「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ訪問記~土管スピーカー~

2019年05月25日 | オーディオ談義

およそ4か月ほど前に「凄いぞ!土管スピーカー」(2019年1月10日)というタイトルで投稿したことをご記憶の方がおられるだろうか。

地元の新聞社の記事を下敷きにした内容だったが、それが何とまあ、つい先日(19日)には今度は読売新聞の地方版にも掲載されていた。

   

左が地元紙で、右が今回の読売新聞の記事である。さらに、いいことには連絡先としてご本人(川上さん)の携帯番号が記載されていた。

エンクロージャーが土管というのがとてもユニークで興味は尽きない。

やや遠方とはいえ同じ県内なのでさっそく「聴かせてもらえませんか」と連絡してみると、とても和やかなお方で「ハイ、どうぞ」。

何しろ70Kgもある土管なのでご自宅ではなく、近くの別の広い施設に置いてあり日参されているそうだ。(豊後大野市緒方町「りがくの里伝承体験館」)

一人で行くのは淋しいので、仲間を募ってみると総勢4名がすぐに集まった。みんな好きだなあ、オーディオが(笑)。

訪問日は24日(金)に決定。

「五月晴れ」という言葉にふさわしく雲一つない晴天の中、午前9時半に別府市内に一同集結してから出発。

カーナビの指示通りにクルマを走らせて1時間20分ほどで無事到着。

システムは野外に置いてあり、すでに音楽が鳴っていた。

  

「どうもはじめまして」、とご挨拶。とても話好きの方ですぐに打ち解けていろいろとノウハウについてお伺いした。

いかにも「手づくり」という言葉にふさわしい「3ウェイ」のシステムだった。こういうオーディオは創意工夫に溢れていて大好き!(笑)

低音域用の土管は文字通り「土で出来た管」で「信楽焼」(しがらきやき)だという。

コンクリート製ではないところがミソだが、陶器で出来たエンクロージャーはときどき聞くので、それほど珍しいことでもないがこれほどの大きさとなると別格だろう。

めったに手に入らない代物で、知人に三拝九拝して譲りうけたそうだ。

  

長さはおよそ70センチくらいだが背圧(逆相の音)の処理の仕方が実にユニークで「雨どい」を利用してうまい具合に逃がしてある。

中高音域は廃棄処分だった古タイヤを利用してあったがとても器用なお方だと改めて感心した。

アンプはプリ、パワーともに自作の真空管アンプで後者は「2A3プッシュプル」アンプ。ソースはレコードでプレイヤーはデンオン。

   

肝心の音質だが「低音がボンつくのが何よりも嫌いです」と仰る通り、とても締まった音だし鮮度も高いし、バランスもいいしで一同心から感心!

内心、危惧していた「大雑把な音」とは天と地ほどにかけ離れていた(笑)。

「半世紀の積み重ねです」というお言葉は決して伊達ではなかったようで。

2時間ほど試聴してから隣接する「レストラン」で一緒に「鹿肉のカレー」をいただいた。

       

「五目飯」も珍しいし、鹿肉がとても柔らかくて大いに「舌鼓」をうった。

6月からは改造した自宅の室内で試聴できるようになるとのことなので、「その時は改めてぜひ聴かせてください」と固く約束してお別れした。

なお、翌25日(土)は、電気関係の大学教授と学生さんたちがお見えになってこのシステムのノウハウを研究されるそうで張り切っておられた。

「お金をかけないオーディオでもこれだけの音が出る」との「いいお手本」なのでぜひとも若者たちの刺激になればと切に願ってやまない。

帰りの車中で「いやあ、来てよかった!想像以上に楽しかった。」と皆大いに喜んでくれてホット一息(笑)。

以上の内容に共感された方は積極的にクリックを →     


 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 武者修行の旅~タンノイ・オ... | トップ | 断捨離 VS 執念 »
最新の画像もっと見る

オーディオ談義」カテゴリの最新記事