別の2本を挿し込んで「AXIOM80」を鳴らしたら、どんな音がするんだろう?

思い立ったが吉日で、さっそく現在繋いでいるPX25・1号機アンプを外して、SPコード、音声ケーブルを付け替えて結線完了。

         

オーディオはどうしてこんなに楽しいのだろう(笑)。

胸をワクワク・ドキドキさせながら聴いてみると、これが実に素晴らしい。オペラ「魔笛」(モーツァルト)を聴いたときに「これはいったい何という音楽なんだ!」と感激したが、このときとまったく同じでこの音をいったいどう形容すればいいのだろうか?

以下、次回へ続く。

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