北海道新聞 07/21 21:44 更新
日本テレビ系列の情報番組「スッキリ」でアイヌ民族への差別表現があった問題で、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は21日、番組は「明らかな差別表現を含んだもので、放送倫理違反があった」とする意見書を発表した。
問題があったのは3月12日の放送。アイヌ民族を描いたドキュメンタリー作品を紹介する際、お笑い芸人が披露した謎かけの中に、アイヌ民族を差別する言い回しがあった。検証委は4月9日、放送倫理違反の疑いがあるとして審議入りを決め、関係者10人からヒアリング。制作過程などを検証した。
検証委は「アイヌ民族や差別問題に関する基礎的知識がスタッフ間で決定的に不足していた」と指摘。労力削減などで番組制作を統括するプロデューサーらが関与しない流れができ、「収録動画の最終チェックが極めて甘かった」と結論付けた。
検証委の小町谷育子委員長はオンラインで開いた会見で「差別する意識がなかったとしても、おかしいと思わないといけない。放送人としての感度が欠けていた」と述べた。
日本テレビは「意見を真摯(しんし)に受け止め、今後の番組制作に生かし、再発防止に努めてまいります」とコメントした。(能正明)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/569845
日本テレビ系列の情報番組「スッキリ」でアイヌ民族への差別表現があった問題で、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は21日、番組は「明らかな差別表現を含んだもので、放送倫理違反があった」とする意見書を発表した。
問題があったのは3月12日の放送。アイヌ民族を描いたドキュメンタリー作品を紹介する際、お笑い芸人が披露した謎かけの中に、アイヌ民族を差別する言い回しがあった。検証委は4月9日、放送倫理違反の疑いがあるとして審議入りを決め、関係者10人からヒアリング。制作過程などを検証した。
検証委は「アイヌ民族や差別問題に関する基礎的知識がスタッフ間で決定的に不足していた」と指摘。労力削減などで番組制作を統括するプロデューサーらが関与しない流れができ、「収録動画の最終チェックが極めて甘かった」と結論付けた。
検証委の小町谷育子委員長はオンラインで開いた会見で「差別する意識がなかったとしても、おかしいと思わないといけない。放送人としての感度が欠けていた」と述べた。
日本テレビは「意見を真摯(しんし)に受け止め、今後の番組制作に生かし、再発防止に努めてまいります」とコメントした。(能正明)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/569845