11月10日(土)の午後に設定した我が家でのオーディオ試聴会。
遠路、福岡からはるばる来てくれるオーディオ仲間(4名)たちに、我が家で出せる限りの最高の音を聴いてもらいたいとここ2週間ばかり、片時も脳裡から離れることなくその対策に余念がなかったところ。
具体的な対策としては、「オーディオ実験室」の整理整頓、音響効果に良くない大量のCDプラスティック・ケースの排除、直し込んでいたJBL375ドライバー(以下「375」)の修繕と活用などがそうだった。特に375の導入は括目すべきところがあって大満足だが、試聴していくうちにやはりツィーター(高域専用ユニット)の必要性を感じてしまった。
ちょっと専門的な話になるが、コイルとコンデンサーを使って375の周波数帯域を「200~9000ヘルツ」、ツィーター(JBL「075」)の帯域を、「9000ヘルツ~」に分割しようという目論見である。
余談になるがこの辺りがオーディオの一番面白いところで、既成のスピーカーシスステムを購入してそのまま使っている人には絶対に味わえない楽しみである。もちろんチャンネルデバイダーを使う向きもあるが、私見ではどうも味わいに乏しくなる傾向があるように思う。
とはいえ、ネットワークは実に奥が深くて自分などはまだ”ひよっこ”のレベルで、とても偉そうなことは言えない。
それはともかく、新たに375の帯域を9000ヘルツ前後でハイカットするコイルが必要となる。手持ちのコイルは0.14mh(ミリヘンリー)があって、手元の「周波数早見表」では9000ヘルツでカットできる(6db/oct)値だが、それはSPユニットのインピーダンスが8Ωの場合。
我が家の375は(インピーダンスが)16Ωなので0.28mhの値のコイルが必要となる。とりあえず、0.14mhで聴いていたのだが、やはりどうしても気になってオーディオ仲間のAさんに泣き付いた。
「10日(土)の午後に福岡からオーディオ仲間が4名来るんですけど、375をハイカットする適当な値のコイルが無くて困ってます。ムンドルフのコイルを購入しようにも、もう時間がなくて・・・。もしかして0.3mhくらいのコイルをお持ちではないですか」
「たぶん持っていると思います。探してみましょう。」
そして、10日の午前中に「もう使わないので差し上げます」と、持ってきていただいたのがトリテックの0.39mhのコイル。この値だとおよそ6500ヘルツ前後のハイカットとなる。
この前から、グッドマンのスコーカーの「ミダックス」、「10μFのオイルコンデンサー4個」、そして今回の「コイル」と次々にもらいっ放しで、ありがたいことである。どうしても代金を受け取ろうとなされないので、そのうち、まとめて何らかの形で清算しないと~。
交換する前に、「この音で試聴会に臨みますがどうでしょうかねえ」と三系統のシステムをそれぞれ聴いてもらったが、何といっても焦点はJBLの375で、ダイアフラムを交換してから初めて聴いていただくことになる。
「自宅でも375を使ってますが、やはりツィーターは必要ですね。既に実験で確認済みです。これは、なかなかいい音だと思いますが、裸のままの075の音がどうも荒れ気味ですね。ちょっと気になります。」
「そうですか。それではAXIOM80システムの味付け用に使っているリングホーン付きの075と入れ替えてみましょう」
さっそく加勢してもらって入れ替え作業を実施。
「いやあ、高域が全然気にならなくなりました。これで十分でしょう。」
「それでは、あまり時間がないのでコイルの交換は後日にして、今日はこれで午後の試聴会に臨むことにしましょうかね~。」
以下、続く。