「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

村上春樹さんの記事の蒸し返し

2023年03月07日 | 独り言

3月ともなると、冬から春へと切り替わる真っ最中で気候的には「陰から陽」なのだが、この時期はなぜだか毎年不調になる。

そういえば、去年(2022年)の今ごろは心臓に「ステント」を入れる手術(3泊4日)をやってたなあ。

したがって、ブログの方もスランプ気味でどうも創作意欲が湧いてこない。

それかといって更新しないでずっと放っておけばいいのだが、これはこれでどうも精神衛生上スッキリしない。


そこで、次善の策としてこれまで投稿してきた過去記事に「加除修正」を施して再度upしている。つまり、新たな文章を「付け加える」、間違った部分を「削除する」、不適切な表現を「修正する」、といった作業でリフレッシュして堂々と再登場!

「ケシカラン」「サボりだ」「厚かましい」・・・、批判は甘んじて受け入れよう(笑)。

実を言うと一石二鳥の狙いもあって、まるで夢、幻のように“はかない”「ネット空間」だが、過去記事がどなたかの検索の網に引っ掛かったときにこのサイトの管理者として、恥ずかしくないように(文章を)整理しておこうという魂胆もある。こんなブログでも意外と過去記事の閲覧が多いのですぞ!(笑)

とまあ、そういうわけで今回も過去記事を引っ張り出して”ひとくさり”。

投稿した記事「村上春樹さん レコードを母校へ寄贈」は、珍しく興味を惹かれた方が多かったようで、初めてという方からもいろいろメールをいただいた。

当方としてもとてもありがたいことで、2件ほどご紹介させていただこう。

まず時系列で福岡県在住のMさんから。

「現在アシダボックスの励磁スピーカー(AMPは自作6B4G-PP)と「AT-7700のツイーター(AMPは2A3シングル)の2WAYを使用しております。

村上春樹さんの記事ですが、ジャズ喫茶時代は「1619のPP」を使われていたという記事を見た覚えがあります。(学生時代は村上春樹好きでした)

村上春樹さんも昔は真空管もお好きだったのかもしれません。」

以上のとおりだが、村上さんが真空管アンプを使っておられたとは初耳だった。しかも「1619」とは・・・。おっと、「知ったかぶり」はいけませんね(笑)。

               

こういうときは古典管の泰山北斗「北国の真空管博士」の出番である。問い合わせると
次のような回答が返ってきた。

「ああ1619ですか。4桁ナンバーですね。軍の無線機の通信用真空管です。直熱型のビーム管で、戦闘中にもすぐに使えるようにクィック・スタートが特徴です。私自身は使ったことがありませんが、当時の「無線と実験」誌では製作例がいくつか載せてありました。評判は悪くなかったようですよ。」

こういう答えが即座に返ってくるのだから凄い!古典管の世界ではもはや「神」に近づいた方である。

いずれにしても、村上さんが有名どころの真空管ではなく「ひっそりと野に咲くレンゲ草」のような真空管を選択されるなんて、いかにも(村上さんらしい?)反権威主義的な傾向が如実に現れているではないかと、ある意味で感心した。

それにしてもメールの送り主のMさんが使っておられる貴重な「アシダボックス」の励磁型スピーカーは一度聴いてみたい気がする。

ネットオークションでときどき見かけるが、おいそれと手が出る価格ではないものの、実際に聴いてみて気に入ったらバッタのように飛びつくかも~。


そして、次のメールは中部地方にお住いのMさんからだった。

なぜかオーディオ愛好家はイニシャルの「M」さんがやたらに多い気がするが(笑)、次のような内容だった(抜粋)。
 
「私は88歳のオールドクラシックファンです。70年以上クラシック音楽を聴いてきました。村上春樹さんの記事について思うこと。メル友のMさん(奈良県)のご意見に賛成です。音楽に興味を持たれなくなったということは考えられません。 

また、オーディオに関心を持つことが長続きすると思われているようですが、私は70歳過ぎのオーディオ・ファンが高齢のため機器を扱えなくなった時、多くの方が興味を失い、音楽からも遠のいた、と嘆かれた方を知っています。音楽を聴くことが先ず先にある方が長続きするのではないでしょうか。

私はオーディオにも興味を持ち、装置も変えてきました。モーツアルトのピアノ協奏曲が好きで、その再生が好ましく聞こえるようにと考えています。 

始めは管球式でしたが、時代とともにデジタルに移行しました。スピーカーの音を聞くよりも、音楽の空間が聞こえるようにと考えました。小音量で楽しめるようにと思って現在のシステムを組んでから15年が経過してしまいました。

現在のスピーカーはスイス・アンサンブルのレファレンス・シルバーという小型のシステムです。スピーカーから少し離れると、スピーカーの音が聞こえず空間全体から音が聞こえます。音色的にもバロック音楽を聴くに適しているといわれ、少し特殊でしょうか。ゴールドムンドのシステムで鳴らしています。~中略~

説明が長くなりました。何時も貴兄のスピーカー、真空管アンプのシステムで、どんな素晴らしい音が聞けるのだろうか、想像しながら楽しんでいます。

DAコンバーター「エルガープラス」(dCS)なら、さぞかし素晴らしい音が聞けるのだろう と羨ましく拝見しています。

スピーカーやアンプ、真空管たちも大切に、熱心に使ってもらって幸せですね。」

以上のとおりだが、オーディオの、ひいては人生の大先輩からご丁寧なメールをいただき、まことに感謝の至り、どうもありがとうございました。

文中に「スピーカーの音を聴くよりも音楽の空間が聴けるように」とありますが、これはまさに「仙人の境地」ではないかと深く感じ入った次第。

それにしても、話の行き掛かり上、仕方なく「血祭り」にあげた「アキュフェーズ」を使っておられてなくてほんとうによかった(笑)。



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