「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

19日(月)の出来事

2012年11月20日 | 独り言

19日(月)の朝のこと、「寒くなってきたので灯油を2缶買ってきてくれる?」と、出勤前のカミさんから指令が下った。「ああ、いいよ」と一つ返事で引き受けて従順な夫を演じる(?)いつもの自分。

午前中、灯油缶を二つ、後部座席の隙間に挟み込んでガソリン・スタンドに向かう途中、「クルマのエンジン・オイルも8000km近くなっているのでついでに替えよう」と、思いついた。いつもは5000kmごとに替えているのだが、今回は超高級(?)オイルとされているものを試しに使っており特別の走行距離なので念のため。

ちなみに、このオイルでたしかに燃費が1~2割程度アップしたことは間違いなし。

平日なので空いていて、すぐに店員さんが取り掛かってくれて30分ほどで終了。

「バッテリーが弱っているようです。10Vぐらいしか電圧がありません。新品の場合だと12V前後あるのですが。」

「10Vを割るとどうなるのかなあ」

「エンジンがからないようになる恐れがあります。」

「そりゃ、まずい。これから寒くなるし、ますますバッテリーには負担がかるしなあ」と、買い替えに心が大きく傾いた。

過去、いきなりのバッテリー切れでひどい目にあったことがあるので、こればかりは要注意である。

振り返ってみると10年間乗ったクラウンが釣りに行った帰りに現地の交差点で信号無視のオバハンにぶつけられて、泣く泣く中古のクラウン(先代)に乗り換えたのが3年前の8月のこと。

乗り換えた時点でバッテリーが新品だったとしても、もう3年4か月になるのでぼちぼち寿命だろうと凡そ察しがつく。

ただし、スタンドの店員さんの話を信用しないわけではないが、ディーラーに行ってもう一度バッテリーの能力を計測してもらってから替えることにした。

「たしかに、弱ってますね。替えた方がいいでしょう。」と、ディーラーのフロントマン。

待合室に入って我が家では購読していない日経を読んでいると、人懐っこそうな”おじいちゃん”が入ってきた。たまたま視線が合ったので、会釈すると、すぐに話しかけられた。

「私は81歳になりますが、明日からクルマで東京に行きます。そのために、今日は点検してもらいに来ました。」

「エーッ、それはお元気ですね。もちろん、途中で宿泊しながら行かれるんでしょう?」

「関西までフェリーで行きます。運転手の交替要員としてもう一人近所の人が付き添ってくれます。若い頃からクルマが大好きで、現在はセルシオに乗ってます。」

な~んだ、「セルシオ」に乗っていることが言いたかったのかな。セルシオは今では廃名してレクサス・シリーズの最高車種になっているが、いまだに通用するネームバリューがあるのはたしかである。

一度乗ってみたい気もするが、何せ燃費がね~。ハイブリッド車種もあるようだが、あの重さと図体では知れているだろう。それに、至るところで駐車スペースに入れるときに苦労するだろうから、どなたかがタダでくれるという以外はパスである。

午後からは、オーディオ実験室でグレン・グールドの「フランス組曲」(バッハ)の聴き比べを行った。

つい最近の新聞の下欄に載っていた、ある週(月?)刊誌の見出しに「グールドの一人勝ち」という項目が踊っていた。

たしかに、”言いえて妙”で過去から現在まで有名なピアニストは星の数ほどいるが、没後30年以上もなるのにいまだにクラシック・ファンの心を深くとらえて離さないのはグールドが筆頭だといっても過言ではあるまい。

彼の演奏は音楽の魂に満ち溢れており、「エクスタシ-」(恍惚:グールドの言葉)に浸れるという点で、他者の追随を許さない。これは言葉で説明するのは難しいが、分かる人には分かっていただけると思う。

モーツァルトのピアノ・ソナタ、バッハの「ゴールドベルク変奏曲」「イギリス組曲」などをよく聴くが、同じバッハの「フランス組曲」は何度聴いても「?」で、グールドの演奏にしては不思議な限り。

手元にあるのはCBSソニー盤なので、”すべての盤”ではないにしろ録音の悪さの評判を聞いていたので、もしかしてそのせいかもしれないと、輸入盤(2枚セット)を購入していたのだが、なにせ忙しくて聴く暇がなく、そのままにしていたところ、先日のCD整理の過程で改めて心理的に促された次第。

        

左側が輸入盤(コロンビア)で、片方はCBSソニー盤である。

はじめに、第一システムの「AXIOM80」で聴いたところ、明らかに輸入盤の方が上だった。音に芯が1本通っていて、”ずっと聴いていたい”という気にさせられた。何よりも音が自然な響きである。一方、CBSソニー盤の方は音が散漫でどこか焦点が定まらない印象で音楽として鑑賞するのはふさわしくないという感じ。改めてその点を再確認できた。

次に第二システムのJBLの3ウェイシステムで聴いてみたが、これも同じ印象を受けたのでやはりCD盤の録音そのものに問題があるようで、これほど輸入盤とCBSソニー盤とで差があるとなるとちょっと考えさせられる。

まあ、いずれにしても、「フランス組曲」が聴ける状態になって大きな収穫だった。

なお、この日の夕方、何とはなしに「今日はオイル交換に加えて、バッテリーまで交換してたいへんだった。」と、つぶやいたところ、カミさんが一部負担してくれるとのことで「良かったあ!」

どうやら、日頃の協力的な姿勢を評価してくれたらしい(笑)。


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