「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「古典管の高騰」ほか~オークション情報~

2023年04月26日 | オークション情報

再生産が不可能とはいえ、(良質の)古典管の高騰は目に余るものがあるようだ。

たとえばつい先日のオークションに出品されていた古典管。



タイトルは「OSRAM(GEC)MHL4ナス管メッシュプレート新品元箱入り2本組」とある。

出品者は信頼のおける関西の有名な老舗で解説にはこうある。

「OSRAM(GEC)の傍熱3極増幅管MHL4 です。 MHL4は増幅率ミューが20で、増幅管としては使いやすい真空管ですが、最近は見かけなくなった球の1本です。

ヒーター電圧4V(1A)、プレート電圧200V、増幅率ミューは20、プレート損失は4Wとなっています。

出品していますのは、MHL4でも最初期の旧ナス管タイプのもので、プレートは細かいメッシュになっています。 1930年頃の製品。
左右で、メッシュプレートやマイカ板の有無など、多少違いが見られ、各画像右側の方が少し古い時期の製品となります。

どちらも新品元箱入りで(OSRAMオリジナルの説明書兼特性表もそのまま残っています)、この時代のMHL4の未使用品は現地でも入手が困難になっています。 かなりの希少品。

どちらも特性はTV7/Uで確認済みです。 測定値は、基準値(特性的に近い6J5の条件)50に対し92(左側)、104(右側)となっています。
入札価格は2本セットの価格です。」

以上のとおりだが、我が家でも使えないことはないが「AC/HL」(エジソン・マツダ)(増幅率ミュー=30前後)を常用しているので見送ることにした。

そこで、この球を長年にわたって探しているオーディオ仲間の「S」さんにご注進。「PP5/400」シングルアンプの前段管として「MHL4」を使用されている。

このアンプはトランス(パートリッジ)がメチャ重たくて一人で抱え上げるのは無理なので高齢者向きではない(笑)。



スピーカーはタンノイの「モニターシルヴァー」(口径38cm)をコーナーヨークに収められている。



左側のSPは「AXIOM80」。

まあ、典型的な「ブリティッシュサウンド」の愛好家である。

肝心のご返事の方だが「めったに見ない逸品ですから欲しいことは欲しいのですがお値段がどのくらいになるかですよねえ・・。」

落札日は23日(日)の夜だったが、次の日にメールが届いた。

「折角オークション情報を頂いたのですが、とんでもない価格になってしまったので、早々に諦めました」

で、その落札価格は「104,300円」でした!

せいぜい相場は「6万円ぐらいでしょう」と二人で話していたのだがまったく予想外の高値となった。

有名な「ウェスタン・ブランド」なら、某国(東南アジア)の投機筋の暗躍も考えられるが、こういう通好みの球となるとおそらく日本国内の「好事家」(こうずか)が躍起となったのではあるまいか。

今回の一件で、いまだに古典管愛好家がしっかりと地道に根を張っていることを改めて思い知らされましたよ・・(
笑)。

そして、もう一件・・。日曜日の夜に落札を迎えるオークションは非常に多い。



タイトルは「円形ウッドホーン 1インチドライバー用 花梨(かりん)無垢材」とある。

我が家の1インチドライバー「175」(JBL)用にピッタリである。



「見てくれ」は花梨材の方が絶対にいいんだけどねえ・・。

実は過去に一度「175」にウッドホーンを付けて験したことがあるのだが、なんだか音にスピード感が無くなった記憶がある。

その点、一定の長さのスロートを経て出口を「ハチの巣」状に狭めると幅の狭くなった川が急流になるように、緊張感を伴ったスピードがより一層増す感覚を覚える。

幾多の実験を繰り返したはずのJBLの工夫の賜物だろう。

で、大いに迷ったが「花より団子」で、結局見送ることにした。

ところが、落札価格は「24,500円」で、安ッ!

このくらいなら購入してもよかったかもね~(笑)。


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