北海道新聞 11/05 05:00
釧路市春採生活館の敷地内にある倒壊した永久保秀二郎の石碑。現在は台座の一部だけが残る
釧路市の春採アイヌ学校で講師を務めた永久保秀二郎(1849~1924年)の功績をたたえる石碑が4年前の台風で倒壊し、釧路アイヌ協会は再建の準備を進めている。市内の石材店の協力を得て、石碑は早ければ年内にも完成する。(今井裕紀)
永久保は宮城県出身のクリスチャンで、春採アイヌ学校で約30年にわたりアイヌ民族の子供たちに読書や算数などを教えた。
石碑はアイヌ学校の教え子たちが資金を集め、37年(昭和12年)、現在は釧路アイヌ協会が入る釧路市春採生活館(春採1)の敷地内に建立。台座を含めた全長は約3メートルあった。
ところが2015年9月の台風で石碑は倒壊。釧路アイヌ協会が再建を目指したが費用確保のめどが立たず、石碑は台座の一部を残したままの状態となっている。
「石碑を再建して永久保の功績を後世に伝えたい」という釧路アイヌ協会の思いを聞いた市内の興和石材工業が協力を申し出て、倒壊した碑の石材を再利用することで通常より安い工事費用で再建することが決まった。
碑に刻む文などは今後決める。今月着工し、早ければ年内にも完成する見通し。釧路アイヌ協会が釧路大漁どんぱくなどのイベントで販売したアイヌ料理の売上金を工事費用に充てる。
釧路アイヌ協会の桃井芳子副会長は「永久保秀二郎は釧路のアイヌ民族の教育に尽力した方。新しい石碑の建立により改めて永久保の功績を知ってもらうきっかけになれば」と話す。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/361481
釧路市春採生活館の敷地内にある倒壊した永久保秀二郎の石碑。現在は台座の一部だけが残る
釧路市の春採アイヌ学校で講師を務めた永久保秀二郎(1849~1924年)の功績をたたえる石碑が4年前の台風で倒壊し、釧路アイヌ協会は再建の準備を進めている。市内の石材店の協力を得て、石碑は早ければ年内にも完成する。(今井裕紀)
永久保は宮城県出身のクリスチャンで、春採アイヌ学校で約30年にわたりアイヌ民族の子供たちに読書や算数などを教えた。
石碑はアイヌ学校の教え子たちが資金を集め、37年(昭和12年)、現在は釧路アイヌ協会が入る釧路市春採生活館(春採1)の敷地内に建立。台座を含めた全長は約3メートルあった。
ところが2015年9月の台風で石碑は倒壊。釧路アイヌ協会が再建を目指したが費用確保のめどが立たず、石碑は台座の一部を残したままの状態となっている。
「石碑を再建して永久保の功績を後世に伝えたい」という釧路アイヌ協会の思いを聞いた市内の興和石材工業が協力を申し出て、倒壊した碑の石材を再利用することで通常より安い工事費用で再建することが決まった。
碑に刻む文などは今後決める。今月着工し、早ければ年内にも完成する見通し。釧路アイヌ協会が釧路大漁どんぱくなどのイベントで販売したアイヌ料理の売上金を工事費用に充てる。
釧路アイヌ協会の桃井芳子副会長は「永久保秀二郎は釧路のアイヌ民族の教育に尽力した方。新しい石碑の建立により改めて永久保の功績を知ってもらうきっかけになれば」と話す。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/361481