「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

魔笛視聴コーナー~CDの部~♯16

2007年03月25日 | 魔笛視聴コーナー~CDの部~

CD番号      EMI TOCE-7565-66(2枚組)
収録年       1990年

評価(A+、A-、B+、B-、Cの5段階評価)

総   合    A-   
軽妙かつ洒脱だがコクが足りない魔笛

指揮者     A-    ロジャー・ノリントン(1934~  )

管弦楽団    A-   ザ・ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ
 
合唱団     A-    ロンドン・シュッツ合唱団

ザラストロ    B+   コーネリアウ・ハウプトマン

夜の女王    B+    ビヴァリー・ホッホ

タミーノ      A-   アンソニー・ロルフ・ジョンソン

パミーナ     A-    ドーン・アップショウ

パパゲーノ    A-   アンドレアス・シュミット

音    質    A+

”聴きどころ”

随所に新しい工夫が見られ、いかにも現代風の魔笛

ノリントンはイギリス出身の指揮者で1978年にオリジナル楽器の演奏団体ロンドン・クラシカル・プレイヤーズを組織している。この魔笛もオリジナル楽器による演奏に大きな特徴を持っている。なにぶん小編成の楽団なので、軽快さが身上だろう。

歌手陣は総じていずれも小粒という感じだが、タミーノ役、パミーナ役、パパゲーノ役は無難にこなしている印象。

残念なことにザラストロ役(バス)の声質に重みが足りない。また、夜の女王役(ハイソプラノ)も声質がやや軽すぎるし、最高音のハイFのところで乱れる印象。したがって、このオペラには荘厳さと華やかさのイメージがやや不足している。

全体的な印象として、オリジナル楽器によるノリントン・ファミリーのこじんまりとしてまとまりの良い魔笛の印象である。台詞にはっきりとした抑揚をつけて劇としての展開の方に重点を置いているが、どこかで何かが足りない印象が伴う。

                    
 

 

 

  


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