「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「フルレンジ」+「ツィーター」の組み合わせ

2013年07月14日 | オーディオ談義

昨日(13日)の夜に北海道旅行から無事帰ってきました。北海道の印象を一言でいえば「広い、涼しい、美味しい」!

                                

さて、他人の旅行の話なんてどうでもいいでしょうから(笑)、さっそく以前書き溜めていた原稿をUP。

それは7月初旬のことだった。

「ナショナルの古いユニット“8PW1”に中国製の安物のツィーターを付けて鳴らしたところ実にいい感じです。一度聴きに来ませんか?」と、オーディオ仲間のAさんからお誘いがあった。

そういえばAさん宅にはたしか半年以上もご無沙汰しているので、この際とばかり一路、湯布院へクルマを走らせた。

「8PW1」と言えば往年の名器とされるフルレンジユニットで、高校生の頃に長兄が鳴らしていたのを傍で聴いていたのですっかりお馴染の音。自分でも懐かしさのあまり、10年ほど前にネットオークションで1セット競り落として大切に保管しているほど。

いわば自分のオーディオの原点ともいえるユニットで、中央に丸い球が付いていて「拳骨(げんこつ)」の愛称で親しまれていた。

40年以上も前に聴いた音がどういう風に現在の耳に響くんだろうか、何だか過去の自分と対面するような気がして、ついアクセルペダルに力が入る。

梅雨空のもと、40分ほどで到着してさっそく2階のリスニングルームへ。(1階にはウェスタンの555+15Aホーンが鎮座している)

Aさんの2階のメインシステムはJBL5ウェイシステムとCN191コーナーホ-ンの2系統のシステム。

           

そして部屋の片隅で鳴らされていたのが、今回お目当てのシステム。


           

シンプルな組み合わせなのにこれが実にいい音で鳴っていた!

「8PW1」はフルレンジなので、もちろんこれだけで再生できるのだが、周波数帯域を分割して「8PW1」を5千ヘルツ付近でハイカットしてそれ以上の帯域は中国製のツィーターに持たせるというやり方。いわゆる2ウェイである。

このケースではハイカット用として0.33mh(ミリヘンリー)のコイル、ローカット用として5μF(マイクロファラッド)のコンデンサーをそれぞれSPコードのプラス側に挿入すれば実に簡単に(周波数を)分割できる。

コイルやコンデンサーと聞いただけで拒絶反応を起こす人がいると思うが(実は自分もそうだった!)、LCネットワークに手を染めるとオーディオの愉しみが倍加すること間違いなし!

さて、「8PW1」を単独で鳴らしてみた時と、この2ウェイとを比較試聴したが圧倒的に後者が聴きやすかった。まあ、理論的に説明するほどの知識を持ち合わせていないし、聴感上の問題かもしれないが周波数を分割したことで、8PW1が明らかに豊かな音になった印象を受けた。

アンプはヤマハの往年の名器「CA2000」で、最近は既存のシステムを差し置いてこのシンプルなシステムで音楽を聴かれることが多いそうで、「
けっして大掛かりなシステムは必要ないですねえ」と二人でため息をついたことだった。

フルレンジの音に飽きてきた方やボチボチお蔵入りさせようかと思っている方は、その有効な活用方法の一つとして、この2ウェイ方式を是非試してみられたらいかがだろう。

我が家のフルレンジユニットの在庫はジェンセンのP8P、アルテックの403A(4ペア)、リチャードアレンの「ニュー・ゴールデン8」、そして「AXIOM301」(口径30センチ)だが、「301」をいずれこの方式でチャレンジしてみたいところ。


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