「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「刻印付き」の真空管

2014年03月09日 | オーディオ談義

同じSPユニット「AXIOM80」を愛好しているオーディオ仲間のKさん(福岡)との交流が始まってからこの3月で1年になる。

とても研究熱心な方で(自分も負けず劣らずかも?)、ほぼ1カ月に一回のペースで往来を続けており、はたしてどちらが「いい音」を出すか抜きつ抜かれつのデッドヒート状態で、いわば「碁敵」のような存在になっている(笑)。

もちろんよき相談相手でもあるが、そのKさん、今年の正月3日に我が家にお見えになってからその後ずっとご無沙汰中。

とはいえ、けっして音信不通でもなくこの
2か月間もオークションに出品されている真空管などの情報交換を適時行っているのだが、それにしてもそろそろ我が家にお見えになってもいい頃合いだがと、とうとう“しびれ”を切らしてこちらから誘いの水を向けてみた。

つい最近、プリアンプの真空管をメイド・イン・HOLLANDの「6922」(6DJ8の高信頼管)に代えたことだし、JBLの3ウェイシステムのネットワークもとりあえず一段落したことだし、随分音の方も変化している。ひとつ、ビックリさせてやろうという下心が無かったと言えばウソになる(笑)。

3月1日(土)の午前9時ごろに「お元気ですか?JBLシステムの装いも新たになりましたし、ぼちぼち我が家に試聴にお見えになりませんか」

すると「行っていいですか?たまたま今日は仕事が空いてます。」と、一つ返事のKさん。

「アレッ、(訪問を)遠慮されていたのかな?」。もし、そうなら何と水臭い(笑)。

あんなに気心が知れて親しくしている積もりなのに、お互いの垣根の高さが微妙に違うのだろうか。それとも、プライドが邪魔して「聴かせてもらうほどの価値はない音なのでわざわざ訪問するに及ばず」なのだろうか。

やっぱり”人の心は測り難し”。

冗談はさておき、今回もいつものように11時半ごろにお見えになって、昼食をはさんで17時半頃まで、例によってみっちり6時間ほどの試聴会となった。「ここに来るといつも時間を忘れます」と仰るKさんだが、新装なったJBL3ウェイ・システムを中心に相変わらず収穫は大きかった。

現在、JBL「375」(中音域)に使っている真空管アンプ「2A3」・2号機の出力管は定評あるRCAブランド(アメリカ)を使っているのだが、Kさんが今回、満を持して持参されたのはヨーロッパ系の1940年代製造の「刻印付き2A3」(以下「刻印付き」)だった。

       

「刻印」とは真空管のソケット部分にブランド名を彫り刻んであることを言う。1950年代以降の真空管はそんな手間暇をかけることなくすべてプリントアウトされたものだが、それ以前の真空管はほとんどが「刻印付き」だ。当時はそれだけ真空管が貴重品で一本、一本に職人さんたちの愛情が込められていることの証しだろう。

しかも、これがまたすべてと言っていいほど滅茶苦茶に音がいい!その代表事例は泣く子も黙るWE300Bの刻印付き(笑)。程度のいいものなら値段が軽く7桁をいくという代物だ。ちなみに我が家では「刻印付き」はまったく手元にない。

さて、持参していただいたこの「刻印付き」に差し換えたところ音が激変した!

以下、次回に続く。
 

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