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「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ訪問記

2014年09月02日 | オーディオ談義

暦も9月に入ってそろそろ夏もお終いに~。今年の夏は天候不順による長雨冷夏だったので“暑がりや”の自分には大助かりだった。(災害に遭われた方にはお気の毒だったが・・・。)

例年にも増して「音楽&オーディオ」三昧の日々だったが、とりわけ印象深かったのが先週(24日~30日)のオーディオ週間での試聴会。2日に1度のペースによる試聴会により、長い我がオーディオの歴史においてこれほど充実した週間も珍しい。

24日(日)はGさん宅(福岡)でウェスタンのシステム(計4名)、26日(火)は我が家(別府)で「AXIOM80」(計4名)、28日(木)はSさん宅(福岡)で「タンノイ・コーナーヨーク・シルバー&AXIOM80」(計5名)、30日(土)はYさん宅(別府)での試聴会と目白押しだった。

いずれの試聴会とも「得るところ大」で、一回り大きく成長(?)させてもらいました(笑)。

前二回はすでに投稿済みなので、今回は28日の試聴会の概要を後日のため記録しておこう。

このたびの試聴会は、つい最近我が家にお見えになったNさん(福岡)の「音のいい三極管の中でもWE300Bと並んで最高峰とされるPP5/400真空管の音を是非聴いてみたい」とのご要望で実現したもので、同行者はNさんのほかにKさん、Mさんの計4名、自分にとってSさん宅はこれで3度目だった。


             

Sさんは圧倒的な「ブリティッシュ・サウンド」党で、使ってあるスピーカーは「タンノイ・コーナーヨーク・シルバー」と「AXIOM80」の2系統のシステム。

老舗ブランドのタンノイのユニットは自分のおぼろげな記憶によると(モニター)ブラック、シルバー、レッド、ゴールド、HPDへと変遷を遂げており、初期のブラック、シルバーはまずお目にかかることがない珍品だが、Sさんは知人のイギリスのディーラーを通じてようやくこのシルバーを手に入れられたそうだ。当時はモノラルの時代だからステレオ方式として程度の揃った2本を手に入れるのは至難の業だったろう。

製造のロットナンバーがN0.4(写真右)、片方が200番台とのことで非常に珍しい初期タイプのシルバーである。

これらスピーカーを駆動しているのは、これまた世界に2セットしかない珍しいアンプ。      

BBC放送局の技術者が個人的な趣味で作ったアンプだそうで、製作当時ヨーロッパのアンプ選手権で「グランプリ」の栄誉に輝いたもの。出力管は前述したように「PX25」真空管の親分筋に当たる「PP5/400」で(現在オークションでは35万円で出品されている!)トランスはパートリッジ(イギリス)を使用。

なおCDプレイヤーはつい最近手に入れられたフィリップスの「LHH2000」。これはマニアの間で名器として知られているものの、何せ古い製品なのでピックアップが“へたっている”ものが多いが、今回の購入に当たって別途に程度のいい一式に入れ替えられたそうで念が入っている。

はじめに「タンノイ・シルバー」を聴かせていただいたが、「AXIOM80」と音質がそっくりなので、「AXIOM80にしてはえらい低音が出てますね」「いいえ、鳴っているのはシルバーです」とのご返事に思わず赤面(笑)。

あのタンノイ独特の鈍重な音(もちろん、それがいいという人も沢山いるが!)がすっかり影を潜めてメチャ繊細な音がするのに驚いた。同じタンノイといいながら、ユニットが違うとまったく別物との感を深くした。

滅多に聴けない音を聴かせていただき大満足だったが、実は今回の試聴会で我が家からアンプを持参させてもらった。26日(火)の試聴会で好評だった「刻印付き2A3」シングルアンプ。

         

Sさん宅の「AXIOM80」は最初期のオリジナルユニットで我が家の復刻版と違ってどういう鳴り方をするのか大いに興味があったのでSさんのご了解のもとに持参したわけだが、さすがに「PP5/400」には位(くらい)負けするものの期待以上の善戦だった。

同行したKさん(福岡)が持参されていた「2A3の1枚プレート」(アクチュラス)、「4ピラー」(レイセオン)ともそれぞれ差し換えて比較試聴したが、個人的にはやはり「2A3の1枚プレート」に一日の長があるように思った。

オークションにも滅多に出ることがない球だが、今後手に入れたい真空管の筆頭である。

およそ4時間ほど、心ゆくまで“品のいいイギリスの音”を堪能させていただいて一同帰途についたが、座元のSさんは夏季休暇を終えられて31日(日)の夕方に勤務先の東京に戻られたが、その一方で長期間の休暇に入るオーディオ機器群をこのまま遊ばせておくのは実にもったいない(笑)。


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